fjmovie.com
関連リンク
公式サイト
トップページ
太陽の傷

2006年9月16日(土)より渋谷ユーロスペースにてレイトロードショー

2006年/ビスタサイズ/ステレオ/1時間57分
イントロダクション
 連日新聞社会面、ワイドショーで報道される凶悪犯罪の数々。少年による犯罪もその凶悪性・残虐性がエスカレートしており、少年法の是非も含め世論は混迷の度合いを深めている。そんな状況から生まれたこの作品では、理解しがたい“個性”で他人の存在を脅かす少年たちによって愛するものすべてを奪われてしまった男が、ストレートな怒りを“法”や“社会”に守られた少年たちに叩きつけるべく苦闘する様を描く。果たしてその闘いに安らかな収束は訪れるのか…。
『D.O.A.』シリーズ、『ゼブラーマン』を始めとする数々の作品でタッグを組んできた監督・三池崇史、主演・哀川翔のコンビで送る衝撃の問題作。
 世界三大映画祭で監督作品が上映され世界的にも常に注目を浴び続け、劇場公開作が今年4本目となる三池崇史監督作だが、本作では現代社会で起こり得る事件を元に過去の作品とは一線を画す、かつてない静的な表現で突然の悲劇に翻弄される主人公の姿を誠実に描いている。
 主演は『容疑者室井慎次』『東京ゾンビ』、TVドラマ「クロサギ」等、話題作への出演が続く哀川翔。ベストセラーとなった発言集「翔、曰く」でも人間関係や家族に対しての熱い言葉が話題を呼び、2004年度ベストファーザー賞を受賞するなどよき家庭人としてのイメージがお茶の間に浸透している。そんな哀川翔が本作で演じるのは、発端となる事件で愛する娘を奪われ、世間からの冷たい批判が元で妻をも失い、世間から徹底的に追い込まれていく平凡なひとりの男だ。すべてを奪われた憎しみと怒りをひとりの少年にぶつけていく姿に、かつて哀川翔が演じ続けた、世界と渡り合い常勝してきた男の姿は、もはやない。苦悩、怒り、憎しみを身にまといながら、かつてない場所にたどり着いた哀川翔はなにを訴えるのか。
 主人公の愛娘の命を奪い、保護観察処分後も年下の子供たちに“悪意の伝道”を実践する少年を演じる森本慧(もりもと・さとし)は本作でスクリーンデビュー。その存在感で作品に強烈な磁場を巻き起こす演技を披露し、今後要注目の存在だ。
 主人公と行動を共にし、職務に純粋な意欲を燃やす保護観察官を凛とした立ち振る舞いで演じるのは佐藤藍子。彼女のたどる道行きもまた、この作品を支える大きなポイントとなっている。
 悲しみに沈む主人公を支える友人や妹には、勝野洋、吉岡美穂らが扮しその苦しみをわかちあい、主人公の前で法と社会秩序を謳い立ちふさがる刑事、弁護士、保護司といった面々を、松重豊、宅麻伸、平泉成、風間トオルといった名バイプレーヤーたちが厳しく演じ、物語の混迷の度合いを深めている。
 本作の脚本はTV「太陽にほえろ」「あぶない刑事」シリーズなど、数多くの映画、ドラマの脚本を手がけてきたベテラン大川俊道。ハードボイルドな作風とストーリーテラーとしての腕前に定評のある大川の脚本を、三池崇史が初演出する。
 スタッフは『46億年の恋』でその耽美的世界を鮮やかに切り取った金子正人が撮影を務めるほか、照明の田村文彦(『BLUES HARP』)、録音の佐藤幸哉(『極道戦国志 不動』『荒ぶる魂たち』)、美術 坂本 朗(『ゼブラーマン』、『極道恐怖大劇場 牛頭』)、編集島村泰司(『着信アリ』、『妖怪大戦争』)、音楽 遠藤浩二(『DEAD OR ALIVE 犯罪者』『ゼブラーマン』)といった三池チームが結集し作り上げたられた現実感は、身を引き裂かれる想いの主人公を見事に描き出している。
ストーリー
 まだ幼い娘、妻と供にささやかな幸せをかみしめ生きる片山(哀川翔)は、ある日少年グループの浮浪者への暴行を止めようとしてグループのリーダー・神木(森本慧)の恨みを買う。
 漠然とした不安を感じる中、神木の手により娘が殺害される。神木は警察に連行されるがマスコミ報道では事件の遠因が片山にあると取りあげられ、世間の冷たい視線に耐え切れずに妻も命を絶つ。
 3年後、神木が既に仮釈放扱いで保護観察所から出ていることを知った片山は、本当に更生しているのかを会って確かめようとする。だが少年法や保護更生プランが壁になって面会することさえままならない。一方、神木は少年たちの間で伝説の存在になっていた…。
スタッフ
キャスト
製作:夏山易子
製作統括:夏山静香
企画・原案:夏山佳久
企画協力:瀬戸恒雄
プロデューサー:田所幸三/夏山昌一郎
キャスティングプロデューサー:夏山牧子
CGIプロデューサー:坂美佐子
ポストプロダクションプロデューサー:金子尚樹

脚本:大川俊道
撮影:金子正人
照明:田村文彦
録音:佐藤幸哉
美術:坂本朗
VE:針生昌弘
編集:島村泰司
CGIディレクター:太田垣香織
音楽:遠藤浩二
音響効果:柴崎憲治
助監督:加藤文明/金丸雄一
製作担当:江島進

監督:三池崇史

製作・配給:シネマパラダイス
宣伝:東映ビデオ株式会社
片山俊樹:哀川翔

保護監察官・滝沢真弓:佐藤藍子
神木彰:森本慧
片山香緒里:吉岡美穂
田口邦男:勝野洋
沢田修:小木茂光
刑事・新田誠:本宮泰風
保護司・福島太郎:平泉成
レイナ:夏山千景
涼:冨浦智嗣
片山彩乃:佐々木麻緒
片山陽子:蜷川みほ
富樫:高味光一郎
ドラッグストア店員:遠藤憲一
刑事・尾崎勝也:松重豊
保護司・内村洋平:風間トオル
弁護士・赤津洸一郎:宅麻伸

サイト内の画像・文章の転載はご遠慮ください fjmovie.com トップページ 作品情報一覧