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『レンタル家族』松林慎司さんインタビュー

 仕事で多忙な日々を送りつつ、高齢の両親の心配をする会社員の洋子。仕事で家事代行の「レンタル夫」サービスに関わることになった洋子は、レンタル夫の松下からある提案をされる。それは、認知症となり洋子が離婚したことも忘れている母親を安心させるため、夫と娘の代わりの「レンタル家族」を利用すること……。
 ユニークな発想で現代の人と人との関係や社会のさまざまな問題を描くヒューマンストーリー『レンタル家族』。新鋭・上坂龍之介監督のデビュー作となるこの作品で、俳優・松林慎司さんは主人公の別れた夫・創(はじめ)を演じました。
 多くの作品に出演する松林さんが『レンタル家族』を通して感じたものとは? 松林さんが故郷の岩国を舞台に主演とプロデュースをつとめた片山享監督『かぶと島が浮く日』の話題も合わせて、お話をうかがいました。

松林慎司(まつばやし・しんじ)さんプロフィール

1975年生まれ、山口県出身。俳優を目指して上京し、2001年に脚本家・羽原大介さんが立ち上げた劇団・昭和芸能舎に主要メンバーとして参加。以降は映画やテレビドラマなど映像作品を中心に活躍し、映画はメジャー・インディーズ作品を問わず幅広い作品に出演する。主演作に、山形国際ムービーフェスティバル2016グランプリ受賞作の短編『U・F・O 〜Ushimado Fantastic Occurrence〜』(2015年/藤原知之監督)、『いっちょらい』(短編版2018年・長編版2023年/片山享監督)、短編『とうちゃん』(2024年/西安健監督)など。初のプロデュース作品となる主演作『かぶと島が浮く日』(片山享監督)が2026年公開予定

新しい幸せの見つけ方というのを問いかける作品だなと思いました

―― まず最初に『レンタル家族』についてお話をうかがいたいと思います。出演が決まったときには、作品に対してどんな印象を持たれましたか?

松林:すごく興味深い作品だと思いました。今回ぼくはオーディションで決まったんですけど、オーディションのときには一部を抜粋した台本だけをいただいていたので、細かい内容はわかっていない状態だったんです。『レンタル家族』というタイトルのイメージで、ちょっとコメディ寄りなのかなと想像したりもしていたんですけど、出演が決まって台本をいただいて「こういう切り口なんだ」ってわかって。テーマとしては、もちろん「家族」というものがありますし、主人公の両親が高齢で母親が認知症だという部分で「介護」というものもあって、それから登場人物それぞれの「孤独」というものもありますし、この3つのテーマを盛り込んで、新しい幸せの見つけ方というのを問いかける作品だなと思いました。

―― 松林さんが演じられた坂本創は、主人公・沼田洋子の別れた夫という役ですね。創にはどんな印象を持たれましたか?

『レンタル家族』スチール

『レンタル家族』より。荻野友里さん演じる主人公・沼田洋子(左)と、松林慎司さん演じる坂本創(右奥)、中村芽生さん演じる坂本紗奈

松林:やはり、妻の洋子が仕事のできるバリバリのキャリアウーマンで、あれだけ忙しい毎日を送っている中で、結婚していたときには仕事の悩みとかを受け止めたりする、柔らかい旦那さんだったんだろうなというイメージがありました。同時に、娘を自分で引き取って育てているので、芯の強さもあるんだろうなって。これが息子だとまた違うのかなとも思うんですけど、男手ひとつで娘を育てるのって大変なことも多いと思うんですよ。なので、きっと娘とは丁寧に関係を築いてコミュニケーションを取っているんだろうなと思いましたし、ぼくも現場では娘の紗奈を演じた子役の中村芽生ちゃんとしっかりコミュニケーションを取るようにしていました。台本に書いてある会話って、実際にはその前からやり取りがあって、その続きで台本の会話になるわけじゃないですか。だから、本番が始まるときも、台本に書かれていない前の部分を大事にしていた記憶があります。

―― 映画の中では創と洋子がどんな夫婦だったのかとか、現在の創がどんな生活をしているかなどの描写はありませんが、そういう創の背景については、描かれてる部分から膨らませていった感じでしょうか?

