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『0(ゼロ)からの風』初日舞台あいさつ

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左より、杉浦太陽さん、田中好子さん、鈴木共子さん、塩屋俊監督

 息子を交通事故で失った女性が失意から立ち上がり、事故を減らすための運動に取り組む姿を描いた映画『0(ゼロ)からの風』が5月12日に早稲田松竹で初日を迎えました。
 『0(ゼロ)からの風』は、息子の零さんを飲酒運転が原因の交通事故で失ったことをきっかけに、悪質な危険運転を取り締まる法律改正を実現させ、さらに零さんの遺志を継いで大学入学を果たした鈴木共子さんをモデルとした作品。
 初回の上映終了後には舞台あいさつがおこなわれ、鈴木共子さん、塩屋俊監督、鈴木さんをモデルとした主人公・茂木圭子を演じた田中好子さん、圭子の息子・零を演じた杉浦太陽さんが出演しました。
 ニュースで鈴木さんを知り、映画化を決意した塩屋監督は「この映画は(鈴木さんが代表をつとめる)“生命のメッセージ展”のみなさんがぼくに作らせてくれた映画だと思っています。だからぼくは今日をスタートラインとして、この映画を大きく育てていきたいと思います」と力強くあいさつ。
 息子を事故で失うという役に「これほどつらくて、苦しくて、哀しい母親を演じたのは初めて」だったという田中さんは「飲酒運転を中心とした無秩序な行為は、ひとりひとりが注意しなければ止めることはできません。この映画をご覧になって感じたことを、しっかりと胸に受け止めていただきたいと思います」と、時折声を詰まらせながら訴えかけました。

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「この映画を観てみなさんの中に残っている気持ちを、大切な人に伝えてください。大切な人に伝えていただければ、それが大きな力になると信じています」と塩屋俊監督

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「この映画はいろいろな角度からのいろいろなメッセージが入っています。それぞれが自分に一番フィットするところで感じていただければ嬉しいです」と鈴木共子さん

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「みなさんの力で命の大切さ、命の重さを伝えてください。事故、事件のない国になることを願っています」と力を込めて訴えた茂木圭子役の田中好子さん

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「(モデルとなった)零くんもぼくと同い年で運命を感じています。撮影中はぼくと零くんをシンクロさせて想いを込めて演じました」と茂木零役の杉浦太陽さん

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花束を受け取った舞台あいさつ出演者

 先ごろ結婚を発表した杉浦さんは「ぼくも最近新しい命を授かりまして、命の尊さをより一層考えるようになりました。この映画を通して、みなさんに命の尊さをより一層深く考えていただけると嬉しく思います」とあいさつ。鈴木さんは「映画の中で息子の役をやってくれただけではなくて、想像もできなかった息子の結婚、それから孫まで短期間の間に見せてもらえてとても嬉しいです。ほんとに杉浦太陽くんっていい子だなあと思いました」と祝福のメッセージを贈り、客席からも大きな拍手が贈られました。

 『0(ゼロ)からの風は5月12日(土)より25日(金)まで早稲田松竹にて都内独占ロードショー。さらに6月30日(土)から7月13日(金)まで大阪のなんばパークスシネマで上映されるほか、今後2年間にわたり自主上映のかたちで各地で上映される予定となっており、塩屋監督は「まだまだ始まったばかりなので、焦ることなく、堂々と作品と一緒に勝負をしていきたいと思っています」と抱負を語りました。

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