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隣人13号

2005年4月2日(土) シネクイント、シネ・リーブル池袋、吉祥寺バウスシアターほか 全国順次公開

カラー/35mm/ビスタサイズ/115分/DTSステレオ/
イントロダクション
 「TOKYO TRIBE」「TOKYO TRIBE2」「TOKYO GRAFFITI」など、ストリート・センスに貫かれたエッジな作風で若者を中心に数多くの信者を持つカリスマ漫画家、井上三太が、'93〜'96年に発表した「隣人13号」。
 かつていじめられっ子だった村崎十三は、一見穏やかな青年に成長して、建築現場の仕事に就き、とあるボロアパートに引っ越してくる。だが、彼のカラダには凶暴な別人格“13号”が巣食っており、怒りの沸騰と共に顔を出す。そして少年時代の自分をいじめた赤井トールへ、10年越しの壮絶な復讐を仕掛けるのだった。しかし、その凶暴性は徐々に増していき、ようやく事の重大性に気づいた十三は、なんとか“13号”を抑えようとするが、もはや自分の力ではコントロールすることはできなくなっていた…。  三太作品の中でも異彩&異臭を放つストーリーが熱狂的なプロップス(支持)を集め、早くから映画化が望まれていた本作。バイオレンスを軸にした二重人格を扱った点で『ファイト・クラブ』(99)を、少年期の怨念を浄化させる復讐ドラマという点で『オールド・ボーイ』(04)を先取りした内容。「ホントは『隣人13号』の方が先なんだよ!」との思いと共に、誰もが実写映像を夢見て当然だろう。  そして、11年の歳月を経て、すべての関係者を驚愕させる(もちろん三太氏も)超強力な映画版『隣人13号』が遂に完成した!
 DJ、アパレル、CDプロデュース、フィギュア製作など、積極的にジャンルレスな活動を広げてきた井上三太だが、自作の映画化だけは中々了承しようとしなかった。それは雑誌で映画コラムを持つなど、彼が心から映画を愛してやまぬからに他ならない。『隣人13号』も、名前を聞いたら気絶しそうなほど、錚々たる映画監督陣からのオファーをすべて断ってきたのだ。
 そんな三太氏が初めてOKを出したのは、なんと映画経験ナシ、また奇しくも同じ姓を持つ人物だった!その名は井上靖雄。RIZEやLOVE PSYCHEDELICO、元ちとせや韻シストなどのPVを手掛け、『日経エンタテインメント!』誌では、アーティストが選ぶ"撮ってもらいたい日本のミュージック・クリップ監督"ベスト5にランクインした俊英。井上三太は、彼の卓越したビジュアル・センスに惚れこんだのだ。
 ところが井上靖雄の才能はビジュアルだけではなかった!映像と人物のエモーションを有機的に連動させ、サスペンス&ドラマを緊張感たっぷりに引っ張っていく……すなわち、王道&骨太の“物語る”力を存分に発揮したのだ。初映画監督でいきなりこの完全無欠レベル、もう映画の神に微笑まれた天才としか言いようがない!!
 デイヴィッド・フィンチャーやスパイク・ジョーンズなど、広告業界のディレクターが映画界で第一線に立つ回路は、アメリカでは完全に出来上がっている。日本でも、中野裕之、石井克人、紀里谷和明らの活躍により、同様の状況が定着しつつあるが、井上靖雄がその回路を完成させる決定的存在として迎えられるのは、もう間違いなかろう。
 むろん、映画の出来を決めるのは監督と原作者だけではない。井上三太コミック初の映画化という、待ち望まれていたビッグ・プロジェクトだけあり、俳優陣には、井上三太を超リスペクトする面々が集結!ベストと断言できる理想の豪華キャストがそろった。
