ミハイルの寅さん鑑賞日誌
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第22回 『男はつらいよ・噂の寅次郎(22作)』
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1998.9.18
寅さんのお地蔵様の夢シーン、寅顔のお地蔵様に江戸川乱歩の少年探偵団の怪人 を連想してしまいました。
100円のお賽銭でオツリ〜....身につまされるなぁ。
川岸での絵とヤジ馬の騒動も分かり易いお笑いでした。
冒頭は珍しい(多分シリーズ初めての)トラ屋一家の墓参り、しっかり決まった オバちゃんの泣き芸を堪能した後で、墓を間違えたという落しネタも単純ながら も笑わせてもらいました、オイちゃんの芸もこんなものかなと思いながらも微笑 ましいかった。
「相変わらず不景気」と応える博の台詞を聞いて『シリーズで景気の良い時って あったかしら?』という素朴な疑問が頭を掠めました。
トラヤでの寅さんですが、後ろ髪がいつになく長めのような......
姿を見せないタコ社長に自殺を連想する寅、周りを巻き込んでしまうのが喜劇の 喜劇たるところなのでしょうね。
トラヤの茶の間に流れる電車の音がとても印象的で効果がありました。
寅さんの心配(?)をよそにご機嫌で帰ってくるタコ社長、もう一ひねり欲しか ったと思うのは贅沢な要望なのかしら。
その後の大立ち回り(?)も予想通りながら楽しめる場面でした。
旅先の橋には驚かされました。
いつもながら、よく見つけてくるものですね感嘆してしまいました。
風情のある橋の上で通りすがりの坊主から寅さんに掛けられるの「女難」の言葉、 これからの展開を期待させるキーポイントですね。
そこに登場する泉ピン子、山間のダムに一人佇む女ありけりとなれば二枚目寅さ んが捨てて置ける分けはありません、「キレイな娘さん」こんな台詞が決まるの も寅さんのダンディズムかしら。
ピン子の話を聞いてやる寅さん、寅さんはある意味で癒し人なのね。
どうでもよいことですが、「男はつらいよ」に出てくる安食堂って本当に料理が 不味そうだなぁ。
バスで立ち去る寅さん、ピン子の台詞ではないが本当にカッコイイぞぉ〜。
バスで「あれあれ、このオジイサン老けたけど博パパだぁ」と気付かせておいて から、寅さんと博パパのやりとりに進めていく所など本当に心憎い演出で毎度の 事ながら脱帽物です。
寅さんに財布を預ける博パパ、太っ腹ですね、私なら怖くてとてもできません。
お寺でのカメラの蓋のギャグもいい味でした>博パパ
今昔物語からコンニャク物語って分かり易い笑いでした。
「君のような浮気者じゃないんだ」という博パパの鋭い指摘にたじろぐ寅さん、 結構自分の事が分かっているじゃありませんか。
りんどうの話同様、博パパの話に影響を受ける寅さんってのも理解しやすい展開 です。
それにしても寅さんの字って下手の極致ですね(喜劇だから当たり前か?!)
一方で柴又に現れるマドンナ、マドンナの後を追う源ちゃんと御前様のやりとり も楽しめました。
トラヤに現れたマドンナへのトラヤ一家の対応も良い味を出してました、特にオ バちゃんの「赤坂の虎屋とは無関係」には痺れました。(言われなくても、誰も あの虎屋と混同しない所を逆手にとっての面白い台詞でした)
「色っぽい女(ヒト)」と聞いて駆けつけた博の「たまにはお兄さんのお株を奪 って」という言葉気が付いたのですが、寅さんにお茶を入れてくれたマドンナって早苗さんが 初めてではなかったかした。
「寅さんて恐い人と思っていたら優しいのね」というマドンナの発言は寅さんの 二面性を的確に指摘した台詞と納得してしまいました。
離婚の描写もこの時代を示していましたね、あんなに寒々しく街角を描写できる のも大した物です。
早苗の「今日、正式に離婚したの」に対する寅さんの「良かった」という台詞、 言い方も良かったが、この「良かった」が寅さんに対してなのか早苗に対してな のか両人に対してなのか、結構考えさせられる問答でした。
ただ現代では離婚で女性がこんな風に涙を流さないのではないかしら。
2階で休む早苗のために「別れる、切れる」を禁句にするネタや、マドンナを加 えた食卓での「何か明るい話をしろ、博!」という常連のネタも陳腐さを感じさ せません。
帰れ際の早苗の「寅さん、好きよ」という発言とそれに照れる寅さんって本当に 可愛いなぁ〜。
ただピン子登場も楽しい場面でしたが、ただそれだけでした。
博パパの店頭での「ごめん、ごめん」という挨拶も博パパらしさが出てましたね、 それに応える手ぬぐいをかぶったオバチャン、日本一手ぬぐいが似合う女優だ! 店をほったらかして、早苗の引越し手伝いの寅さん、早苗って意外と荷物が多か ったのね。
トランクから下着ってのも喜劇そのもの、しかしその後何もなかったのか???
お酒を買いに行くサクラの買い物篭が素敵!
「家を建てるなら行ってくれ」と言う博パパ、必と思う凡人の私と違って、善人の寅さんはその ような手段には出ず、早苗を小樽に送り出しちゃうのね。
歯痒いという思いとこれで良いのだという相反する思いを見ている側に与えるの もこのシリーズの宿命でもあり、面白さの所以なのでしょう。
幕引きじゃ機関車か、そこに登場のピン子、う〜む効果てき面一気に明るいエン ディングだぁ〜。
素朴な感想としては、「博パパが老けた」ということと時間が短く感じられたと いうことが上げられます。
画面の志村さんから「老い」を自然に感じてしまいました。
最近、腹部の成長に苦しむミハイルでした。
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