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首領への道
3月1日(土)〜3月21日(金)、浅草東映パラス、新宿トーアにてロードショー
イントロダクション
 劇画界の鬼才・村上和彦の「日本極道史(昭和極道史)」シリーズは、昭和45年春からの連載開始以来、単行本111巻・800万部を数え、今尚ロングセラーを続けている。又、ビデオ映像化は「首領への道」「第三の極道」「仁義絶叫」「野望の軍団」「日本暴力地帯」「日本極道史」「誇り高き戦い」「極道の門」「東京魔悲夜」「極道番外地」「龍神三兄弟」「伊予路水滸伝」と12シリーズが制作され、加えて最近では「実録・絶縁」に代表される実録シリーズ16本を制作、総作品数は90本に達している。そのいずれの作品もが、月間ビデオチャートの上位にランクされている。
 その村上和彦が、満を持して、自らの熱い思いを込めて大作映画化に挑戦したのが、この「首領への道・劇場公開版」である。
 群雄割拠する関西極道界にあって、任侠の王道を求めて首領(ドン)への階段を登っていく主人公を軸に、抗争と謀略、苦衷の決断、裏切り、兄弟愛、権力争い、骨肉相食む内部抗争等、関西極道の生々しい実態を絡め、この世界の造詣に深い原作者の監修・指導によって、裏社会独特のしきたり、誓盃儀式、賭場の実態などがリアルに再現されているのも見所の一つである。
 ドンヘの道を歩む主人公に清水健太郎、その兄弟分に中野英雄、彼らと敵対する組の若頭だが手打ちを期に主人公の舎弟となる切れ者に自竜というメンバーは、ビデオシリーズでお馴染みだが、映画化にあたっては、こうしたジャンルには欠かせない男たちの顔がそろった。一癖ある役を演じたら絶品の火野正平、巨体で迫力を漲らせる力也、久しぶりにスクリーンに戻ってきた本郷功次郎、悪役で名を馳せた八名信夫、山本昌平、眼光に凶暴さを光らせる峰岸徹、渋さが出てきた村上作品の常連の渡辺裕之、そして止どめはいぶし銀の風格漂う、かつてのマイトガイ小林旭。加えて今、話題の渦中にいる狂言師・和泉流宗家の和泉元彌のヒットマンもマスコミの注目するところだろう。
 監督は、TV「必殺仕掛人」シリーズの華麗な撮影で知られ、「首領への道」シリーズを手がけている石原興。製作はシュガーエンタープライズと村上劇画プロ。松竹京都映画が制作協力。
ストーリー
 大阪・十三。島田組が十三に開帳した賭場に警察の手入れが入った。密告とみた島田組の組員桜井とその兄弟分の金沢は、密告犯の鉄工会社社長と金融会社杜長を捕え、背後に島田組と敵対する白虎会がいることを白状させる。二人は白虎会の幹事長大津を呼び出させてその命を奪うが、その際に金沢は撃たれて負傷、すべての罪を一人でかぶって12年の刑に服する。幹事長を殺された自虎会はいきりたつが、会長の城崎は密告という卑劣な行為が理由の抗争は出来ないと、三田村組の会長三田村に仲裁を依頼する。島田組組長佐久間との手打ちの席に、それを吹き飛ばすような知らせが届く。島田組の若頭成田が、大津の配下の組員に自宅マンションのエレベーターの中で銃撃され、死亡したのだ。手打ちは流れ、両組は一触即発の対立を深める。戦争になれば警察が介入し、共倒れになる。桜井は、単身自虎会の城崎の自宅に乗り込み、ことを収めるために城崎の引退を迫る。ダイナマイトを躰に巻き付け、死を賭した桜井の気迫に打たれた城崎は、桜井の要求を受け入れ、そのかわりに白虎会の跡目の越智を舎弟にするようにと交換条件を出した。城崎は、桜井の将来性を見込み、白虎会を託したのだった。
 7年が過ぎ、島田組は勢力を伸ばし、桜井も若頭としての貫禄を持つようになった。桜井は、自分と獄中の金沢の極道としての出発点になった、大森組々長襲撃によって死亡した大森徳三の墓参りを欠かさなかったが、その墓参中に大森の息子で辰野組の組員大森守に発砲され負傷する。島田組に比べて弱小の辰野組の若頭桑島は、指を詰め、見舞金を持って謝罪にくる。しかし、越智はその詫びをにべもなく拒絶する。越智は、警察に出頭した守を手をまわして保釈させ、その命を奪う。桜井の命を狙うものは必ず死ぬ――それが越智の極道たちへの非情な宣言だった。桜井を首領(ドン)という頂上に押し上げるためには、邪魔だてする者はすべて排除するというのが越智の決意だった。優柔不断な辰野組の組長に罵声を浴ぴせ、組と縁を切って単身島田組への報復をしようと動く桑島も、越智の放った刺客溝口によって白昼に殺される。  いわば外様の越智の組内での突出に強い反感を持つ佐久間の舎弟たちは、密かに桜井、越智に対するクーデターを画策していた。その中心にいる梶原は、佐久間の病死を期に行動を起こす。三田村組と反目する松岡連合の庇護を得て桜井・越智を排除しようとした梶原の策謀は越智に察知され、三田村を激怒させる。松岡邸の門前で梶原は島田組の若い組員に銃撃されて死亡、梶原の策謀に加わった佐久間の舎弟たちは破門か、盃を改めて桜井の配下に入るかという踏絵を踏まされて越智の軍門に下る。三代目島田組襲名披露の日。桜井は修羅の世界の空しさと同時に、首領への道へと自分を突き動かす熱い血潮を感じていた――。
スタッフ
キャスト
原作:村上和彦 日本極道史「首領への道」(竹書房刊)
製作:佐藤三郎
監督:石原興
製作総指揮:村上和彦

