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作品スチール

ナンバーテンブルース さらばサイゴン

監督:長田紀生
出演:川津祐介 ファン・タイ・タン・ラン 磯村健治 ほか

2014年4月26日(土)テアトル新宿 5月3日(土)大阪シアターセブン 5月10日(土)キネカ大森 5月31日(土)名古屋シネマスコーレにてロードショー

2012年/カラー/99分

イントロダクション

作品スチール

 1975年、ベトナム戦争の最中にあったベトナムで1本の日本映画が撮影されていた。殺人を犯してしまった日本人商社マンのベトナム脱出を描いたアクション映画『ナンバーテンブルース さらばサイゴン』だ。3ヶ月に及ぶ長期ロケは戦争が終結を迎える4月30日のまさに直前まで続いた。完成を目前としながら諸般の事情により公開されることのなかった幻の作品が、いまスクリーンに登場する!!
 主人公の商社マン・杉本を演じるのは川津祐介。テレビドラマ「ザ・ガードマン」「スパイキャッチャーJ3」などで人気を博した“アクションスター・川津祐介”を思わせる39歳の川津祐介の姿は、若い観客には新鮮に映るだろう。そして杉本の現地の恋人・ラン役には当時ベトナムで人気の歌手・女優のタン・ラン。日越混血の青年・タロー役には、現在は映像制作会社代表をつとめ本作公開に尽力した磯村健治。そのほか、ヒーロー番組で知られるアクション俳優・きくち英一が共演している。
 監督・脚本は、脚本家として『修羅雪姫』『犬神家の一族』『夜汽車』などを手がけた長田紀生。第一回監督作となった本作では、当時の日本人が抱えていた“矛盾したジレンマ”を、娯楽作品の中に鮮烈に焼き付けてみせた。
 本作は2012年にフィルムが発見され、デジタル化の上で長田監督とスタッフの手により最終的な編集などが施され、実に撮影から37年を経て完成を見た。ベトナム戦争末期のベトナムの風景が記録された貴重な映像資料でもあるこの作品は、同時に現代の日本人が受け取るべきメッセージを力強く放っている。1975年撮影の“新作映画”は、日本人の歩んできた道、そしてこれから進む道を、現代に問いかける。

ストーリー

作品スチール

 1975年2月。永く戦火の中にあるベトナムの首都・サイゴンは、テト=旧正月を前に賑わいを見せていた。杉本俊夫(川津祐介)は、日本商社の駐在員としてサイゴンに来て1年半。会社に日本人は杉本だけで上司もおらず、杉本は“住めば都”の言葉そのままに、サイゴンでの気ままな暮らしを楽しんでいた。
 そんな杉本の毎日は、ある日を境に激変することとなる。会社の金を使い込み杉本にクビにされたベトナム人の男・フンが杉本の家に侵入し、自分の身を守ろうとした杉本は彼を殺してしまったのだ。
 犯罪者になることを恐れた杉本は密かに死体を埋めて殺人を隠そうとするが、フンの婚約者は、フンが杉本の家を訪れたことを知っていた。婚約者は杉本に疑いの目を向け、杉本は少しずつ追い詰められていく。
 杉本が現地でつき合っている女性・ラン(ファン・タイ・タン・ラン)は、杉本が殺人を犯したことを知りつつ杉本と行動をともにしようとする。杉本はベトナムから脱出することを決意、裏の社会に通じる男・陳(ドァン・チャウ・マオ)に偽造パスポートの用意を依頼する。
 やがて杉本は、友人のカメラマン・太田(きくち英一)の自動車を奪うと、ランと、ベトナムと日本のハーフで陳のもとで働いていたタロー(磯村健治)を連れ、密航船に乗り込むためベトナム北端の町・フエを目指す。
 戦火が激しくなる中、杉本たちは車を走らせる。そして杉本たちを待ち受けるのは、戦争の危険だけではなかった。杉本が走る道は、どこへ続いているのだろうか……。

キャスト

  • 杉本俊夫:川津祐介

  • ラン:フォン・タイ・タン・ラン
  • タロー:磯村健治

  • 陳:ドァン・チャウ・マオ
  • 太田:きくち英一

スタッフ

  • 脚本・監督:長田紀生

  • 製作:望月正照/ルーバックダン

  • 撮影:椎塚彰
  • 照明:松尾誠一
  • 録音:菊地進平
  • 編集:大橋富代
  • 記録:東紀子
  • 効果:福島行雄
  • 助監督:渡辺範雄/小泉堯史
  • 制作担当:小山孝和/山本文夫
  • 通訳:ポン・キム・オアン

  • 音楽:津島利章

  • 配給:プレサリオ

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