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フリック

2005年、シブヤ・シネマ・ソサエティにて新春レイトショー

2004年/日本/ビスタサイズ/154分/カラー/R-15
イントロダクション
妻を失い、生きる望みを失ったひとりの刑事。
迷宮入りが間違いなしの、若い女を狙った連続猟奇殺人事件。
数々の謎が結びついたとき、刑事が北の大地・苫小牧で視たものとは…?
 『海賊版=BOOTLEG FILM』(99)『殺し』(00)『歩く人』(01)で、日本人監督として初の3年連続カンヌ国際映画祭出品という偉業を成し遂げた小林政広。社会の枠からはみ出した男たちに深い愛情を注ぎながら、フィルム・ノアールを彷彿とさせる濃密な人間関係を描き出していくその硬質な映像世界は、各国の映画ファンを常に熱狂させてきた。
 そんな彼の、長編映画6作目となる新たな傑作が誕生した。全編苫小牧ロケを敢行、不可思議な運命に巻き込まれた一人の刑事を描く、ゆがんだサスペンス、それがこの『フリック』である。
 主演に『クイール』『ホテルビーナス』の香川照之。愛する女性を奪われ、自らの存在意義さえ見失った刑事・村田を圧倒的な迫力で演じきる。苦悩に顔を歪めながら、絡み合った真実の糸を解いていくその姿は、日本映画界を代表する名優であることを改めて思い起こさせる。村田の同僚刑事・滑川に『ハッシュ!』『約三十の嘘』の田辺誠一。あくまで軽く、与えられた役割だけをこなそうとする男を飄々と演じ、新境地を開拓。またバーを経営する女に『笑う蛙』『歩く、人』の大塚寧々。清楚な美貌の陰に、計り知れない闇を抱え込んだ本作の鍵となる役柄を見事に体現。今回はスチール・カメラマンも担当し、多彩な才能を発揮している。さらにテーマ曲も歌うフォーク界のカリスマ・高田渡や、『息子』の田中隆三、廣木隆一監督作『ラマン』の安藤希といった個性的な俳優陣が脇を固め、この独創的な世界の創造に一役買っている。
ストーリー
 最愛の妻を殺害され、生きる気力を失った刑事・村田(香川照之)。酒におぼれ、自暴自棄となった彼は、心の傷も癒えぬまま同僚の滑川(田辺誠一)とともに苫小牧へ飛ぶ。ふたりの任務は、殺された若い女性の身元確認のため、彼女が同居する脚の不自由な兄を東京に連れてくること。何の苦労もない、惰性でこなせる仕事のはずだった…。
 しかし兄と話をするうち、彼の挙動がどこか落ち着かないことに気付く村田。翌朝、兄は湖で不自然な死をむかえる。自殺と決め込む現地の刑事に苛立ちを覚えた村田は単独で捜査を開始、手始めに殺害された女性が働いていたバーへ向かう。そこでなぞめいた女(大塚寧々)と出会った村田は、いつしか虚構と現実の入り乱れた不可解な世界に足を踏み入れていく…。
スタッフ
キャスト
原案・脚本・監督:小林政広

プロデューサー:川上泰弘/小林政広
ラインプロデューサー:波多野ゆかり
アシスタントプロデューサー:安孫子政人
音楽:佐久間順平
撮影:伊藤潔
照明:木村匡博
録音:吉田憲義
音響効果:柴崎憲治
編集:金子尚樹
助監督:瀬戸慎吾
制作主任:川瀬準也
スチール:大塚寧々/小林政広
テーマ曲:「ブラザー軒」高田渡

製作・配給:ケイエスエス
制作:モンキータウンプロダクション
村田一夫:香川照之

滑川郁夫:田辺誠一
石井伸子:大塚寧々

只野:高田渡(特別出演)
佐伯:田中隆三
楠田美知子/愛(二役):安藤希
及川:松田賢二

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