三沢茜(大政絢)は経営コンサルタントを目指す24歳。いつかは憧れの上司・坂本剛(渡部豪太)のように大企業のM&Aに携わりたいのだが、実際に茜が任されるのはクライアントのためライバル企業の情報を手に入れる、いわゆる産業スパイだ。
そんな茜は、坂本の指示によりアルビオン化粧品に潜入することになった。新人として研修に参加した茜は注意を受けてばかりで、特別講師としてやって来た主任研究員の中野渡千香(高岡早紀)にはメイクを「最悪」と評され愕然とする。
それでも茜は研修後に美容部員として百貨店に配属されると、接客が好評で売上は好成績。その評判は峰岸百合恵(奥菜恵)たち人事部の知るところとなり、茜は抜擢を受け本社商品開発部への異動の辞令を受ける。
意気揚々と商品開発部に出勤した茜は、部の社員が全員スッピンなことに驚く。高藤俊介(井上正大)たち男性社員も含め、商品開発部員はよりよい製品を作るため自分の肌で製品を試しているのだ。先輩の藤谷裕美(松本若菜)にバッチリ決めたメイクを厳しく注意された茜は、メイクを落としてスッピンとなり、商品開発部員としての一歩を踏み出す。
そして、本社勤務となった茜に坂本から新たな指令が届く。それは、発売予定の新しいスキンコンディショナー=スキコンの製造法を手に入れること。そのスキコンの開発担当者は、研修で茜のメイクを「最悪」と言ったあの中野渡だった。
スキコン担当プランナーとなり研究所に出入りできるようになった茜だが、相変わらず中野渡の態度は冷たく、茜は一向に情報を得られない。茜はそれでも諦めず、秋田の研究施設に行く中野渡に同行し、中野渡が「奇跡のスキコン」と呼ぶ新たなスキコンの原料を聞き出すことができた。だが、研究施設に行く途中に事件が起こる……。
コスメティックウォーズ
監督:鈴木浩介
出演:大政絢 奥菜恵 渡部豪太 高岡早紀 ほか
2017年3月11日(土)より 丸の内TOEI2ほか全国ロードショー
2017年/カラー/ビスタサイズ/DCP/88分
女性にとって身近な“化粧品”。その化粧品がいかにして開発されるかに興味を感じる人も多いだろう。ファッション誌を飾るモデルとしても人気の女優・大政絢を主演に、化粧品開発の裏側にあるドラマを描くのが『コスメティックウォーズ』だ。
主人公の三沢茜は産業スパイ。ヒット商品の情報を手に入れるため大手化粧品メーカーに潜入した茜は、商品開発部の同僚たちや製品を開発する研究員と関わる中で、これまで感じたことのない想いに気づく……。
大政絢は、失敗も多いがくじけることなく目標に向かって突き進む主人公・茜を好演。無愛想で茜には特に冷たい主任研究員の中野渡(なかのわたり)役には高岡早紀。茜が憧れる経営コンサルタントに渡部豪太。化粧品メーカーの人事部社員に奥菜恵。商品開発部メンバーには松本若菜、柊子、井上正大ら、多彩なキャストが揃った。化粧品開発に携わる社員は、自分の肌で製品を試すためメイクをしない。この映画でも、大政絢はじめ多くのキャストがノーメイクのスッピンで役に挑んでいる。
プロデュースは「ケータイ刑事」シリーズなどのヒット作を生み、近年は『東京PRウーマン』『インターン!』と若手女優を主演に「女性と仕事」を描いてきた丹羽多聞アンドリウ。監督は「怪談新耳袋」「ケータイ刑事」シリーズや『東京PRウーマン』などの鈴木浩介。「東京少女」「ケータイ刑事銭形海」などで女優・大政絢を初期から見てきたふたりが、成長した大政と久々のタッグを組む。
人々を美しく輝かせる化粧品開発の裏側は、決して華やかで美しいばかりではない。でも、そんな地道な人々の姿に、本当の“美”があるのではないか? 『コスメティックウォーズ』は“本当に”美しくなる女性の物語だ。
- 三沢茜:大政絢
- 峰岸百合恵:奥菜恵
- 坂本剛:渡部豪太
- 高藤俊介:井上正大
- 横山美咲:柊子
- 藤谷裕美:松本若菜
- 山崎純一課長:尚玄
- 西岡雅史:森岡豊
- 中野渡千香:高岡早紀
- 監督:鈴木浩介
- プロデューサー:丹羽多聞アンドリウ
- 脚本:清水有生
- 撮影:唐沢悟
- 照明:小沢均
- 録音:重松健太郎
- 美術:津留啓亮
- 衣裳:手塚勇
- ヘアメイク:遠山直美/田上広美
- 音響効果:橋本正明
- 編集:野本稔
- 監督補:八木一介
- 音楽:遠藤浩二
- 製作・配給:BS-TBS
- 配給協力:トリプルアップ