作品情報：ＩＺＯ

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ＩＺＯ
８月21日（土）よりシアター・イメージフォーラムにてロードショー
２００４年／カラー／ドルビー／ビスタサイズ／２時間８分／Ｒ－15

『極道戦国史・不動』『Ｄ．Ｏ．Ａ』そして『殺し屋１』と、暴力表現の垣根を次々と破壊した日本映画の荒ぶる監督・三池崇史。その倫理を超越した世界はクエンティン・タランティーノをはじめ、世界中の映画作家たちの感情を揺さぶりつづける。
　そして三池と『新・仁義の墓場』『荒ぶる魂たち』『許されざる者』『烈火』『鬼哭』でコンビを組み、日本映画市場最強のアウトローを世に送り出した脚本家・武知鎮典。
　この限界を知らないふたりが、アクション娯楽超大作の極北を目指した１本の映画がある。その名は『ＩＺＯ』。幕末にその悪名を轟かせた人斬り以蔵こと岡田以蔵が怨念と化し、時空を越え、国家を越え、ついにはこの映画を観るあなたにまで斬りかかってくる。『ＩＺＯ』は前人未到の暴力映画であり、映画の文法を木っ端微塵に破壊する前代未聞の問題作にして、予定調和に安穏な喜びを見出す現代のふやけた自称・映画ファンたちに喰らわす怒りの天誅映画なのだ！
　主演の人斬り以蔵ことＩＺＯを演じるのは『連続殺人鬼　冷血』から『鬼哭』まで、数々の映画で衝撃的な演技を披露する本格無頼俳優・中山一也。ＩＺＯを操る武市半平太を『新・仁義の墓場』など三池映画に奥行きを生み出すキャラクターを押さえてきた美木良介が演じる。さらに「天誅！」以外の言葉を知らない殺人マシーン、ＩＺＯの内面をスクリーン上で謳い語るのは70年代フォークソングの鬼、友川かずき。彼の怒りの歌声が人殺しにしか己を見出すことの出来ないＩＺＯの内面を歌い上げる。
　また殺戮の鬼と化した以蔵の脳裏に現われる謎の女性を桃井かおり、以蔵の母親に樹木希林。異界の住人に原田芳雄、大滝秀治。世界を裏で牛耳る貴族院の面々をビートたけし、岡田眞澄、片岡鶴太郎、ミッキー・カーチス、長門裕之、篠田三郎、そして後ろに控えるやんごとないお方は松田龍平。さらに彼らを守護し、以蔵の前に立ち塞がる生涯最大の敵をボブ・サップが熱演！　異様な世界観に磨きをかける。
　さらに以蔵が駆け抜ける先々で剣を交えるのは新撰組（勝野洋、及川光博）、金髪に鉄砲を握ったロックな殺し屋（内田裕也）、与力（石橋蓮司）、博徒（力也）、ツッパリ軍団（原田龍二、ＥＲＩＫＵ）、やくざ（松方弘樹）、剣豪たち（緒形拳、魔裟斗）といった強烈な面々。
　これだけの面子がそろったことを奇跡のように思われるかもしれないが、それは『ＩＺＯ』に彼らを出演に駆り立てるだけの強烈な問題意識が潜んでいるからだ。

　１８６５年（慶応元年）５月、岡田以蔵（中山一也）――土佐勤皇党首領・武市半平太（美木良介）に操られ、「天誅」の名のもとに数々の幕府要人を暗殺、「人斬り以蔵」と恐れられたテロリスト――彼は今、磔刑架に磔にされ、処刑されようとしていた。以蔵の体を仕置き人（遠藤憲一＆寺島進）が槍で何度も何度も情無用に刺し貫く。以蔵は絶叫を挙げ、死に絶えた…享年28歳。が、しかし……。
　以蔵の怨念は消えることがなかった。彼の魂は時空間を超越し、都会の片隅で廃人のように生きるホームレスに宿る。するとホームレスの肉体は変貌を遂げ、究極の殺人マシーンＩＺＯへと生まれ変わった。突如、現代の東京に降臨したＩＺＯの脳裏に焼きついていること。それは生前、自分を犬畜生の如く扱い捨てた権力者どもへの怒り、そして人斬りの記憶のみ。怨念の塊と化したＩＺＯは夜のストリートを脱兎の如く駆け抜け、空を飛ぶ。その勢いは留まることをしらず、遂に時空を越え異空間に突入するのであった。

企画・原案・脚本：武知鎮典
監督：三池崇史
スーパーバイザー：奥山和由

製作：高野秀夫／波多野保弘／伊藤秀裕
企画：服部泰三／松島富士雄
企画プロデュース：前田茂司
プロデューサー：向井達矢
ＣＧＩプロデューサー：坂美佐子
撮影：深沢伸行
照明：杉本崇
録音：小原善哉／鶴巻仁
美術：松宮敏之
編集：島村泰司
音楽：遠藤浩二
唄：友川かずき

音響効果：柴崎憲治
擬斗：清家三彦／中村健人
特殊造形：松井祐一
助監督；石田和彦／中川裕介
制作担当：古野忠司／小山寛史

製作：＜ＩＺＯ＞パートナーズ　ケイエスエス／オフィスハタノ／エクセレントフィルム
制作：エクセレントフィルム／楽映舎
配給：チームオクヤマ

中山一也
桃井かおり
松田龍平
美木良介
高野八誠
原田龍二
石橋蓮司
山本太郎
秋野太作
大橋吾郎
原田大二郎
ミッキーカーチス
遠藤憲一
寺島進
高瀬春奈
中山麻理
菅田俊
松田優
本宮泰風
宮本大誠
石山雄大
ＴＥＡＨ
村上竜司
中島宏海
夏山千景

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