 まず主人公・村崎十三には、映画『あずみ』(03)『ロボコン』(03)、舞台「お気に召すまま」(蜷川幸雄演出/04)、TV「Stand Up!」(03)など幅広いジャンルで活躍し、若手俳優注目度No.1の小栗旬。ナイーヴな個性を生かし、正常と狂気のはざまで揺れる難役を見事にこなした! 熱烈な三太ファンの彼は、「この役を演じることに運命的なものを感じる」とまで語っている。
 そして、十三の別人格“13号”を演じるのは、映画、TVドラマ、歌舞伎、CM、ミュージシャンなど、様々なメディアで活躍し、いまや時代の寵児となった中村獅童。『阿修羅のごとく』(04)や『アイデン&ティティ』(04)ではコミカルな役柄、『いま、会いにゆきます』(04)では優しい夫役で観客を魅了した彼が、今回は恐怖の顔面メイクを施し、パーフェクトに壊れきった極悪非道の殺人鬼を怪演!あまりにショッキングな役柄ゆえ、「好感度を失うから観ないでください!(笑)」とまで語っているほど。  十三の人格を“13号”が乗っ取るのはゾッとする瞬間だが、同時に、我々誰もが持つ、裏側に秘められた暗黒面を垣間見るような感覚に襲われる。そういった人間の真実を示唆する彼らの“二人一役”が、本作最大の観どころと言えるだろう。
 そのW主演を取り囲むのは、まず“敵”の赤井トール役に、『GO』(01)『青い春』(02)から『血と骨』(04)まで数多くの映画に出演、バイプレーヤーとして高い評価を受ける若き名優、新井浩文。彼の妻、赤井のぞみ役には、台湾、香港、アメリカ、カナダでのCDリリースし、アメリカツアー、そしてアニメ番組「HI HI PUFFY AMI YUMI」スタートするなど、世界を股に掛けて活躍する、PUFFYの吉村由美。十三の友人となる関肇役には、CXドラマ『ウォーターボーイズ』などの石井智也。さらに“13号”に惨殺される隣人・金田役には、なんとあの三池崇史が友情出演!! 絶妙かつ過激なアンサンブルを見せてくれる。
 そして映画を締めくくるのは、ファースト・アルバム「えんぴつで作る歌」がオリコン初登場7位をマークし、TOP10入り最年少記録を達成した兄弟ギターデュオ、平川地一丁目の書きおろしナンバー『はがれた夜』。叙情あふれる歌詞とメロディを、美しいハーモニーで聞かせる彼らだが、今回の楽曲は、原作コミックと脚本を読んでイメージを膨らませてから兄の龍之介が作詞・作曲に執りかかり、激しく切なく、力強い、自らの新境地を開くものに仕上がった。まさに主人公・村崎十三の心の叫びを代弁したような名曲だ。この曲は、 “新生・ 平川地一丁目”のオリジナルシングル作品として、彼ら自身、思い入れの強い一曲である。
 ひとつのコミックにインスパイアされた、種々様々な超一流クリエイターたちの競演……そう、もはや映画の枠を超え、ジャパニーズ・ポップ・カルチャーの現在力を総合的に集めたのが『隣人13号』なのだ。これはやばすぎる!!
スタッフ
キャスト
原作:井上三太(幻冬舎コミックス刊)
監督:井上靖雄

脚本:門肇
助監督:若井水男
撮影監督:河津太郎
録音:北村峰晴
美術監督:今村力
製作担当:木村尚司
編集:浦浜昌二郎
音楽:北里玲二
サウンドデザイン:松長芳樹(デジタルサーカス)
アニメーション監督:井上卓

製作総指揮:木幡久美/宮下昌幸
プロデューサー:千葉善紀/小浜元
アソシエイツ・プロデューサー:石田雄治/竹内崇剛

エンディングテーマ:「はがれた夜」平川地一丁目(DefSTAR RECORDS)
特別協力:SANTASTIC!/MTV JAPAN

製作:メディア・スーツ/アミューズソフトエンタテインメント
制作:ピクス
配給・宣伝:メディア・スーツ 
中村獅童
小栗旬
新井浩文
吉村由美
石井智也
松本実
劇団ひとり
村田充(特別出演)
三池崇史(友情出演)

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