松林:そうですね。ふたりが結婚する前の付き合っているところから想像をしたりして、最初はどっちから告白したのかなとか考えて。まあ創のほうからだと思うんですけど(笑)。それで、いまお話したように、結婚しているときは仕事の悩みとかも受け止めていたと思うんですけど、子どもが生まれて、子育ての方針とかで徐々にすれ違う部分が出てきたんだろうなって。やっぱり、あまりに洋子が忙しくて娘と接する時間が少ないのは娘が可哀想だというところで、もちろん両親が別れるということ自体も子どもに寂しい思いをさせることではあるんですけど、最終的には別々の道を選んで、接する時間の長かった創が娘を引き取ったということなのかなと思っていました。

―― そういう役の背景については、監督とお話などをされたのでしょうか?

松林:いえ、今回は現場がけっこうバタバタしていたものですから、役について話すことはあまりなかったと思います。まず現場でお芝居を見ていただいて、そこで修正ポイントを言っていただくことはありました。現場では、洋子役の荻野友里さんとも、ほぼ会話をしていないんです。ぼくは普段は共演者の方といろいろコミュニケーションを取るんですけど、洋子と創は何ヶ月かに1度しか会わない約束事がある関係でしょうから、あまり話をしたりしていると久々に会う感覚が出ないんじゃないかと思いましたし、荻野さんも本番前は気持ちを作るために別の場所にいらっしゃったこともあって、ぼくは娘役の子役さんとのコミュニケーションに集中していたんです。なので、どんなお芝居をされるのか、やってみるまでわからなかったんですけど、荻野さんのお芝居は素晴らしすぎましたね。受けのお芝居と言いますか、娘の発する言葉に対する表情とかが、本当に素晴らしかったです。

上坂監督が人間関係の「つながり」を大事にされているのを感じました

―― 完成した作品をご覧になっての印象はいかがでしたか?

松林:台本を読むと自分の頭の中でどんどん映像が浮かんでくるんですけど、それを遥かに越えていました。登場人物ひとりひとりの孤独であったり不安であったり戸惑いだったり、点で描かれていたものが線となってつながっていると思ったんです。洋子であれば、仕事であったり親の介護とか、いろいろなことが取り巻くようにあると思うんですけど、仕事で評価されていてそれに応えてがんばっていこうというのがある一方で、反比例するように母親の認知症が進んでいくという戸惑いもあって、それを受け入れていかなくてはならないし、その状況とずっと付き合っていくという、その「向き合い方」ですかね、そういうものがすごく繊細に描かれていて、とても重いテーマだとは思うんですけど、それを優しく作り上げている作品だと思いました。

―― 映画の中では、レンタル夫である松下や、娘の代わりをする子役の朱里という、洋子の「レンタル家族」であるふたりの背景もかなり描かれていて、群像劇なところもありますね。

『レンタル家族』スチール

『レンタル家族』より。荻野友里さん演じる沼田洋子(後列中央)と、龍輝さん演じる松下豪(後列左)、黒岩徹さん演じる沼田忠勝(後列右)、中本りなさん演じる安田朱里(前列左)、駒塚由衣さん演じる沼田千恵子

松林:まさにそうで、しかも、その中でいま社会で議論にのぼるようなことが自然に描かれているんです。松下であれば、周囲との関係で、やはり孤独のようなものを抱えているでしょうし、それと向き合う中で洋子と出会って、洋子との絆というのが徐々に生まれていったりするんですよね。松下を演じた龍輝(たつき)さんとは、現場では話をできなかったんですけど、完成した作品を観て、すごく役にハマっていると思いました。朱里は子役をしているという設定で、ぼくもいろいろな現場で実際の子役さんに会うんですけど、みんなすごくハキハキしていて、テキパキ感があるんですよ(笑)。この物語では、そのテキパキ感を表現としてうまく当てはめていて、表で子役としてハキハキしている朱里が置かれている状況というのを際立たせていて、だから朱里を演じた中本りなちゃんは大変だったんじゃないかなと思いますけど、彼女もすごく役にハマっていたと思います。

―― そういう登場人物たちの中で、松林さんが特に印象に残った人物というと誰になるでしょうか?

