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すみれ人形

監督:金子雅和
出演:小谷建仁 山田キヌヲ 松岡龍平 遠藤祐美 綾野剛 ほか

2008年1月26日(土)より、渋谷アップリンクXにてレイトショー

2007年/DV/カラー/スタンダード/ステレオ/63分

イントロダクション

作品スチール

 右腕だけを残して失踪した妹を探す腹話術師の男。やがて男は妹の面影を持った女性と出会う――。
 その特異な物語設定と、エロスと残酷に満ちた世界観が、各地の映画祭などで賛否両論をもって受け止められた映画『すみれ人形』が、いよいよ待望の劇場公開を果たす。
 監督は、映画美学校在学時から耽美的かつ官能的な映像が高く評価されていた新鋭・金子雅和。本作は、金子監督が同校修了製作として、瀬々敬久の監修のもと作り上げた長編第1作目である。
 主人公の腹話術師・文月を演じるのは、瀬々敬久監督作品『肌の隙間』の主演で鮮烈なデビューを飾った小谷建仁。本作では実際に腹話術もこなし、妹への強い愛情に囚われた男を熱演している。
 文月の妹・すみれの面影を持つ謎めいたヒロイン・蜜子には、廣木隆一監督作『ガールフレンド』で映画初出演にして主演をつとめた山田キヌヲ。これまでの出演作品で見せてきたボーイッシュなイメージから一転、なまめかしさと儚さを持った女性を艶やかに演じる。
 そのほか、すみれの恋人・螢介役にNHKドラマ「芋たこなんきん」などで活躍する松岡龍平、カメラマン・緑川に『奈緒子』ほか出演作の公開が相次ぐ綾野剛といった注目の若手キャストに加え、『ナイン・ソウルズ』のマメ山田、現代美術家の松蔭浩之、さらに現役のストリッパーや浅草の芸人といった、ひと癖もふた癖もある個性的なキャストが参加。作品の独特な世界観に深みを与えている。
 全編を飾る音楽を手掛けたのは、『東京ゾンビ』のサントラも手掛けた異才・竹久圏。
 そして、この作品の最大の見せ場といえるのが、監督自身がこだわり抜いて探し出したロケーションだ。滝・廃墟・森など、その美しい風景は観る者を幻想的な世界へといざない、美しく透明な狂気を鮮やかに浮かび上がらせる。

ストーリー

作品スチール

 ある地方都市のさびれた寄席で、夜な夜な奇妙な腹話術人形劇を演じる男がいる。男の名は文月(小谷建仁)。彼が使う人形の名は「すみれ」。それは、5年前、カメラマンを名乗る男・緑川(綾野剛)に襲われ、右腕だけを残し失踪した文月の妹の名前だった。
 腹話術をしながら妹を探し続ける文月は、ある日、偶然訪れたストリップ小屋で、すみれの面影を強く感じさせる美しい女・蜜子(山田キヌヲ)を見かける。
 蜜子の姿を追ううちに暗い森へと足を踏み入れてしまった文月は、すみれが失踪して間もなく姿を消した幼馴染みで、すみれの恋人だった螢介(松岡龍平)と再会する。子供の頃から樹木医になることを夢としていた螢介は、森の奥に建つ廃墟で、すみれともう1度会うための奇妙な実験に没頭していた。
 すみれを捜し求める男たちは、それぞれの愛によって激しく引き裂かれていく……。

キャスト

  • 文月:小谷建仁
  • 蜜子:山田キヌヲ
  • 螢介:松岡龍平
  • すみれ:遠藤祐美
  • 緑川:綾野剛
  • 唐沢ベサメ:松蔭浩之
  • 広海プリンス:マメ山田

スタッフ

  • 監督・脚本:金子雅和

  • 音楽:竹久圏

  • 撮影:東哲也
  • 照明:川口力
  • 録音:高田伸也
  • 美術:熊倉美由紀
  • 衣裳:古謝甲奈/佐野はる子
  • メイク:知野香那子
  • 助監督:土屋圭
  • 制作進行:山口博之
  • 腹話術指導:福小介

  • 協力:日本腹話術師協会
  • 機材協力:キヤノン販売株式会社

  • 製作:映画美学校
  • 配給・宣伝:kinone

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