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作品スチール

平成ジレンマ

監督:齊藤潤一

2011年2月5日(土)よりポレポレ東中野ほか全国順次公開

2010年/カラー/HD/98分

イントロダクション

作品スチール

 いまから約30年前「戸塚ヨットスクール事件」が日本中を騒がせた。非行や登校拒否などの問題をもった子供たちを受け入れていた戸塚ヨットスクールで訓練生の行方不明や死亡が続き、校長の戸塚宏をはじめとするスクール関係者が逮捕されたのである。マスコミは厳しい体罰をおこなっていた同スクールの姿勢を激しく糾弾し、世間は教育現場での体罰否定へと向っていく。戸塚ヨットスクール事件は、日本の教育現場に大きな影響を残していった。  裁判を経て6年の実刑判決を受けた戸塚宏は、2006年に出所し戸塚ヨットスクール校長に復帰している。日常的に厳しい体罰がおこなわれていたかつてのスクールと様子は異なる現在のスクールだが、信念はいまだに変わらないと戸塚校長は語る。  『平成ジレンマ』は、戸塚ヨットスクールと戸塚宏に密着したドキュメンタリーである。制作は同スクールのある愛知を放送エリアとする東海テレビ放送。2010年5月にテレビ放送され、放映後に寄せられた大きな反響に応えるかたちで再編集を加えた劇場用作品として公開されることになった。  10代の不良少年が多数を占めていたかつてのスクールとは異なり、訓練生には引きこもりやニートが増え、訓練生の半数は20代を越えている。それはあたかも現代日本の縮図のようである。ディレクターの齊藤潤一たちスタッフは、そんな戸塚ヨットスクールの現在を否定することも肯定することもせず、きわめてニュートラルな視点でとらえている。  いまも、戸塚宏は各地から講演に招かれている。そして戸塚ヨットスクールを頼る親たちがいる。いまの社会が抱えた歪みが『平成ジレンマ』から浮びあがる。

スタッフ

  • 監督:齊藤潤一

  • プロデューサー:阿武野勝彦

  • 撮影:村田敦崇
  • 音声:戸田達也
  • 車両:鷲見禎典
  • TK:河合舞
  • 題字:山本史鳳
  • 効果:久保田吉根
  • ミキシング:澤田弘基
  • 音楽プロデューサー:岡田こずえ

  • ナレーション:中村獅童

  • 制作・著作・配給:東海テレビ放送
  • 配給協力:東風

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