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作品スチール

体温

監督:緒方貴臣
出演:石崎チャベ太郎 桜木凛 ほか

2013年2月23日(土)よりオーディトリウム渋谷にてレイトショー

2011年/カラー/HD/72分

イントロダクション

作品スチール

 イブキは、言葉を発せず体を動かすこともない。そんなイブキと一緒に暮らす倫太郎。そしてある日、倫太郎は街でイブキによく似た女性を見かける――。人形と、人形を愛する青年と、人形そっくりな女性が織りなす不思議な肌触りのラブストーリー、それが『体温』だ。
 監督・脚本は緒方貴臣。前作『終わらない青』では、自傷行為・性的虐待というテーマを真正面から扱い、実際のリストカットシーンまでをも映し出した凄惨ともいえる描写は賛否両論をもって迎えられた。大きな反響を呼んだ前作に続いて送り出す『体温』は、まるでドキュメントのように登場人物たちを映し出した『終わらない青』とは異なったタッチで、緒方監督の新たな一面を見せる作品となっている。
 『体温』の主要なキャストはふたりのみだ。人形と暮らす青年・倫太郎を演じるのは、多くの映画やドラマに出演する石崎チャベ太郎。外界を避けるかのようにイブキとの“世界”を作る青年を、誠実さを感じさせる演技で体現してみせた。そして、セクシーアイドルグループ・恵比寿マスカッツのメンバーとしてバラエティ番組などでも活躍する桜木凛が、人形のイブキとキャバクラで働く女性・アスカの二役を演じる。イブキを演じる桜木凛は、身動きせず、表情を変えることもない。人間が演じているのか、人形なのか、観る者を戸惑わせるほどの桜木凛の演技は注目だ。
 色彩や衣裳など細部までに意図を感じさせる映像で綴られる物語は、現代に“恋愛”のあり方を問いかける。“自分”“他人”“理想”。深淵なテーマに挑んだ『体温』は、やわらかな衝撃作だ。

ストーリー

作品スチール

 倫太郎(石崎チャベ太郎)は、イブキ(桜木凛)と小さな部屋で暮らしている。
 イブキは、話すことも、自分で体を動かすこともない。でも倫太郎は、イブキを散歩に連れていき、食事の支度をし、髪を奇麗に整える。  イブキとボウリングを楽しみ、ゲームセンターで遊び、プリクラを撮る倫太郎。今日はイブキの誕生日。イブキと出会ってから6年、倫太郎のスケッチブックには、ふたりの想い出が描かれている。
 ある日、倫太郎は街でイブキそっくりの女性(桜木凛=二役)を見かけ、思わずあとをつけてしまう。その女性は、キャバクラへと入っていく。  倫太郎は、意を決してあの女性に会うためにキャバクラを訪れる。店では“アスカ”と名乗るその女性の本名は“倫子”。偶然にも、倫太郎と同じ文字を含む名前だった。
 倫子に会うため、倫太郎は再び店を訪れる。あまり喋ろうとしない倫太郎に、倫子は明るく話しかける。
 そして、倫太郎は、倫子からの連絡を受け店の外で倫子と会うことになる。倫太郎の前では“アスカ”ではなく“倫子”のままでいられると話す倫子。だが、倫子が自分のすべてを明かしているわけではないことを、倫太郎は知ることになる。
 倫子との間の距離を感じる倫太郎は、イブキに新しい服を着せ、髪型を変えさせる。それは、倫子に似た装い。そして倫太郎はイブキに「倫子」と呼びかける……。

キャスト

  • 倫太郎:石崎チャベ太郎
  • イブキ・倫子(アスカ):桜木凛

スタッフ

  • 監督・脚本:緒方貴臣

  • 撮影:堀之内崇
  • 照明:島根義明/沖田光
  • 録音:根本飛鳥
  • 美術・衣裳:渡辺麗子/下川友理子
  • ヘアメイク:大矢朋美/山崎めぐみ
  • 編集:澤井祐美
  • 助監督:松井隆/平井智章

  • 企業協力:オリエント工業/チュチュアンナ/グランクリュ/スポルト池袋店/バンタン・デザイン研究所
  • キャスティング協力:プライムエージェンシー

  • 製作:paranoidkitchen

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