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クリーピー 偽りの隣人

監督:黒沢清
出演:西島秀俊 竹内結子 川口春奈 東出昌大 香川照之 ほか

2016年6月18日(土)より全国ロードショー

2016年/カラー/130分

イントロダクション

作品スチール

 元・刑事の夫と妻は、静かな住宅街へと引っ越してきた。少し奇妙な隣家の主人と近所づきあいを続けていく夫婦だったが、ある日、隣家の娘が衝撃的な言葉を告げる。「あの人、お父さんじゃありません」――。
 「クリーピー=creepy」とは、英語で「ぞっとする、気味の悪い」という意味である。作家・前川裕の第15回日本ミステリー文学大賞新人賞受賞作でこの単語をタイトルに冠した「クリーピー」が、2015年のカンヌ国際映画祭「ある視点」部門最優秀監督賞を獲得した黒沢清の手で『クリーピー 偽りの隣人』として映画化を果たした。元・刑事の犯罪心理学者を主人公に、主人公夫婦の体験と過去の未解決事件とが交錯していく息が詰まるようなストーリーが展開していく。
 この映画に集まったのは、現在の日本映画界を代表する俳優陣だ。主人公の高倉役には黒沢作品4度目の出演となる西島秀俊。高倉の妻・康子には話題作への出演が続く竹内結子。未解決の一家失踪事件で唯一無事だった娘・早紀にはドラマや映画で人気の川口春奈。未解決事件を追う刑事・野上には若手男優としての評価を高める東出昌大。高倉の隣人・西野にはやはり黒沢作品4度目の出演の香川照之。さらに『ソロモンの偽証』でデビューした新鋭・藤野涼子やベテランの笹野高史らが共演する。
 西島秀俊主演作『東南角部屋二階の女』の監督で黒沢清の教え子である池田千尋が黒沢とともに脚本を担当。さらに、黒沢作品への参加も多い名カメラマン・芦澤明子ら精鋭スタッフが集まっている。
 謎めいた隣人との出会いにより崩れていく平穏な日常。しかし「日常」は本当に平穏だったのだろうか? 黒沢自身の過去作『CURE』や往年の恐怖映画、近年のアジアンノワールも連想させる黒沢清最新作は、最高に「クリーピー」な体験をもたらす。

ストーリー

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 犯罪者の心理への強い興味を持つ高倉(西島秀俊)は、その興味ゆえに刑事だったころ大きな失態を犯した。高倉は警察を辞め、現在は大学で教鞭をとる犯罪心理学者となっている。
 高倉と妻の康子(竹内結子)が静かな住宅街にある一軒家へと引越して間もないある日、高倉は刑事時代の後輩・野上(東出昌大)の訪問を受ける。野上は、6年前に発生し未解決のままとなっている一家失踪事件の調査への協力を高倉に求めてきた。単なる夜逃げかもしれない一家3人の行方不明がなぜ事件として扱われたのか、野上はそれが気になっていた。そして野上は、高倉もこの事件に興味を抱いていることに気づいていた。
 警察としての捜査ではなく、あくまで個人的な調査として事件を調べはじめた高倉と野上は、ただひとり無事だった一家の長女・早紀(川口春奈)と出会う。警察やマスコミに不信感を抱いていた早紀だったが、高倉が大学教員であることを知ると、ある事実を明かす。早紀が失っていた6年前の事件前後の記憶が断片的なイメージとして蘇ってきたというのだ。早紀の記憶をたどる中で、早紀の両親と兄の失踪にはひとりの人物が関わっている可能性が浮かびあがる――。
 一方、高倉と康子は、当初は付き合いづらそうだと感じていた隣家の主人・西野(香川照之)と徐々に親しくなり、西野の娘・澪(藤野涼子)が高倉家を訪れ康子に料理を習うようにまでなっていた。だがある日、澪は高倉にこう告げる。「あの人、お父さんじゃありません。全然知らない人です」。
 未解決の6年前の事件と、不可解な澪の告白。ふたつの闇が高倉のそばに広がる――。

キャスト

  • 高倉:西島秀俊
  • 康子:竹内結子
  • 早紀:川口春奈
  • 野上:東出昌大
  • 西野:香川照之

  • 澪:藤野涼子
  • 大川:戸田昌宏
  • 松岡:馬場 徹
  • 多恵子:最所美咲
  • 谷本:笹野高史

スタッフ

  • 監督:黒沢清

  • 原作:前川裕「クリーピー」(光文社文庫刊)
  • 脚本:黒沢清/池田千尋

  • 撮影:芦澤明子
  • 照明:永田英則
  • 録音:島津未来介

  • 音楽:羽深由理

  • 製作:「クリーピー」製作委員会
  • 制作:松竹撮影所
  • 配給:松竹/アスミック・エース

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