松林:荻野さんが演じた洋子に尽きますね。親との関係の中では心の中の葛藤をどんどん受け入れて、でも娘もいなくなって自分の幸せってなんなのっていうところもあって。それが、ふとしたきっかけで、新しい家族は偽りの中にあるんですけど、偽りの中から生まれた本物の絆と言いますか、そういったものをすごく感じました。ぼくはこの映画を観終わったときに、人間のつながり方の描写がすごく素敵だなと思って、監督に「どうやって演出されたんですか」みたいなことを聞いたんですよ。監督は、リハーサルを通じて細かくいろいろ埋めていったとおっしゃっていて、監督が人間関係のつながりというのを大事にされているんだなというのを感じました。

―― いまお話に出た「人間関係のつながり」ということについて、松林さんが感じられていることを、もう少しお聞かせいただけますか?

松林:現代って、SNS頼りになったり、文字だけで会話をしたりとかが多くなっていると思うんですけど、人と人が直接話すことによって違った絆が生まれてくるんだろうなと思いますし、それは『レンタル家族』のテーマにも入っているんじゃないかと思います。ぼく自身も、人と話すときは直接お会いしたほうが通じるものがあると思っていて、言いにくいことなんかは文字にして伝えたほうが楽なところはあると思うんですけど、楽なほうへ楽なほうへ行くだけじゃなくて、面と向かって相手の目を見て話をするというのが「つながり」なんだろうなと思います。

再開発で変わる前の岩国駅前を映画を通して残したい

―― ここからは、主演と初プロデュースをつとめられた『かぶと島が浮く日』についてお聞きしたいと思います。今回はどんな経緯でプロデュースをされることになったのでしょう?

松林:ぼく自身は、プロデュースという大それたことではなくて、あくまで企画をしたのだと思っているんですけど、それがプロデュースと呼ばれるのなら、そうなのかなって(笑)。ぼくは岩国市の出身で、2020年からは岩国市の観光大使をつとめさせていただいているんです。正直言うと、20代とか30代のときは、あまり地元を顧みることはなかったんです。それは、ぼく自身が結果ばかりを求めて急ぎ足でいたからだと思うんです。でも、40代になって地元を見ることで、時間の流れというのを大事にするようになって、地元のいろいろな方々と接したり、地元の良さや歴史なんかを勉強するようになっていって、それをどうにかして発信できないかと考えるようになってきました。それで、いまこうして俳優という仕事をやらせていただいているのであれば、映画を通じて岩国を発信できないだろうかと思ったんです。最初は短編を作ろうと思ったんですよ。短編なら低予算で作れるだろうという安易な考えではあったんですが、まず短編を自分の持ち出しで作って、反応がよかったら長編化しようと。その方式は、ぼくが以前に主演した『いっちょらい』がそうだったんです。『いっちょらい』は「福井ムービーハッカソン」という福井で短編を作る企画の中で片山享監督が短編版(2018年)を撮って、そのあとで長編にしていこうという話になって長編の『いっちょらい』(2023年)ができたという経緯があったので、同じように岩国で短編を作って、いずれ長編化できたらと思ったのが、この映画の始まりなんです。

―― 監督も『いっちょらい』の片山享監督ですね。

インタビュー写真

松林慎司さん

松林:そうなんです。片山監督にお願いしたのは、片山監督はご自分の出身地の福井で、町と人とをずっと撮り続けている監督だからなんです。ぼくも、岩国で映画を作るのなら、予算的なこともありますけれども、アクションなどのように派手なものではなくて、人間を撮りたいなと思ったんです。福井も岩国も地方都市という共通点もありますし、片山監督が福井で撮っているのと同じように岩国で撮っていただけたらと思って、片山監督にお願いしたんです。

―― 『かぶと島が浮く日』は、映画館の元支配人が主人公の物語ということですが、映画館という題材はどのように決まっていったのでしょうか?

