関連リンク 公式サイト 関連記事 初日舞台あいさつの模様 清水ひとみさんトークショーの模様

蒸発旅日記 ユーロスペースにて公開　以後全国ロードショー ２００３年／日本映画／カラー／ヴィスタサイズ／１時間25分 寡作でありながら今もなお新たな信奉者を獲得し続ける漫画家・つげ義春。彼の作品は竹中直人監督『無能の人』、石井輝男監督『ゲンセンカン主人』『ねじ式』など、その独特の世界観とユーモアを熱烈に愛するひとクセある異才たちによって映画化されてきた。そしてついに多くのファンを持つロングセラー・エッセイの映画版が完成！　「貧困旅行記」の一編「蒸発旅日記」をベースに、漫画作品「必殺するめ固め」「初茸狩り」「西部田村事件」、エッセイ「猫町紀行」などのイメージやエピソードを加えシナリオ化、待望の作品がいよいよ誕生した。 監督は映像ファンタジー『アンモナイトのささやきを聞いた』が、カンヌ国際映画祭などで話題を呼んだ山田勇男。寺山修司のスタッフとして活躍し、映画『草迷宮』では美術監督もつとめ、その後、物語性にとらわれない独自の美意識にあふれた短編を撮り続けてきた彼が、10年の沈黙を破り、『蒸発旅日記』を完成させた。現実と幻想が入り混じり、昭和歌謡を想わせるノスタルジックな“つげワールド”を具現化した美術監督は木村威夫。鈴木清順をはじめ多くの巨匠たちを支えてきた日本映画会の重鎮が、既成概念には決してとらわれない魔術的なイマジネーションと色彩・空間造形で、観客を異次元へといざなってくれる。 また助監督をつとめたのは、『書を捨てよ町へ出よう』から『さらば箱舟』まで全ての寺山修司作品で助監督・記録係をつとめた森崎編陸。寺山修司没後20周年にあたる今年は、映像詩展や回顧展など、さまざまなイベントが各地で開催される。寺山の厚い信頼を得ていた山田、森崎がタッグを組んだ本作が注目を集めることは間違いない。 主演には、木村威夫が芸名の名付け親となった若手俳優・銀座吟八。ヒロインに抜擢されたのは、写真家の荒木経惟に見出された秋桜子（こすもすこ）。また墓石を探す老人を田村高廣が演じ、重厚な存在感を見せている。 日々の暮らしに行き詰まりを感じた主人公の津部は、ありったけの金と時刻表だけを持って、顔も知らない、まだ会ったこともない女性・静子のもとへと旅立った。津部は自分の作品の愛読者だという彼女と結婚できさえすれば、今とは全く違う生活が得られると思っていた。 列車に乗り込んだ津部は、乗り合わせた若い娘に「ふるさとを案内しましょうか？」と誘われ、「この人についていって結婚するのもいいかな。別の生き方ができるのなら、相手は誰でもいい」と空想する。しかし、夜更けに目をさましたとき、娘の姿はもうなかった。 静子の住む町の旅館に着いた津部は、静子が看護婦として勤務する病院に電話する。旅館にやってきた静子はよく話す、明るい女性だった。津部は唐突に「泊まれませんか？」と静子を誘うが、無断外泊は禁じられているため、今日は無理だといわれる。静子は「来週の今日、絶対来ます」と約束をして、旅館を去っていった。明るいところが津部の好みには合わなかったが、「多少のことは我慢して結婚してしまうかな」と思うのだった。 １週間待たされることになった津部は、どうにも間が持たず、旅に出ることにした。その旅で、精神病院から抜け出した患者、墓石を探す男、そしてストリッパーの娘と出会うことになる……。 監督：山田勇男 原作：つげ義春 脚本：北里宇一郎、山田勇男 企画・製作・プロデューサー：岡田博 ラインプロデューサー：北川篤也 美術監督：木村威夫 撮影監督：白尾一博 照明：宮下昇 録音：飴田秀彦 美術：安宅紀史 装飾：山下修治 編集：斎藤禎久、白尾一博 スクリプター：工藤みずほ 助監督：森崎偏陸 製作担当：円尾敏郎 衣裳：小野明美 美粧：高村マドカ 挿入曲編曲・演奏：CAME、藤本和之 スチール：首藤幹夫、大岡なでし子、桜田健璽 面・人形製作：伽井丹彌 タイトルデザイン：鈴木一誌 製作・配給：ワイズ出版 津部義男：銀座吟八 須藤静子：秋桜子 姐さん踊り子：清水ひとみ ベレー帽男：住吉正博 娘踊り子：藤繭ゑ（藤野羽衣子） 列車の娘：夕沈 列車の男Ａ：飯島大介 列車の男Ｂ：近藤京三 浴衣男Ａ：伊藤博幸 浴衣男Ｂ：樫山圭 日傘の男：日野利彦 蓮池の女：石川真希 煙草売りの女：稲川美代子 「新月」従業員：浜莱みやこ 「緑水荘」の娘：林裕子 「緑水荘」の若女将：松沢有紗 「カリガリ」ウェイトレス：木下真利 「新月」の少年：七海遥 紙風船少女：高野早苗 静子の弟：中川惠太 パチンコ婦人：五十嵐小夜子 捕物男Ａ：斉藤太郎 捕物男Ｂ：福田作男 住職：和崎俊哉 列車の婦人：和田幾子 墓石を探す男：田村高廣

---

サイト内の画像・文章の転載はご遠慮ください

＞ fjmovie.com トップページ

＞ 作品情報一覧