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作品スチール

相馬看花−第一部 奪われた土地の記憶−

監督:松林要樹

2012年5月26日(土)よりオーディトリウム渋谷にてロードショー ほか全国順次公開

2011年/HD/109分

イントロダクション

作品スチール

 2011年3月11日に日本を襲った東北大震災は、原発事故をももたらし、多くの人々の生活を一変させた。『相馬看花』(そうまかんか)は、福島第一原子力発電所から20キロ圏内の自宅から退去を余儀なくされた人々の生活を追ったドキュメンタリーである。
 監督は、第1回田原総一朗ノンフィクション賞を受賞した『花と兵隊』や、ほかの3人の監督との共同監督作『311』などで知られる松林要樹(まつばやし・ようじゅ)。松林は、震災から間もない2011年4月3日に、友人とともに支援物資を届けに福島県南相馬市に向かう。そして、現地で市議会議員の田中京子さんと出会い、20キロ圏内にある田中さん宅周囲のパトロールに同行、さらに田中さんや近所の人が身を寄せる避難所を訪れ、取材を続けていく。
 松林は、ときに避難所に寝泊まりしながら地元の人々との交流を深める。田中さん夫妻をはじめとする地元の人々と松林の関係は、まるで友人や親戚同士かのようにすら見える。ときに地元の人々は、取材をおこなう松林に笑顔でカメラを向ける。撮る者、撮られる者という関係を越えた松林と地元の人々の姿は、純粋なドキュメンタリーの手法からは逸脱しているのかもしれない。だが、その松林の姿勢は、この映画に独特の空気を生んでいる。震災という大きな出来事や、原発の不安を身近にしながらも、生活の中には笑いもあり、心和むような家族のやりとりがある。特異な状況にあっても変わらない、日々の暮らしにある機微を、松林はとらえてみせる。
 『相馬看花』は「第一部 奪われた土地の記憶」と題されている。松林は、2011年の夏以降も取材を続けている。やがて公開されるはずの『相馬看花 ―第二部―』において、松林はなにを私たちに見せてくれるのだろうか?

スタッフ

  • 監督:松林要樹

  • 製作:3JoMa Film
  • 配給:東風

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