松林:どんな映画にするかを監督と話しているときに、ぼくが幼いころからずっと見ていた甲島の景色を監督が見てみたいという話になって、ストーリーもなにも決まっていない真っ白な状態で監督に岩国に来てもらったんです。そのときに、もちろん甲島も見ていただいたんですが、岩国でまちづくりに携われている川口恵美さんという方が、監督が来ていると知って、12年前に閉館した岩国ニューセントラルという映画館の建物を見てみませんかとお誘いくださったんです。それはぜひ見てみたいと行ってみたら、閉館して12年経つのに、ぼくが岩国にいたころ映画を観に来たときのまま、特徴的な赤い椅子が残っていて、スクリーン前の緞帳もまだ動くし、開映を知らせるブザーも鳴るんです。もう、ぼくも監督も感動しましてね。甲島と映画館を融合させた長編映画を作れないだろうかとなったんです。長編となると製作費をどうするのかという話にもなるんですけど、とにかく長編にして劇場公開にこぎつけて、岩国をPRできたらという思いで動き出しました。

―― そこからストーリーなどを考えていかれたのでしょうか?

松林:ええ、まず岩国からなにを発信するかを考えていきました。岩国には、たとえば錦帯橋のような観光地もあるんですけど、地元の方々はあまり行かないって言いますし、たしかにぼく自身が岩国にいたときもわざわざ行ったりはしなかったなあって(笑)。それと、錦帯橋は画としての力があるものですから、映画に出すと、その印象だけが強くなりすぎてしまうのではないかと思って、今回は違うかなと思ったんですね。今回は、もっと地元に根ざした物語を発信したいと思ったんです。そういうことを考えている中で、岩国の駅前の再開発が進められて、ニューセントラルも含めた一帯の建物が全部取り壊されて、新しい商業施設が建設されると知ったんです。岩国のみなさんがずっと見ていた景色が変わるわけなので、変わる前の岩国駅前を映画を通して残したいと思って、駅前に集う地元の人たちの物語を作ることに決めたんです。

「大変なのは大きく変化するときなんだ」と、ポジティブに考えていました

―― 先ほど、松林さんも岩国にいたころは岩国ニューセントラルで映画を観ていたとのことでしたが、松林さんにとって岩国ニューセントラルはどんな場所なのでしょう?

松林:岩国には、ずっとニューセントラルしか映画館がなかったので、いろいろ思い出のある場所ですね。一番最初に観たのは小学1年か2年のときに観た『E・T』(1982年・米/スティーヴン・スピルバーグ監督)で、ニューセントラルの下にハンバーガー屋があって、そこで買ったハンバーガーを持ち込んで『E・T』を観たんですよ。初めて映画館で映画を観て、初めてハンバーガーを食べた、それはすごく覚えていますね。それからちょこちょこ行くようになって、俳優という仕事を目指すきっかけの原点がニューセントラルだったんじゃないかなと思います。
 ニューセントラルが閉館して、いま岩国には映画館がないんです。岩国には米軍の基地(※米海兵隊岩国航空基地)があって、基地関係の方々がけっこう映画館に来ていたらしいんです。それが、10何年前に基地の中に関係者向けの映画館ができたらしくて、もともと岩国も高齢化とかで映画を観に来るお客さんが減っていたところに、基地の方たちが来なくなって、一気に観客が減ってしまったんですね。閉館したのはそういう理由もあったらしいです。これも町の時代の流れかも知れませんね。

―― 撮影に入ってからのお話もお聞きしたいと思います。主演とプロデュースを兼任されるのは、以前に主演された『いっちょらい』のときとは違いましたか?

インタビュー写真

松林慎司さん

松林:いやあ、もう全然違いましたね(笑)。今回は準備の段階から制作周りも自分でやっていたので、もちろんお手伝いしてくださる方々も岩国にたくさんいらっしゃったんですけど、それでも宿泊の手配とか、飛行機の手配、スタッフの送迎とかの段取りに追われていましたし、現場が始まったら、天候を判断しなくてはいけなかったり、スケジュール通りに進んでいるかとか、次の現場の手配とか、全体を見なくてはいけなかったので、そっちの方に頭が取られていたんです。演じるときには役に集中してしっかり演じるんですけど、あとはずっと「これ大丈夫かな?」みたいに考えているところはありました。撮り終わってからも、編集関係とかで、ぼくの知らない新しいなにかを動かさなきゃで、片山監督からお題がひとつ。またひとつ。片付けても次から次へとお題が与えられるんですよ(笑)。だから大変でしたけど、自分の中では「大変なのは大きく変化するときなんだ」と、ポジティブに考えていました。やっぱり、やったことのないチャレンジがありましたから、面白かったですね。

―― 片山監督との関係みたいなところも『いっちょらい』のときとは変わってきますか?

