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クローンは故郷をめざす

監督:中島莞爾
出演:及川光博 石田えり 永作博美 嶋田久作 品川徹 ほか

2009年1月10日(土)よりシネカノン有楽町1丁目ほか全国順次公開

2008年/カラー/35mm/アメリカンビスタ/DTSステレオ/110分

イントロダクション

作品スチール

 科学が発達した近未来、ひとりの宇宙飛行士が大気圏外で殉職する。クローンとして蘇った彼は、少年のときの記憶が眠る懐かしい故郷へと向かう――。
 これまでに自主映画で数々の国際映画賞を受賞してきた映像作家・中島莞爾の初劇場用作品となる『クローンは故郷をめざす』は、クローンという先端的な技術のもたらす“生”と“死”の概念の揺らぎを、懐かしさのある日本の風景の中で描いた、これまでにない人間ドラマだ。
 中島監督によるオリジナル脚本は、次代の映像作家の映画制作を支援するサンダンス・NHK国際映像作家賞を2006年度に受賞。同賞の審査委員長であり本作を高く評価したヴィム・ヴェンダースがエグゼクティブプロデューサーとして参加し、映像化が進められてきた。
 主人公の宇宙飛行士・耕平を演じるのは、強烈な個性を放つアーティストであり『プライド』などで俳優としても高い評価を受ける及川光博。初主演作となる本作では、抑えた演技によって自らの存在に悩む主人公の心理を繊細に表現している。
 耕平の母には『サッド・ヴァケイション』などのベテラン・石田えり。耕平の妻には『人のセックスを笑うな』など、現在の邦画界を代表する女優となった永作博美。そして嶋田久作、品川徹といった個性派の存在感が物語の厚みを増している。
 日本映画界の誇る美術監督・木村威夫が監修をつとめ、先端科学を象徴する人工的な風景と日本の詩情あふれる風景を融合させた映像美は、観客を独特のスピリチュアルな世界へといざなっていく。

ストーリー

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 科学が発達した近未来。高原耕平(及川光博)ら、危険な作業に従事する宇宙飛行士の不慮の事故に備え、生命保証として、殉職者をクローン技術で再生する研究が進められていた。クローン研究所所長の影山(嶋田久作)から、脳情報のバックアップにより現在の自分そのままが再生できるとの説明を聞かされても、耕平は自分が実験体にされるような感覚を拭えなかった。
 病気で入院中の母(石田えり)を見舞った耕平は、少年時代に思いを馳せる。子供のころ、耕平を助けようとして川で溺れ死んでしまった双子の弟ののぼる。その記憶は、いまも耕平を苦しめていた。
 母の容態が悪化する中、宇宙ステーションへ向かう耕平。そして母がこの世を去ったのとほぼときを同じくして、宇宙ステーションで作業中だった耕平も事故によって命を失う。
 耕平の妻・時枝(永作博美)は、耕平のクローン再生を承諾するのに戸惑いをみせるが、影山たちに半ば押し切られるようにしてクローン再生が実行される。だが、再生された耕平は、弟ののぼるを亡くした少年時の記憶しか持っていなかった。
 やがてクローンの耕平は病院を抜け出し、記憶に導かれるように少年時代に育った場所を目指して歩き始める。一方、影山はクローン再生を成功させるため、かつて違法なクローン再生をおこなった科学者の勅使河原(品川徹)の力を借りようとしていた。そして、2度目のクローン再生がおこなわれた……。

キャスト

  • 高原耕平:及川光博

  • 高原洋子;石田えり
  • 高原時枝:永作博美

  • 影山:嶋田久作
  • 勅使河原:品川徹

スタッフ

  • 監督・脚本:中島莞爾

  • エグゼクティブプロデューサー:ヴィム・ヴェンダース
  • プロデューサー:井上潔/山本理恵/多胡由章

  • 美術監修:木村威夫
  • 撮影監督:浦田秀穂
  • 照明:常谷良男
  • 美術:安宅紀史
  • 録音:臼井勝

  • 制作プロダクション:アグン・インク
  • 製作:「クローンは故郷をめざす」製作委員会
  • 配給:アグン株式会社(アグン・インク)

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