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作品スチール

女殺油地獄

監督:坂上忍
出演:藤川のぞみ 山田キヌヲ 柳憂怜 火野正平 ほか

2009年5月23日(土)よりアップリンクXにてレイトショー ほか全国順次公開

2009年/カラー/ビスタサイズ/ステレオ/96分

イントロダクション

作品スチール

 長きにわたって人々を魅了し続けている近松門左衛門の浄瑠璃『女殺油地獄』。これまで、五社英雄、和田勉など、数々の名監督の手により幾度となく映像化されてきた名作が、新たなキャストとスタッフを得て、21世紀に蘇る。
 今回、監督として『女殺油地獄』の映画化に挑んだのは坂上忍。長いキャリアを持つ俳優であると同時に『30 thirty』や『THE JUNK FOOD GENERATION』で監督としても非凡な才能を見せ、作家・舞台演出など活躍の場は多方面にわたる。本作では脚本も担当し、新たな視点で原作に大胆な解釈を加え、女の“性”に焦点を当てた作品として描き出した。
 主演に抜擢されたのは、多くのアイドルを送り出した日テレジェニック2001の藤川のぞみ。6年ぶりとなる芸能活動再開を機に本格的女優への道を目指す彼女は、その決意の表れとして本作でオールヌードを披露。濡れ場にも挑戦し、体当たりの演技で女郎・小菊の妖艶さと女の激しさを見事に表現してみせた。
 そして『ガールフレンド』など廣木隆一監督作品のほか、舞台でも活躍する山田キヌヲが、小菊との出会いにより“女”を燃やすお吉役で迫力の演技を見せる。さらに、小菊とお吉の間で翻弄される与兵衛に新星・安田慎吾、お吉の夫・七左衛門に北野武監督作品など多くの作品で独特の存在感を発揮する柳憂怜(柳ユーレイ改め)、味のある演技が魅力のベテラン・火野正平らが、物語を奥行き深く彩っていく。
 三浦半島を中心としたロケによる美しい風景の中、あふれ出る情念を描き出した『女殺油地獄』は、現代に時代劇の新境地を開く。

ストーリー

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 妖艶なまでの美しさで男たちを虜にする女郎の小菊(藤川のぞみ)。商家・河内屋の跡取りである与兵衛(安田慎吾)も、その魅力にとりつかれたひとりであった。与兵衛は、小菊を自分のものにしようと金を貢ぐが、小菊の心はなびかない。「うちが欲しいのは旦さんがたのここ」と胸を示す小菊は、「命がけで来ておくんなまし」と与兵衛に言い放つ。
 油屋の七左衛門(柳憂怜)の妻・お吉(山田キヌヲ)は、堅実で働き者の夫と可愛い娘に恵まれ、幸せな生活を送っていた。ある日、七左衛門は、世話になっている河内屋の徳兵衛から、息子の与兵衛の放蕩をやめさせるよい手はないかと相談される。小菊に入れあげる与兵衛は、店の金に手をつけるばかりか、高利の金貸しにまで手を出しているという。七左衛門は妻のお吉に与兵衛の説得を頼む。お吉は与兵衛が子供のころに世話をしていたことがあり、与兵衛はお吉にとって弟のような存在だったのだ。お吉は与兵衛に小菊をあきらめるように諭すが、与兵衛は耳を貸そうとはしない。
 お吉の忠告も聞かず小菊への想いを募らせる与兵衛は“命がけ”の意味を考え、その答えを小菊に見せる。小菊はその激しい気持ちに応え、与兵衛に体を許すのだった。
 その翌日、お吉に出会った小菊は、与兵衛とのことが片付いたとお吉に告げると「花の命は短うって言いますやんか」と笑みを浮かべる。「うちはいつまで女でいてられますのやろ」。お吉がすでに女ではないと嘲るような小菊のその言葉に、お吉は忘れかけていた“女”の部分を蘇らせていく……。

キャスト

  • 小菊:藤川のぞみ

  • お吉:山田キヌヲ
  • 与兵衛:安田慎吾
  • 金貸し:大和屋ソセキ
  • 七左衛門:柳憂怜
  • 物乞い:火野正平

スタッフ

  • 監督・脚本:坂上忍

  • 原作:近松門左衛門「女殺油地獄」
  • 製作:大橋孝史/小林洋一
  • プロデューサー:川島正規/宇田川和恵/坂上也寸志
  • 共同プロデューサー:岩倉睦
  • ラインプロデューサー:堀江愛佳
  • アソシエイトプロデューサー:中川憲子

  • 撮影:安田圭
  • 照明:石田健司
  • 録音:井村優佑
  • VE:加藤雅典
  • 編集:成田剛
  • 音楽:泉谷隆洋
  • 方言監修:松寺千恵美

  • 音楽プロデューサー:倉田真二 
  • 音楽:イズタニタカヒロ
  • 主題歌:lily 「雫」

  • 制作協力:ピーズ・インターナショナル
  • 制作プロダクション:トルネード・フィルム
  • 配給:ジョリー・ロジャー

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