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第16回東京国際映画祭会見

写真 9月17日、今年で16回目を数える東京国際映画祭の開催を前に、開催概要や作品ラインナップを発表する記者会見が東京都内でおこなわれました。
 会見には今回より就任した角川歴彦ゼネラルプロデューサーらが出席。今年のオープニングセレモニーでは、会場の渋谷Bunkamura まで約100mにわたって赤絨毯が設けられ、その模様がブロードバンドを利用し六本木ヒルズアリーナで同時中継されるほか、会期中渋谷109にも同映画祭の情報発信拠点となるイベントスペースが設置されるなど、「全ての映画人のための映画の祭典」を目指し、これまで以上に“国際映画祭”の名にふさわしい映画祭として開催されることが発表されました。
 会見の最後には、11月3日に特別招待作品として上映されるゴジラシリーズ最新作『ゴジラ×モスラ×メカゴジラ 東京SOS』からゴジラが特別ゲストとして登場。会見に花を添えました。

写真:映画祭の成功を祈って握手を交わす角川歴彦ゼネラルプロデューサーとゴジラ。


 第16回東京国際映画祭は、11月1日から9日まで渋谷Bunkamura をメイン会場として開催される。
 上映作品を日本映画に注目してみてみると、まず特別招待作品では、森田芳光監督『阿修羅のごとく』がオープニング作品として上映される。日本映画が同映画祭のオープニングを飾るのは、実に11年ぶりとなる。同映画祭に欠かせない存在としてすっかり定着した感のあるゴジラシリーズは今年も登場。昨年の『ゴジラ×メカゴジラ』に続き手塚昌明監督がメガホンをとった『ゴジラ×モスラ×メカゴジラ 東京SOS』が、ゴジラの誕生日である11月3日にオーチャード・ホールで上映される。この2作品以外にも、三池崇史監督のホラー『着信アリ』、蜷川幸雄監督『不滅の愛〜嗤う伊右衛門』、『パーフェクト・ブルー』『千年女優』を手掛けた今敏監督の新作『東京ゴッドファーザーズ』など、要注目の作品が目白押しである。
 12ヶ国から15作品が参加するコンペティション部門は、今回から新人監督に限るという条件が撤廃され、行定勲監督の新作『きょうのできごと』、廣木隆一監督『ヴァイブレーター』、菅原浩志監督『ほたるの星』の3本が日本から参加している。
 例年好評を得ているニッポン・シネマ・クラシックは“麗しき乙女たち〜名女優たちの青春”をテーマに、中村玉緒、若尾文子ら6人の名女優のデビュー、あるいはデビュー間もない時期の作品を上映。全て、1960年以前の貴重な作品群となっている。期間中に中村玉緒、香川京子らのトークショーも予定されており、古くからの日本映画ファンだけでなく、若い世代にも魅力ある企画となるだろう。
 ニッポン・シネマ・フォーラムは興味深いふたつの企画を揃える。ひとつは「映画のマーケットを支え、強い影響力を持っているのはメディアであろう」という発想から、作品の選定をメディアに委ねた“メディア・セレクション2003”。俳優・田口トモロヲの監督作品『アイデン&ティティ』、本木克英監督の『ドラッグストア・ガール』など、女性誌「FRaU」編集部が選定した日本映画7本を紹介する。もうひとつは、北海道から琉球まで、地域発信の7作品を紹介する“リージョナル・フィルム”。地域映画人のオルタナティブな戦略に未来の日本映画のヒントがあるのではないか、と提案する。
 さらに今回は、東京都写真美術館を会場に“Japanimation特集 〜Japanimationの誕生から未来へ〜”が開催される。国際映画祭を舞台に、世界から注目される日本のアニメーションの魅力が、どう提示されるか楽しみだ。
 日本映画以外にも触れておくと、フー・ピン監督『ヘブン・アンド・アース』は日本から参加している中井貴一がどんな存在感を見せているか期待される。同映画祭での上映が世界に先駆けての上映となるリュック・ベッソン製作・脚本、ルイ=パスカル・クヴレア監督『ミシェル・ヴァイヨン』や、公開25周年を記念して新規映像を加え再編集された『エイリアン ディレクターズ・カット』は話題となること必至だろう(いずれも特別招待作品)。また、“アジアの風”で上映されるキム・ドンビン監督『リング・ウィルス』は、大ヒットした『リング』の韓国版リメイクである。日本映画が国外でどう捉えられているかという観点からも注目できる作品ではないだろうか。
 例年通り、同映画祭の協賛企画として、東京ウィメンズプラザで東京国際女性映画祭が開催される。やはり協賛企画として渋谷パンテオンで開催されてきた東京国際ファンタスティック映画祭は、同会場の閉館により新宿ミラノ座に会場を移しておこなわれる。このふたつの協賛企画でもそれぞれ日本映画が上映される。東京国際映画祭とあわせて、こちらも楽しみだ。

