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作品スチール

ブタがいた教室

監督:前田哲
出演:妻夫木聡 26人の子供たち 大杉漣 田畑智子 池田成志 原田美枝子 ほか

2008年11月1日(土)よりシネ・リーブル池袋、新宿武蔵野館ほか全国ロードショー

2008年/35mm/ビスタサイズ/ドルビーSR/109分

イントロダクション

作品スチール

 ある日、先生が連れてきた1匹の子豚。1年間育てたあとにクラスのみんなで食べるという約束で飼いはじめたが、毎日世話をする中で、6年2組の生徒26人の間には、子豚への愛情が芽生えだす――。
 1990年、大阪の小学校の新任教師が“ブタを飼って育てたあと、食べる”という実践教育をおこなった。まだ総合学習時間もない中でのその試みは、大きな波紋を呼んだ。さらに、1993年には子供たちの姿を追ったドキュメンタリー番組が放送され、賛否両論を持って迎えられた。
 その番組に「心を鷲掴みにされた」のが前田哲監督だ。「この話を映画にしたい」という強い想いが、13年のときを経て、映画『ブタがいた教室』として結実した。
 映画の撮影にあたって、大胆な手法がとられた。オーディションで選ばれた26人の子供たちに渡されたのは、子供たちのセリフ部分が白紙で、結末の書かれていない台本だった。ブタを食べるか、食べないか。オーディションからの180日間、26人の子供たちは、モデルとなった子供たちと同様に、自分自身で答えを見つけようとし、自分の意見や考えをカメラへとぶつける。撮影をとおして、役を演じる子供たちもこの授業を追体験したのだ。
 そんな子供たちと一緒に悩みながら成長していく新任教師・星先生を演じたのは、教師役初挑戦となる妻夫木聡。カメラが回っていないときにも子供たちに「先生」として接し、「子供たちとともに学ぶ教師」を体当たりで表現している。
 廃校となった小学校をロケ場所として借り、スタッフ、キャストが毎日“登校”してブタの世話をしながら撮影をおこなった本作。作品に携わる全員が学び、考えながら挑んだこの作品の真摯な姿勢は、観る者の心を揺さぶるに違いない。

ストーリー

作品スチール

 4月。6年2組の担任の新米教師・星(妻夫木聡)は、教室に1匹の子豚を連れてきた。1年間、その豚を育てて、大きくなったら食べようという星先生に、生徒たちは疑問をぶつける。
「なんで食べるんですか?」「生きているものを食べるということの意味を、体で感じて欲しいんです」
 星先生の考えに、教頭の仁科先生(大杉漣)は苦い顔。しかし、高原校長(原田美枝子)は、星先生の熱意と覚悟を認め、学校で豚を飼う許可を出す。
 6年2組の生徒たち26人は、みんなで校庭に小屋を作り、当番を決めて「Pちゃん」と名付けた子豚を飼いはじめる。池沢先生(田畑智子)のクラスが育てているトマトをPちゃんが食べてしまったり、お母さんたちが豚を飼うのに反対したりと、困ったことも起きたが、クラスのみんなは力をあわせてPちゃんの世話をし、ときには一緒に遊んで楽しく過ごしていく。
 夏休みも過ぎ、卒業まで4ヶ月となったころ、6年2組の中では、Pちゃんを食べるのに反対する意見が増えていた。育てているうちに、Pちゃんを食べるのがかわいそうになってきたのだ。Pちゃんをどうするか、クラスのみんなは一生懸命に考え、さまざまな意見を出していく。しかし、クラスで話し合いを繰り返しても、食べるか食べないかの意見はまっぷたつに分かれてしまう。
 結論の出ないまま、6年2組の卒業は近づいてくる。果たして、26人の子供たちと星先生がくだした決断は?

キャスト

  • 妻夫木聡

  • 大杉漣
  • 田畑智子
  • 池田成志

  • 26人の子供たち

  • 清水ゆみ
  • 大沢逸美
  • ピエール瀧
  • 近藤良平
  • 戸田菜穂

  • 原田美枝子

スタッフ

  • 監督:前田哲

  • 原案:黒田恭史「豚のPちゃんと32人の小学生」(ミネルヴァ書房刊)

  • 製作:佐藤直樹
  • エグゼクティブプロデューサー:馬場清
  • プロデューサー:椋樹弘尚/田中正/廣瀬和宏/小川勝宏
  • 脚本:小林弘利

  • 撮影:葛西誉仁
  • 照明:守利賢一
  • 録音:小野寺修
  • 美術:磯見俊裕
  • 編集:高橋幸一
  • 助監督:橋本光二郎
  • 製作担当:前村祐子/田嶋啓次

  • 音楽:吉岡聖治

  • 制作プロダクション:日活撮影所/ジャンゴフィルム

  • 製作:日活/関西テレビ/読売新聞/Yahoo! JAPAN
  • 配給:日活

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