プロデューサー:田中政裕
アソシエイトプロデューサー:水野純一郎/山本芳久
キャスティングプロデューサー:藤原裕之/辰巳佳太
撮影:なり・と
照明:土野宏志/豊浦清山
録音:河合博幸
美術:原田哲男/近藤成之
装飾:木下保
脚本:大津一瑯 高田拓土彦
編集:園井弘一
調音:上床隆幸
効果:藤原誠
音楽:ミュージックデザイン
助監督:山本伊知郎
記録:竹内美年子
撮影補:渡邊伸二
製作主任:井汲泰之

製作:シュガーエンタープライズ 企画・制作:村上劇画プロ
制作協力:松竹京都映画 キャスティング:イップエンターテイメント
協力:ファーストインプレッション
配給:村上劇画プロ/シネマ・クロッキオ
桜井鉄太郎(島田組幹部):清水健太郎

越智俊英(白虎会幹事長補佐):白竜

金沢慎市(島田組幹部):中野英雄

成田正次(島田組元若頭):力也
藤井武市(島田組幹部):渡辺裕之
根来浩次(島田組組員):金山一彦
城崎虎男(白虎会会長):本郷功次郎
桑島幹士(辰野会若頭):峰岸徹
野川勝也(島田組幹部):ジョニー大倉
大津峰夫(白虎会幹事長):橋本真也
犬飼(白虎会組員):大沢樹生(友情出演)
相馬(桑島の舎弟):布川敏和
篠原(白虎会幹部):吉川銀二
平川弘介(平川鉄工所社長):島田洋八
警官:ゆ一とぴあ・ピース
佐々木省吾(二代目中津川一家若頭):愛甲猛

溝口(勝島田組組員):和泉元彌(友情出演)

辰野友春(辰野会会長):山本昌平
藤村荘太郎(中津川二代目):八名信夫
佐久間龍造(島田組二代目):小林勝彦
広瀬辰男(島田組舎弟頭捕佐):岡崎二朗
松岡仙次(松岡連合会長):堀田眞三
大森徳三(守の父/大森組組長):村上竜司
北条忍(島田組幹部):高山登美男
小野寺喜一(島田組組員):鈴木雄大
永渕(白虎会幹部):國本鐘建
島根(梶原組組員):武智大輔
金光健三(白虎会幹部):武蔵拳
犬森守(辰野会組員):岡崎礼
松岡連合会組員:森田浩司
伊吹刑事(大阪府警本部刑事):高橋和興
田代(三田村組幹部):真勝國之
飯島刑事(大阪府警刑事):本田博太郎
桑島悦子(桑島の女房):鶴田さやか
梶原一平(島田組舎弟頭):火野正平

三田村常吉(三田村組会長):小林旭(特別出演)

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