上映作品(日本映画のみ掲載)
特別招待作品
阿修羅のごとく<オープニング上映作品> 2003年/125分/配給:東宝
監督:森田芳光 出演:大竹しのぶ/黒木瞳/深津絵里/深田恭子
ゴジラ×モスラ×メカゴジラ 東京SOS 2003年/90分(予定)/配給:東宝
監督:手塚昌明 出演:金子昇/吉岡美穂
ハードラックヒーロー 2003年/79分
監督:SABU 出演:V6/塩見三省/寺島進
キープ・オン・ロッキン 2003年/109分/配給:東映
監督:両沢和幸 出演:岡田浩暉/井川比佐志
不滅の愛〜嗤う伊右衛門 2003年/128分/配給:東宝
監督:蜷川幸雄 出演:唐沢寿明/小雪
最後の恋、初めての恋 2003年/118分/配給:松竹
監督:当摩寿史 出演:渡部篤郎/ジュー・ジンレイ/ドン・ジェ
解夏 2003年/110分/配給:東宝
監督:磯村一路 出演:大沢たかお/石田ゆり子
スカイハイ 劇場版 2003年/123分/配給:東映
監督:北村龍平 出演:釈由美子/谷原章介/大沢たかお
タカダワタル的 2003年/65分/配給:アルタミラ・ピクチャーズ
監督:タナダユキ 出演:高田渡/柄本明
東京ゴッドファーザーズ 2003年/90分/配給:ソニー・ピクチャーズ・エンタテインメント
監督:今敏 声の出演:江守徹/梅垣義明/岡本綾
着信アリ 2003年/112分/配給:東宝
監督:三池崇史 出演:柴咲コウ/堤真一
コンペティション
きょうのできごと 2003年/110分
監督:行定勲 出演:田中麗奈/妻夫木聡
ほたるの星 2003年/100分
監督:菅原浩志 出演:小澤征悦/山本未來
ヴァイブレーター 2003年/95分
監督:廣木隆一 出演:寺島しのぶ/大森南朋
ニッポン・シネマ・クラシック
不知火検校 1960年/91分
監督:森一生 出演:勝新太郎/中村玉緒/近藤美恵子
祇園囃子 1953年/84分
監督:溝口健二 出演:木暮実千代/若尾文子/河津清三郎
我が家は楽し 1951年/91分
監督:中村登 出演:笠智衆/山田五十鈴/岸恵子
恋文 1953年/96分
監督:田中絹代 出演:森雅之/加島春美
銀座化粧 1951年/87分
監督:成瀬巳喜男 出演:田中絹代/花井蘭子
愛情 1956年/85分
監督:堀池清 出演:長門裕之/浅丘ルリ子
ニッポン・シネマ・フォーラム
メディア・セレクション2003
チルソクの夏 2003年/114分/配給:プレノンアッシュ
監督:佐々部清 出演:水谷妃里/上野樹里/桂亜沙美/三村恭代
ドラッグストア・ガール 2003年/105分/配給:松竹
監督:本木克英 出演:田中麗奈/伊武雅刀
アイデン&ティティ 2003年/118分/配給:東北新社
監督:田口トモロヲ 脚本:宮藤官九郎 出演:峯田和伸/中村獅童
ふくろう 2003年/119分/配給:近代映画協会/シネマクロッキオ
監督:新藤兼人 出演:大竹しのぶ/伊藤歩
バーバー吉野 その町の少年は皆、同じ髪形をしていた…。 2003年/96分
監督:荻上直子 出演:もたいまさこ
ジョゼと虎と魚たち 2003年/116分/配給:アスミック・エンタテインメント
監督:犬童一心 出演:妻夫木聡/池脇千鶴
美しい夏キリシマ 2002年/118分/配給:パンドラ
監督:黒木和雄 出演:原田芳雄/柄本和雄
リージョナル・フィルム
river 2003年/109分/配給:クリエイティブオフィスキュー
監督:鈴井貴之 出演:大泉洋
HAZAN 2003年/108分/配給:桜映画社
監督:五十嵐匠 出演:榎木孝明/南果歩
アイ・ラヴ・ピース 2003年/118分/配給:「アイ・ラヴ・ピース」全国配給委員会
監督:大澤豊 出演:忍足亜希子
ガキンチョ★ROCK 2003年/85分/配給:イエス・ビジョンズ
監督:前田哲 出演:キングコング
瀬戸内少年野球団 1984年/143分
監督:篠田正浩 出演:夏目雅子
ウィニング・パス 2003年/未定
監督:中田新一 出演:松山ケンイチ
秘祭 2003年/103分/配給:新城卓事務所
監督:新城卓 出演:大鶴義丹/倍賞美津子

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