ミハイルの寅さん鑑賞日誌

= 第9回 『男はつらいよ・柴又慕情(9作)』 =
1997.2.27

冒頭の夢の部分は8作目ではたせなかった金銭問題への思いが潜在意識に働 いたのでしょうか?
夢のシーンとはいえ前作との関連性を持たせる「男はつらいよ」ユメユメお ろそかにはできませんね。

黄色いペプシの存在がやけに目に付くとらや、毎度のことながらとらやに現 れる寅さんととらやの面々毎度のことながら面白かった。
オイちゃんが若返ってオバちゃんと少々釣り合いが取れないような感じを持 ちました。
寅さんの言葉に涙する博......つらさが良く出ていました。
「男はつらいよ」って博にもピッタリ似合います。
とらやの面々の貧乏は食べていけないという貧窮レベルではなく贅沢はでき ない、金持ちではないという大多数の人が属する貧乏レベルであることを再 認識しました。

マドンナ吉永小百合・歌子、女の子達と寅さんとノボルが同じ宿屋に泊ると は思いませんでした。宿屋でのマドンナとの出会いという安直な手段をとら ないのも観客の安易な予測を裏切る心憎い演出だと思いました。
寅さんが旅先の別れの際、歌子に現金を渡したのには驚きました。
寅さん流の高等ナンパ戦術なのでしょうか。
それとも第8作や冒頭の夢のシーンに繋がる金銭問題への引け目と歌子に対 する素朴な恋愛感情が寅さんにそのような行動を取らせたのでしょうか。
(意外に寅さんは同じ宿に彼女達が泊ったことを知っていて彼女達自分と同 じくらい乏だと自分勝手に思い込んでいたりして)
現金を渡す......これはサラリーマンの発想ではありません、ヨッ渡世人!

30年ぶりの再会という寅さんの法螺話が引起こす騒動も微笑ましいもので した。

それにしても歌子さんも罪作りな女ですね。

−わざわざ美女が訪ねてくる。
−恋愛の相談
−夜道で人気のない所に付いてくる

とくれば俺に惚れているのかと寅さんが思い込むのは楽観的とはいえ合理的 な思い込みと判定できます。
博、さくらを相談相手にしたのは歌子にとって賢明な選択だと思いました。
寅さんは恋愛に対しては極めて楽観的な人なのですね。

とらやを訪ねてきた歌子の父に「どんな本を書いているのか?」と尋ねない おばちゃんも優しい大人の対応だなぁ。

PS.
マドンナ吉永小百合で意外な発見、吉永小百合の顔の大きさは渥美清と同じ くらいの大きさであることに気が付きました。

花粉症でくしゃみ連発のミハイルでした。

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