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呪怨
2003年1月25日、テアトル新宿にて公開
全国順次公開
2002年/カラー/ヴィスタサイズ/DTSステレオ/1時間32分
イントロダクション
 ただひたすら、やみくもに、怖い。巧妙に仕掛けられた恐怖の増殖、終わることのない恐怖の連鎖、そして恐怖を超えたおぞましき衝撃。今、映画がかつて到達したことのない究極の“怖さ”がスクリーンを支配する!
 『リング』『仄暗い水の底から』など、ハリウッドが続々とリメイクを発表し、世界が注目する《ジャパニーズ・ホラーの最高傑作》がここに誕生した。あなたはもう、この呪縛と怨念から逃げ切れない!
 老人介護のボランティアで郊外の一軒家を訪れた女子大生が見た淀んだ黒い影、屋根裏でうごめく女の霊、振り返ると立っている白い顔の子供…、やがてそれらは関係する者を次々と戦慄で凍らせ、底なしの暗黒世界へと引き摺り込んでいく。ジャパニーズ・ホラーの二大巨頭・高橋洋(『女優霊』『リング』シリーズ脚本家)と黒沢清(『CURE』『回路』監督)が驚愕し、絶賛した驚異の新人・清水崇が、常識を遥かに超えた恐怖演出で紡ぎ出す絶対零度の悪夢、『呪怨』。これは、あまりの怖さに噂が噂を呼び、発禁寸前となった伝説のホラー・ビデオの待望の映画版である。『女優霊』『リング』に端を発した和製ホラー映画ブームが、沈静化しつつあった99年、清水崇が監督・脚本を務めた、心霊実話テイストのオリジナルホラー・ビデオ『呪怨/呪怨2』。忽然と現れたその作品は、巧みなストーリーテリングと映像センスで清水崇の異能ぶりをこの世に知らしめた。やがて、そのビデオは、インターネットや口コミで瞬く間に浸透し、多くの熱狂的ファンを生むことになったのである。そして、ついに登場した35ミリの映画版は、あらゆる面でスケール・アップし、観る者をさらなる衝撃でノックアウトする。この狂気にも満ちた恐怖と興奮は、トビー・フーパー監督の『悪魔のいけにえ』(74)や、サム・ライミ監督の『死霊のはらわた』(83)といった世界基準の才能に初めて触れた時以上のショックと言っても過言ではない。これはまさしく映画史的事件である。
 主演は『弟切草』の奥菜恵、『模倣犯』の伊東美咲に加え、テレビドラマやグラビアで注目され、これが映画テビューとなる、上原美佐、市川由衣という豪華メンバーで、究極の恐怖とショックに蹂躙されるヒロインを熱演している。
ストーリー
 ホームヘルパーのボランティアをしている女子大生の仁科理佳は、寝たきりの老婆・徳永幸枝の様子を見てきて欲しいと頼まれる。郊外の住宅地にあるその家には、不気味な雰囲気が漂い、人の気配がまったく感じられなかった。理佳が鍵のかかっていない玄関から家の中に入るとそには悪臭が漂い、物が散乱していた。彼女は一階の薄暗い部屋の中でようやく幸枝を発見するものの、老婆は怯えながら遠くの一点を見つめ、何を言っても反応がなかった。理佳は人の気配を感じ、二階へと上がった。子供部屋らしきその部屋の押入れはガムテープで封印されていた。彼女はおそるおそるそのガムテープを剥がし、襖を開けるとそこには…。
 数日前。徳永幸枝の息子・勝也が帰宅すると、二階の寝室では妻の和美が倒れていた。その家に引っ越してきてから一家には不吉なことが次々と起こっていた。やがて、勝也は家の中で見たこともない真っ白な顔をした子供を目撃し、何かに取り憑かれてしまう。その直後、勝也の妹・徳永仁美が家を訪れる。彼女は体調の悪い母親・幸枝の様子を聞こうと、電話をかけたが誰もでないので心配になってやってきたのだ。だが、勝也は意味不明な言葉を発し、仁美を追い帰してしまうのだった。それ以来、仁美にも不吉なことが憑きまとうようになる。彼女は勤務先のトイレで得体の知れない女の幽霊に襲われ、その霊が警備員をとり殺すのを目撃してしまう。そして、部屋に戻った仁美をさらなる恐怖が待っていた…。
 理佳からの連絡がないことを不審に思った福祉センターの男性が徳永家を訪れる。彼はそこで、もの凄い形相で絶命している老婆とその横で放心状態のままうずくまっている理佳を発見する。警察の現場検証の結果、さらにその家の天井裏から勝也と和美の死体が発見された。
 事件を担当する刑事・中川は調査の結果、その家では過去にも謎の死者や失踪者が続出していることを知る。すべての発端は、9年前にその家に住んでいた佐伯剛雄が妻の伽椰子を殺害、自らも付近の路上で死体となって発見され、当時6歳の息子・俊雄が行方不明になっているという事件だった。中川は科学や常識では説明できない何かが関わっていることを感じながら、かつて事件を担当した元刑事・遠山を訪ね、捜査を進めるが、おぞましき呪いはすでに遠山に取り憑き、やがてその恐怖の連鎖に中川自身も巻き込まれていく。

もはやその暗黒の力は人間の力ではどうすることもできないのだろうか?理不尽で暴力的なまでの呪怨は遠山の娘いづみ、理佳の親友・真理子へと伝染し、増殖していく。

 そしてついに、想像を遥かに超えた底なしの恐怖が今、あなたの目の前に…。
スタッフ
キャスト
製作:熊澤芳紀/川上國雄/沼田宏樹
製作補:辻畑秀生/山口敏功/永江信昭

プロデューサー:一瀬隆重
監修:高橋洋/黒沢清

撮影:喜久村徳章
照明:豊見山明長
美術:常盤俊春
音楽:佐藤史朗
音楽プロデューサー:慶田次徳
録音:小松将人
サウンド・エフェクト:柴崎憲治/北田雅也
編集:高橋信之
視覚効果:松本肇
キャスティング:山口正志
助監督:安達正軌
ラインプロデューサー:鎌田賢一/金子哲男

主題歌:「鍵が開かない」推定少女(エピックレコードジャパン)
小説:「呪怨」大石圭(角川ホラー文庫)

監督・脚本:清水崇

製作:「呪怨」製作委員会(パイオニアLDC/日活/オズ/ザナドゥー)
製作協力:あおぞらインベストメント
製作プロダクション:オズ
配給:東京テアトル+ザナドゥー
仁科理佳:奥菜恵
徳永仁美:伊東美咲
遠山いづみ:上原美佐
千春:市川由衣

徳永勝也:津田寛治
真理子:柴田かよこ
美雪:菊利友佳子
徳永和美:松田珠里
遠山雄治:田中要次
警備員:森下能幸
福祉センター事務員:榊英雄
佐伯剛雄:松山鷹志
俊雄:尾関優哉
伽椰子:藤貴子

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