アメイジング グレイス〜儚き男たちへの詩〜
監督：川野浩司
出演：窪塚俊介 宮田大三 神田沙也加 鎌苅健太 美保純 ほか
２０１１年８月13日(土)よりシネマート六本木にてロードショー ほか全国順次公開
２０１０年／カラー／ＨＤＣＡＭ／1:1.85／5.1ch／１２１分
小さな田舎町で育った少年・蓮と大成。不良と呼ばれる彼らを見守る幼なじみの少女・雫。いつしか変わっていく環境の中で、蓮はヤクザの世界へ身を投じ、町を飛び出した大成もヤクザの世界へ足を踏み入れる。別々の道を歩む蓮と大成、雫は……。
『アメイジング グレイス〜儚き男たちへの詩〜』は、暴走族から裏の社会へと進んでいく少年たちの、激しくも哀しい衝動を描いた重厚な人間ドラマだ。
蓮を演じるのは『恋する日曜日 私。恋した』『ガチパン』などの若手実力派・窪塚俊介。大成には、アクションもこなす新鋭・宮田大三が抜擢された。さらにふたりの不良仲間を、ミュージカル「テニスの王子様」で人気となった鎌苅健太をはじめ、粟島瑞丸、上吉原陽の若手男優が演じる。そして、舞台や映画と幅広く活躍する神田沙也加が少年たちを見守るヒロイン・雫を演じるとともに、映画のタイトルにもなっている賛美歌の名曲「アメイジング グレイス」の歌唱も担当。作品を優しく飾る。
そのほか、宮地真緒、渋川清彦、諏訪太朗、美保純、ベンガルら、若手からベテランまで豪華なキャストが集結している。プロボクサーの経歴を持つ大嶋宏成、畑山隆則、カルトな芸風の鳥肌実ら、個性派キャストにも注目だ。
メガホンをとったのは、幅広いジャンルで精力的に作品を送り出す川野浩司。人と人の“絆”をテーマに置き、見ごたえある作品を完成させた。
１５０台のバイクが揃った暴走シーンや、新宿・歌舞伎町での大規模なロケなど、日本映画では異例となる迫力のシーンも満載。ダイナミックで繊細な“男たちの映画”が完成した。
１９９７年。関東地方にある小さな町・城南市で、派手な服に身を包み、改造したバイクを走らせる若者たちの姿があった。その暴走族“城南一家”の中心にいるのは、片桐蓮（窪塚俊介）と宮城大成（宮田大三）だ。
蓮と大成、藤田秀人（鎌苅健太）、高崎慎哉（粟島瑞丸）、大林裕亮（上吉原陽）たち５人は、いつもつるんでいる不良仲間。そして、蓮と大成の幼なじみ・浅水雫（神田沙也加）は、彼らのことを心配しながらもあたたかく見守っていた。
18歳となった蓮たち５人には、少しずつ変化が訪れていた。秀人の彼女・理紗（宮地真緒）が妊娠し、秀人は生まれてくる子供と理紗のために仕事探しを始める。連は秀人を不良の世界から遠ざけようとするが、大成は仲間として変わらずに付きあいを続けようとしていた。そんな中である事件が起こり、その数週間後、大成は、蓮が暴力団・黒崎組に入ったことを知らされる。
“城南一家”の引退式を終え、大成はけじめをつけるかのように蓮にタイマン勝負を申し込む。タイマンで蓮に負けた大成は、母の小百合（美保純）や雫の制止を振り切って家を飛び出し、東京は新宿・歌舞伎町へ行き、ヤクザの世界へと身を投じる……。
それから２年のときが過ぎた。黒崎組で期待の若衆となっていた蓮。暴力団・新条会の一員として歌舞伎町で生きる大成。ピアニストになる夢のために音大で学ぶ雫。二十歳となった彼らは、それぞれの道を歩んでいた。
だが、思わぬかたちで蓮と大成の運命は交錯しようとしていた。歌舞伎町の利権を巡って組同士の抗争が始まろうとしていたのだ。蓮は、歌舞伎町を拠点とする同じ系列の滝本組に力を貸すことになる。滝本組と対立するのは、大成の所属する新条会だった……。
