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作品スチール

ハブと拳骨

監督:中井庸友
出演:尚玄 虎牙光揮 宮崎あおい 石田えり ほか

2008年6月21日(土)よりユーロスペース、新宿K's cinemaにてロードショー

2006年/カラー/35mm/ビスタサイズ/モノラル/124分

イントロダクション

作品スチール

 1960年代終盤、米国占領下の沖縄。混沌とした時代を、逞しく、したたかに生きる人々。それぞれ違う世界に身を置きながらたしかな絆で結ばれていた一組の“家族”の運命は、大きく揺らぐことになる――。
 『ハブと拳骨』は、ベトナム戦争時の沖縄最大の歓楽街・コザを舞台に、苦しくもギラギラしたエネルギーにあふれた時代と、その中で暮らす人々の持つ“温度”を描き出していく。
 原案は、映画『殴者』の原作者であり、音楽活動ほか多彩なフィールドで注目を集めるアーティスト・田中雄一郎。本作では、音楽も担当したほか、クリエイティブ・ディレクターとして映画製作全般に携わった。
 監督は、PVやCM、ドラマ、舞台など幅広く映像作品を手がけ、本作が長編デビューとなる中井庸友。そのたしかな演出力で、田中とともに『ハブと拳骨』の世界をスクリーンに作り上げた。
 主人公の青年・良を演じるのは、沖縄出身でファッションモデルとして活躍、ドラマ「快感職人」、映画『アコークロー』などで俳優としても注目を集める尚玄。もうひとりの主人公で、良の血の繋がらない兄・銀には、リーバイスのCMで鮮烈な印象を残し『ゴジラ×モスラ×メカゴジラ 東京SOS』『SHINOBI』などで個性的な役柄を演じてきた虎牙光揮。ファッション誌の表紙を飾るなど、カリスマ的な存在であるふたりが揃って映画初主演。いい加減だが朗らかで憎めない良と、不器用で攻撃的だが優しさを秘める銀を、それぞれの個性を存分に発揮して好演している。
 さらに、ふたりの妹・杏には、多くの映画作品に加え、NHK連続テレビ小説「純情きらり」、大河ドラマ「篤姫」で国民的女優となった宮崎あおい。3人の母親・カミィには『サッド・ヴァケイション』などの石田えりが抜群の存在感を見せる。
 本作は、60年代まっきの沖縄の空気感を求め、タイで撮影を敢行。日本のスタッフと現地スタッフが協力しながら、生命力にあふれた路上の人々の姿をスクリーンに焼き付けている。

ストーリー

 ベトナム戦争で活気付く、沖縄の歓楽街コザ。米軍基地に忍び込んでは、物資を盗み闇市に流して売る“戦果アギャー”で金を稼ぐ悪ガキ、与那覇良と安城銀がいた。
 やがて成長した良(尚玄)は、時おりバーで三線を弾きながら歌っているが、いまだに戦果アギャーで金を稼ぐ遊び人。黒人兵のジョージ(ダレル・ハリス)の協力を得て、子分を連れて基地からコーラやビールをくすねている。
 銀(虎牙光揮)は、いつしか暴力の世界に身を投じ、今はローカルギャング檀の一員となり繁華街で用心棒をしていた。
 ふたりを育ててきた与那覇カミィ(石田えり)は、銀の妹・杏(宮崎あおい)とふたり、地元の人々から愛されるソーキソバ屋を切り盛りしている。銀と良は、年齢を重ねるにつれカミィや杏と距離を置くようになり、カミィも定職につかない良や、ヤクザな暮らしの銀に厳しい態度をとっているが、それでも4人の家族は心のどこかで繋がっていた。
 ある日、買い物中のカミィが、米軍のトラックに轢かれてしまう。命は取り留めたものの、片脚に大きなケガを負い、本土の病院に行かなければ歩けなくなるかもしれないという。警察は軍に対して手出しはできず、カミィをはねて逃げた兵士たちを見過ごすことしかできない。自分の無力さに苛立つ良は、ジョージに怒りをぶつけることしかできなかった。
 そして良は、カミィの治療費を稼ぐために、ある行動に出る。それは、銀も巻き込み、ふたりを過酷な運命へといざなうのだった……。

キャスト

  • 与那覇良:尚玄
  • 安城銀:虎牙光揮

  • 安城杏:宮崎あおい

  • 喜場誠吉:大口広司
  • 吉岡:辰巳蒼生
  • 和孝:サイ・ホージン
  • ジョージ:ダレル・ハリス
  • 幼少時代の銀/物乞いの子供:琉世
  • 春夫:シャック
  • 雷蔵:寺田省平
  • 手引きの男:中山峻
  • 医者:勝矢
  • 栄一:宮内靖彦

  • 与那覇カミィ:石田えり

スタッフ

  • 監督:中井庸友

  • 原案・音楽・クリエイティブディレクター:田中雄一郎

  • プロデューサー:山下貴裕
  • 脚本:いながききよたか

  • 撮影:芝田満之
  • 照明:山本欣史
  • 録音:山方浩
  • 編集:ヨシダ・シゲル
  • 記録:田中小鈴
  • 美術:小泉博康
  • 助監督:山本亮
  • 制作担当:高橋康進
  • 演技事務:近藤亮一
  • 制作進行:丸山勇
  • ヘアメイク・特殊メイク:立野正
  • スタイリスト:横田勝広
  • ラインプロデューサー:石田基紀

  • 企画・製作:THREE ARROWS Entertainment
  • 制作:Croquia Cine Label/P&C Production(Thailand)
  • 製作総指揮:YMPD
  • 配給:ナインエンタテインメント/アルゴピクチャーズ

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