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『うた魂♪』完成報告会見

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左より、田中誠監督、徳永えりさん、薬師丸ひろ子さん、夏帆さん、ゴリさん、亜希子さん

 合唱に青春をかける女子高生を主人公にした映画『うた魂♪』(うたたま:2008年春休み公開)の完成報告会見が10月16日に都内でおこなわれました。
 『うた魂♪』は、函館港イルミナシオン映画祭第8回シナリオ大賞受賞作の映画化で、ちょっと自意識過剰なヒロインが、合唱祭への挑戦を通じて成長していく青春ストーリー。
 会見には、主人公・荻野かすみ役の夏帆さん、かすみにアドバイスをあたえる他校の合唱部長・権藤を演じたお笑いコンビ・ガレッジセールのゴリさん、顧問の教師役の薬師丸ひろ子さん、田中誠監督が出席しました。

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七浜高校女子合唱部・荻野かすみ役:夏帆さん

本日はありがとうございます。今回は合唱がテーマの映画で、歌が苦手なので個人的にはすごく大変だったんですけど、でも合唱部としては、ほんとの部活みたいで、歌っているときにすごく楽しくて、苦労というよりは、すごく楽しみながら撮影はしました。
 撮影は夏だったので、毎日暑くて大変だったとか、私が誕生日のときに、みんながサプライズで「ハッピーバースデイ」を歌ってくれたりとか、すごいいろいろエピソードがあったんですけど、一番、思い出に残っているのは、七浜の合唱部としてひと夏を過ごせたことが大きかったですね。

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湯の川学院高校合唱部部長・権藤洋役:ゴリさん

この舞台上でひときわ不自然な光を放っているゴリです。まず誤解のないように言っておきますが、この作品は映画でございます。コントではありません(笑)。
 ぼくは今年で35歳になりまして、4歳の男の子と2歳の女の子がいるんですが、そんなぼくに「18歳の役をやってくれ」とオファーが来たときに「ああ、(製作会社の)日活さん疲れておかしくなったのかな」と一瞬思いました(笑)。普段から役作りをしようと自分の高校時代を思い出して気持ちを入れようとしたんですけど、高校生のときよりも、枕はすぐ臭くなりますし、残尿感も激しくなります。でも自分なりには一生懸命演じたつもりなので、あとは作品を観て厳しい判断をくだしてください(笑)

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七浜高校女子合唱部顧問・瀬沼先生役:薬師丸ひろ子さん

高校生の夏に触れまして、私自身も自分の学生時代のころを思い出したり、とても暑い夏でしたけど、ひじょうに充実した、いい夏を過ごすことができました。
 今回、合唱の指揮を先生に散々ご指導していただいて、自分でも(指揮棒を)振れるつもりでいたんですけど、いざ会場に行って舞台の上に上がると、手が震えるほど大変でした。実際に合唱をやってらっしゃる高校生の方々が先生と一緒に参加してくださっていたので、彼らの目というのもありましたし、パニックになって、監督に「振れない」って言ったときもありましたよね(笑)。でも、ほんとに指導の先生方にお世話になって、なんとかみんなが歌ってくれるように振れたと思います。

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田中誠監督

合唱をテーマにした作品を撮らないかというお話をいただきまして、最初は合唱というものが映像的に画になるのかすごく不安だったですね。でも、取材を通して、みんなで揃って歌うということが、こんなに素晴しく、画として力強いものになるってことがわかったんです。実は薬師丸さんはすごい合唱マニアなんですけど、ぼくは合唱の知識がほとんどなくて、すごく地味なものかと思っていたんです。だけど、合唱っていうのは、カラオケでひとりで歌うよりも楽しいものなんですね。みんなで歌う楽しさというのをぼくも知ることができて、その素晴しさをこの映画をとおして、全国の、もしくは世界中のみなさんに伝えられることができれば、この映画はものすごく受け入れられるんじゃないかと思っています。
 ぼくが予想していたよりもすごくいいシーンがたくさん撮れました。だから、仕上げの仕方、繋ぎ方さえ間違えなければ面白い作品になると思っております(笑)。ぜひ期待して待っていただければと思います。

 会見では、ゴリさんが「メイクをして鏡を見たら、ライオネル・リッチーにしか見えなかった」「クランクアップの日に薬師丸さんから花束をいただいて“花束をいただいてカ・イ・カ・ン”とみんなの前で言ったら、思ったより受けなくて、心がパニックになりました」などギャグを連発して、たびたび会場を笑いの渦に巻き込みました。また「最後の撮影の日にソロで歌うところがありまして、その第一声から音を外してしまい、そのあとスタッフが喋っていると、すべてぼくの(失敗の)ことを言っているんじゃないのかか被害妄想に陥り、精神的に不安定な日々が続いています」というゴリさんでしたが、取材陣のリクエストに応えて、照れながらも劇中で湯の川学院高校合唱部が歌う尾崎豊さんの「15の夜」の一部を熱唱するという大サービス振りを見せました。

 そして会見に続いては、部長・松本楓役の亜希子さん、部員・野村ミズキ役の徳永えりさんら、七浜高校女子合唱部を演じたみなさんも登場。夏帆さんも加わって、ゴスペラーズが提供した映画オリジナルの合唱曲「青い鳥」を美しく歌い上げました。

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“七浜高校合唱部”による「青い鳥」合唱

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合唱には夏帆さんも合唱部員のひとりとして参加

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実際にピアノ伴奏を担当した野村ミズキ役の徳永えりさん

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「応援よろしくお願いします」と部長・松本楓役の亜希子さん

 「青い鳥」を提供し、映画にも出演しているゴスペラーズからはビデオレターが届けられ、作曲者の北山陽一さんは「みんなで歌うことの楽しさというのを伝えられるお手伝いができたのが嬉しい」とメッセージを寄せました。「青い鳥」について夏帆さんは「すごい難しい曲で、私はソプラノを担当しているんですけどすごく高くて、とにかく難しいんですけど、特にサビの部分でみんなにひとつでなるとすごく感動するんですよ。七浜の子もみんな“青い鳥”が大好きで、さすがゴスペラーズさんだなと思いながら歌っています」と感想を述べました。

 会見出席者のほか、石黒英雄さん、岩田さゆりさん、ともさかりえさん、間寛平さんなど多彩なキャストが登場、そしてクラシックからポップスまで、さまざまな楽曲が合唱バージョンで歌われる『うた魂♪』は、2008年春休み、シネクイント、シネ・リーブル池袋ほかにて全国ロードショーされます。

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