松林:やっぱり変わってきますね。正直、喧嘩したこともありますしね(笑)。この映画はけっこう駆け足だったところがあって、監督に最初に岩国に来ていただいたのが去年の4月で、そのときにはもう再開発のためにニューセントラルが年内で立入禁止になると決まっていたものですから、その前に撮らなくてはいけなくて、本来なら準備の段階で詰めておかなくてはいけないことを詰めきれないまま現場が始まっていたところがあったんです。現場が始まってから「あれはどうするんだ、こっちはどうするんだ」みたいなことも出てきましたし、監督には本当にご迷惑をおかけしましたし、辛抱強くやってくださったと思います。やっぱり、ぼくの思いから始まった作品であっても、監督の思いもありますし、協力していただいたみなさんの思いもあるものですから、バランスを見なくてはいけませんでしたし、でも言うべきことは言わなくてはならないですし、ここまで空中分解せずに来ることができて、片山監督には感謝しかないです。

映画館でしか感じられないことってたくさんあると思うんです

―― 『かぶと島が浮く日』は公開はまだ先ですが、広島国際映画祭でプレミア上映されますね。映画の完成とお披露目を前にしたお気持ちを聞かせてください。

松林:岩国のいまの風景を残したくて始めた映画なので、それができたのはよかったと思っています。撮影では、ぼくの母校の高校も使わせていただいたので、駅前だけでなく母校の校舎も映画に残せてよかったと思っています。
 それから、さっき『レンタル家族』のところでお話をした「つながり」ということを、この映画を作る中でも感じました。映画を作ろうとなったときに、岩国で委員会のような組織を立ち上げて、10何人の方々が参加してくださったんです。ぼくが普段は東京にいる中で、撮影前のいろいろな手配を手伝ってくださったり、あちこちの飲食店さんに声をかけて撮影中のお弁当を協賛としてご提供いただいたり、ほんとに感謝しています。製作費も、たくさんの個人の方や企業様にご支援をいただきました。最初はなにもないところから始まって、協賛募集のチラシを配ったりして、少しずついろいろな方に興味を持っていただいて、実際にお会いして、お話をして、協賛をいただけて。映画を作るといったときに、クラウドファンディングを勧めてくれた方も多いんです。たしかにクラウドファンディングのよさもあると思うんですけど、今回はおひとりおひとり、一社一社とお会いして、お願いするという「つながり」を大事にしたかったんです。そうやって作った映画ですから、公開ができて、観てくださった方の反応が得られたら、そのときがみなさんへの恩返しになると思うんです。必ずいい作品にして、結果を出したいと思っています。

―― では最後に『レンタル家族』と『かぶと島が浮く日』、それぞれの作品に興味を持たれてる方に向けて、メッセージをお願いします。

松林:作風は全然違うんですけど、どちらの作品も、観ていただいた方に必ずなにかが突き刺さる、響くものがある、そんな作品だと思っています。映画館でしか感じられないことってたくさんあると思うんですね。『かぶと島が浮く日』では岩国の町の音にこだわっていたり、そういう映画館だから体験できる部分はどちらの作品にもあると思っていますので、ぜひ、どちらも劇場で観ていただきたいなと思っています。

(2025年10月7日/都内にて収録)

ポスター

レンタル家族

  • 監督:上坂龍之介
  • 脚本:土井涼介/上坂龍之介
  • 出演:荻野友里 駒塚由衣 黑岩徹 龍輝 中本りな 松林慎司 中村芽生 ほか

2025年12月6日(土) より新宿K's cinema 1週間限定公開

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