じんじん
監督：山田大樹
出演：大地康雄 佐藤Ｂ作 中井貴惠 小松美咲 若村麻由美 板尾創路 手塚理美 ほか
２０１３年７月13日(土)よりシネマート新宿ほか全国順次公開
２０１３年／カラー／デジタル／ビスタビジョン5.1ch／１２９分
ひとりで気ままに生きてきた大道芸人の男。友人を訪ねた北海道・剣淵町のある出会いがきっかけとなり、男は自らの手で１冊の絵本を完成させようとする……。
映画やドラマで活躍するベテラン俳優の大地康雄は、自ら製作総指揮・企画・脚本・主演をつとめた映画『恋するトマト』の上映会で２００８年に自然豊かな北海道・剣淵町を訪れた。その際に剣淵町の“絵本による町づくり”を知った大地は、この“絵本の里”を舞台にした映画の製作を決意する。そして数年を経て、大地の企画によって、絵本に込めた大切な人への想いを描いた感動作『じんじん』が完成した。
大道芸人・銀三郎役で主演をつとめるのも、もちろん大地康雄。そしてヒロインの女子高生・彩香には“ミスFLASH２０１２”グランプリに輝き、多方面で活動する小松美咲。そのほか、佐藤Ｂ作、中井貴恵らベテラン勢や、「仮面ライダーディケイド」で人気となった若手の井上正大、映画監督の顔も持つ板尾創路と、多彩なキャストが顔を揃えた。
監督は『湘南爆走族』『七人のおたく』やテレビドラマを手がけてきた山田大樹（やまだ・だいき）。監督の山田、脚本の坂上かつえ、音楽の吉川清之と、大地康雄主演のドラマ「刑事・鬼貫八郎」シリーズのチームが揃った。
また、ベストセラー「あらしのよるに」で知られる絵本作家のあべ弘士が題字や絵本原画と大地康雄の絵本指導を担当。さらに、ドリアン助川の名前でも知られる明川哲也が劇中に登場する絵本の原案を手がけている。
絵本によって結ばれる、誰かが誰かを想う気持ち。その気持ちの温かさを現代に伝える作品だ。
立石銀三郎（大地康雄）は、伝統の“ガマの油売り”を見せる大道芸人。ずいぶん前に離婚してからはずっとひとり暮らしで、いまは観光客の多い松島で暮らし、芸人仲間と飲み明かしたりと気楽な日々を送っている。
そんな銀三郎は、子供のころからの親友・高峰庄太（佐藤Ｂ作）が北海道・剣淵町で営む農場を時折訪れては、庄太の妻・聡子（中井貴恵）と息子の健（井上正大）たちと一緒に、家族のような時間を過ごしていた。
今年も田植えの時期となり、いつものように銀三郎が庄太の農場を訪れると、農場には東京の高校から農業研修でやって来た４人の女子高生も滞在していた。最初は突然現われた銀三郎を敬遠していた女子高生たちだが、明るくひょうきんでお茶目なところもある銀三郎のふるまいを見るうちに親しい態度で接するようになっていく。だが、女子高生のひとり・日下部彩香（小松美咲）だけは、いつまで経っても銀三郎と打ち解けようとしなかった。
ちょうどそのころ、町に明るいニュースが飛び込んできた。剣淵町では、町を“絵本の里”として盛りあげるため、庄太や町の人々が実行委員となって創作絵本コンクールが開催されていた。そのコンクールに大手出版社が協力してくれることになったのだ。大喜びの町の人たちを見て女子高生たちもコンクールに興味津々。４人は農業研修の合間に町の人々がボランティアでおこなっている絵本の読み聞かせを見学し、絵本の魅力に触れていく。
やがて、農業研修の期間は終わりに近づいていた。浮かない顔をしている彩香が気になった健は、思い切って彩香に事情を尋ねるのだが……。
