ミハイルの寅さん鑑賞日誌
=
第12回 『男はつらいよ・私の寅さん(12作)』
=
1997.4.20
夢のシーンですがだんだん英雄度が高まってとうとう同士を従えた革命劇の登場。
短いながらも濃い内容は流石ですね。
夢から醒めて鞄を間違えるのは可笑しいかったがちょっと苦しい印象もありました。
主題歌の流れるシーンで気が付いたのですが、寅さんのメーキャップは眉をキリリ、 そして目に黒いライン(目張り)を入れていたように感じました。
三越の買い物袋を手にして帰るサクラ、「浅草の松屋はどうした?」と軽いツッコ ミも楽しいものです。
オバちゃんの「箱根より西は始めて」の発言で、3作目で三重県に旅行しているこ とを思い出してしまいました。まぁあの時は旅先で寅さんに会って旅行どころでは ありませんでしたものね。
オイちゃんとタコ社長の喧嘩の最中にあっさり現れる寅さん、タコ社長をいたわり の言葉で泣かせる寅さん......新鮮な面白さがありました。
とらやの面々の九州旅行にいじける寅さんの大人気ない身勝手さも不思議に嫌みに ならず可笑しさに転化するのがこのシリーズの人徳ならぬ作徳のなせる技なのでし ょう。
高崎山の除け者猿から、来るぞ来るぞと思わせておいてやっぱり来ました予想通り の寅さんへ繋げる展開も予想通り面白かった、この当たりの急所を外さない演出も 素敵でした。
旅館からとらやへの電話、03-657-4105 当時この番号へ本当に電話をかけた人って いたのかしら?
そういえば、当時はジョニ赤が貴重品だったのですね。
浅間山−>阿蘇−>あっそう 懐かしい分かりやす過ぎる陳腐なギャグも演じ手に よって陳腐どころかとても楽しいギャグになることを認識しました。
電話を待つ寅さん、エプロン姿のタコ社長も新鮮で面白い趣向でした、「サクラ止 めるな!」で振り返るとタコ社長にも素直に笑わされてしまいました。
サクラに付いてくるデベソ元御坊ちゃま、マドンナとのご対面もスムーズでした。
一升瓶を抱えた酔っ払いの不始末に怒り狂うマドンナ・リツコも素敵でした。
岸恵子さんって視線の強い女優さんだったんですね。
素直に謝らない寅さん、シカゴの It's hard to say I'm sorry. を思わずハミン グしてしまいました。
まぁ寅さんの酒癖は良い方ではありませんね。
翌日のリツコのとらや訪問ですが、私としてはとらやでもう一戦大喧嘩をやって欲 しかった。
もっとも寅さんの美女を前にしてのデジタル的豹変はいつもに増して説得力があり ました。
我が身をデベソに映す会話も何気ないシーンながら見事でした、サクラの好フォロ ーがとても素敵でした。
色男イチジョウ登場に階段でずっこける技も立派な芸ですね。
210円のパンやお千代さんの話題もピリッと効いてました。
美しい人に恋をするのは寅さんの人間の証というのは十分納得できる発言でした。
それにしても満男の絵をダシにリツコを訪ねる寅さんの姿は好きになると構えてし まう男の純情を表現していて可愛らしいですね。
それはそうとリツコの家ってどこかで見たような気がします、もしかして2作目の 坪内先生の家と同じなのでは?
見舞に来たリツコに寝言のフリをして寅さんは告白をしていたように思うのは考え 過ぎでしょうか?
寅さんの告白の後のマドンナが素敵でした、寅さんの恋愛の対象とされるのは生理 的に嫌だという感じが良く出ていて良かったと思います。
階段を降りてタコ社長と顔が合うシーンではリツコの顔は見えませんでしたが、タ コ社長を圧倒する視線を十分感じさせてもらいました。
私は個人的にNoやYesがはっきりしている人が好きなのでこの手のマドンナの 方に好感を持ってしまうのです。
夜中玄関からではなく庭先から現れるのは絵にはなりますが、実社会では少々問題 となる登場の仕方ですよね。
はっきりしたマドンナのNoに自分の恋愛感情を隠してしまう寅さん、これを男の 美学ととるかもっと素直じゃないととるかは個人の好き嫌いでしょうが映画として は隠す方をとった方が絵にはなりますね。
コーヒーをコーシーいいなぁこの手の発音。
寅さんを見送るサクラの後ろで涙を拭うオバちゃん、良いシーンですね。
さぁてコーシーでも飲もうかと思うミハイルでした。
Back...
Next...
目次へ...