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ZOO

2005年3月 テアトル池袋にてロードショー

119分/ドルビーステレオ
イントロダクション
 5人の監督が仕掛ける、怖くて、哀しくせつない…五つの物語。
 人気作家乙一、珠玉の短編集「ZOO」(集英社刊)が禁断の劇場映画化を果たした。映画、TVドラマ、CM、ゲーム、CGアニメーションなど様々な舞台で活躍する多彩で多才な5人の監督がコラボレートし、ジャンル分け不能と呼ばれる乙一ワールドを見事に映像化。どの作品にも全く予想だにしない驚愕の結末が用意されている! その結末に衝撃を受けることは間違いない。五つの物語がそれぞれに異彩を放ち、それぞれの世界が持つ光と闇を主張する。
 「カザリとヨーコ」は『ブギーポップは笑わない』(00)などの金田龍が監督。新人・小林涼子が異なったふたつのキャラクターを一人二役で見事に演じ分け、その潜在能力の高さをうかがわせる。そして個性派女優・松田美由紀が気迫の演技で作品の緊張感を高め、親子の間に潜む闇を浮き彫りにする。3人の親子を取り巻く暗黒の渦のボルテージは最高潮に…。そこで待ち受けている衝撃の結末とは?
 「SEVEN ROOMS」は密閉した空間で繰り広げられる物語。今にも窒息しそうな空気がスクリーンからひしひしと伝わってくる。劇場版『呪怨』シリーズ(03)で女優として開花した市川由衣と子役として躍進目覚ましい須賀健太が演じる兄弟が、絶望的な状況の中からどのように脱出していくのかが見どころだ。劇場版『呪怨』シリーズをはじめ多くの作品で助監督を務め、本作が監督デビューとなる安達正軌が、独特の色調で極限状態に追い込まれる者たちの姿を描く、サスペンスフルでいてせつない物語だ。
 「陽だまりの詩」はこの映画唯一のCGアニメーション作品。CGアニメーション界の風雲児・神風動画の水崎淳平とマンガ家・アーティストとして名高い古屋兎丸が強力タッグを組んだ。モーションキャプチャーを用いたキャラクターの動きの滑らかさと水崎監督独特の柔らかいタッチで原作「陽だまりの詩」の世界観をていねいに表現した。舞台で活躍する龍坐(りゅう・すわる)とTV「爆竜戦隊アバレンジャー」などに出演する鈴木かすみが声を担当、作品の魅力を高めている。ラストに向かう予想だにしない展開には誰もが震えることだろう。
 「SO-far そ・ふぁー」は天才子役としてここ最近、映画主演作が続く神木隆之介を主役に抜擢。ママとパパの間で微妙に揺れ動く“ボク”を演じる。映像化が難しいこの作品をTVCM演出家出身の小宮雅哲が持ち前のアイディアとカメラワークで見事に表現。乙一ならではのラストの種明かしは決して人に言ってはならない…。
 表題作の「ZOO」。数々の映画に出演し、いまや実力派俳優の仲間入りを果たした村上淳が主人公の男を怪演。TV「仮面ライダーブレイド」出演で注目される浜崎茜がミステリアスな女を演じる。スクリーンに広がるアート感覚に溢れたセンスは『blue』(モスクワ国際映画祭最優秀女優賞=市川実日子)を撮った安藤尋のこだわりを感じさせる。和製デイヴィッド・リンチ監督誕生の瞬間を目撃せよ!
 実写4作品、アニメーション1作品からなるコンピレーション5作品。2005年春、あなたは前人未到の幻想世界を観る…。
ストーリー
「カザリとヨーコ」
ママが私を殺すとしたら、どんな方法で殺すのだろう? カザリ(小林涼子)とわたし=ヨーコ(小林涼子:二役)は一卵性双生児。でも、ママ(松田美由紀)はカザリだけを可愛がり、わたしには部屋も食べ物も与えてくれないどころか、虐待を繰り返す。そんな境遇から抜け出そうとしている中、ある出来事で事態は思わぬ方向に…。
「SEVEN ROOMS」
ある日突然、コンクリートの小さな四角形の部屋に閉じ込められた姉(市川由衣)とぼく(須賀健太)。部屋は全部で七つ。ほかの六つの部屋にはひとりずつ人が閉じ込められていた。部屋と部屋を結ぶのは体の小さなぼくしか通れない排水溝だけ。監禁されてから6日目を迎えた者は必ず惨殺される…! 果たしてふたりは生き残れるのか。
「陽だまりの詩」
ひとりの男(声:龍坐)を埋葬するために、私(声:鈴木かすみ)は作られた。そのためには「死」を学ばねばならなかった。男との生活でいろいろなことを学び、いろいろなことを感じるようになった。そして、男が死を迎えたとき…全ての真実が明らかになる。
「SO-far そ・ふぁー」
居間のソファで両親の間に座って過ごす団欒のひとときがぼく(神木隆之介)の幸せだった。でも、いつの間にか奇妙なずれが。父(杉本哲太)は母が死んだと言い、母(鈴木杏樹)は父が死んだと言う。それぞれにはぼくの姿しか見えなくなっていた。ぼくだけでつながっていた3人の世界だったが、やがてその世界が分離しはじめ…。
「ZOO」
すでに廃園となった動物園で、発作的に彼女(浜崎茜)を殺してしまった男(村上淳)。彼は毎日、彼女の死体写真を撮りに動物園へ通うようになっていた。やがて、彼の身に異変が起こり始める。あるはずの動物園がなくなり、とってもいない写真が彼の元に届くようになる。次第に夢と現実の区別がつかなくなり…。
スタッフ
キャスト
原作:乙一(集英社刊)

「カザリとヨーコ」
監督:金田龍
脚本:東多江子

「SEVEN ROOMS」
監督:安達正軌
脚本:奥寺佐渡子

「陽だまりの詩」
監督:水崎淳平
脚本・キャラクターデザイン・コンテ:古屋兎丸

「SO-far そ・ふぁー」
監督:小宮雅哲
脚本:山田耕大

「ZOO」
監督:安藤尋
脚本:及川章太郎

企画:黒澤満
プロデューサー:結城良熙/山口敦規/川ア岳
撮影:高瀬比呂志(J.S.C.)
照明:小野晃
美術:和田洋
録音:井家眞紀夫
音楽プロデューサー:津島玄一

製作・配給:東映ビデオ
製作協力:セントラル・アーツ
「カザリとヨーコ」
カザリ/ヨーコ(二役):小林涼子
母親:松田美由紀
スズキさん:吉行和子

「SEVEN ROOMS」
リミコ:市川由衣
サトシ:須賀健太

「陽だまりの詩」
(声の出演)
龍坐
鈴木かすみ

「SO-far そ・ふぁー」
ボク:神木隆之介
父親:杉本哲太
母親:鈴木杏樹

「ZOO」
村上淳
浜崎茜

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