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作品スチール

ただいま、ジャクリーン

監督:大九明子
出演:染谷将太 趣里 江原由夏 中原三千代 いっこく堂 ほか

2013年4月6日(土)より4月12日(金)までオーディトリウム渋谷にてアンコール上映
2013年3月9日(土)より3月15日(金)までオーディトリウム渋谷にて1週間限定レイトショー

2013年/カラー/ステレオ/40分

イントロダクション

 ジャクリーンは悟をずっと見ていた。悟がジャクリーンのことを見ようとしなくなっても。ジャクリーンは腹話術人形。悟は家族を失った少年。そして悟が18歳になったとき、ジャクリーンと悟は久しぶりにふたりで腹話術をすることになる――。
 現在、映画界の一線で活躍する映画監督を多数輩出している映画美学校は、2011年に新たに脚本コースを開講した。その第1期初等科初の映像化作品として製作されたのが『ただいま、ジャクリーン』だ。
 脚本を執筆したのは、篠崎誠監督のもとで映画製作を学んだのち映画美学校脚本コースに入学した村越繁。少年と人形の不思議な関係を描いた『ただいま、ジャクリーン』は、同コース講師である高橋洋、村井さだゆき、三宅隆太から高く評価され、全員一致で映像化作品に選ばれた。その脚本の魅力に惹かれて、映画美学校出身で『恋するマドリ』や公開が控える『モンスター』などを手がけてきた監督・大九明子がメガホンをとった。
 そして、いまや日本映画界を代表する若手実力派俳優となった染谷将太が、やはり脚本を読んで出演を快諾、実際に腹話術の練習も積んで主人公の悟を演じる。また、大九監督作品『東京無印女子物語』などで注目される期待の若手女優・趣里が悟と同い年のヒロイン・恵美役で出演。さらに、中原三千代、江原由夏が脇を固めるのに加え、腹話術師のいっこく堂が、劇中で重要な役割を果たす腹話術師役で映画初出演を果たしている。
 視線・視点をつよく意識させる演出は、登場人物たちの見る・見られるの関係を引き立てていく。新たな才能と実力派スタッフ・キャストが作り出した快作だ。

ストーリー

作品スチール

 峠の森の中に建てられた小さな慰霊碑。ここで起きた大きなバス事故の犠牲者への花が供えられていた。たったふたりだけの事故の生存者である悟と恵美も、事故での犠牲となったそれぞれの両親に花を供えにやってきた。そして悟は、慰霊碑近くの高い木の枝に引っかかったままになっていた腹話術人形を見つける。事故で家族を失い施設で暮らす悟と恵美は、その腹話術人形を施設に持ち帰り、汚れをていねいに拭き取っていく。人形の服に書かれた名前は、ジャクリーン。
 それからしばらくして、ジャクリーンの持ち主の師匠である腹話術師のだっこく堂(いっこく堂)が施設にやってきた。事故に遭った弟子が遺したジャクリーンを引き取りに来たのだ。だが、だっこく堂は悟がジャクリーンを大切に扱っていることを知ると、悟と恵美の前で腹話術を披露し、ジャクリーンをふたりに託して去っていく。
 その日から悟は、ジャクリーンを相手に腹話術をして、施設を切り盛りする澄子(中原三千代)や久美(江原由夏)、悟たちと同じように施設で暮らす子どもたちに見せるようになる。みんなの笑顔に、悟もずっと忘れていた笑顔を取り戻す。
 しかし、事故の記憶は悟の中に深く刻まれていた。救出されたときに報道陣から浴びせられたフラッシュや、大きな声。その光景は繰り返し夢に現われては悟を苦しめていた。悟が18歳になったいまでも――。
 いまは施設から出てひとり暮らしをしている悟(染谷将太)のもとを、恵美(趣里)が訪れた。恵美は、施設が外部の人々も招いておこなう催しで、悟とジャクリーンに腹話術をやってほしいという。長い間ジャクリーンをほったらかしにしていた悟は、恵美の頼みを聞いて、もう一度腹話術の練習を始める――。

キャスト

  • 染谷将太
  • 趣里

  • 夏日凜子(ジャクリーン)

  • 高木煌大
  • 菊地麻衣
  • 西村凪
  • 西村颯

  • 江原由夏
  • 中原三千代

  • いっこく堂

スタッフ

  • 監督:大九明子

  • 脚本:村越繁
  • 脚本監修:高橋洋
  • 脚本選考:村井さだゆき/三宅隆太

  • 撮影:大沢佳子
  • 録音:臼井勝
  • 整音:大野裕之
  • 効果:川口陽一/磯谷渚
  • 美術:野中茂樹
  • 編集:米田博之
  • 腹話術指導:ぴっころECCO
  • ヘアメイク:知野香那子
  • 衣裳:松岡智子/花山奈津
  • 助監督:川口力
  • 制作:名倉愛

  • 音楽:江口拓人

  • 制作協力:猿と蛇
  • 製作・配給:映画美学校

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