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『コラソン de メロン』製作発表記者会見

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映画にちなんでメロンを持った西川貴教さん、井上和香さん、田中誠監督(左より)

 グラビアなどで人気の井上和香さんと、ミュージシャンの西川貴教さんがダブル初主演する映画『コラソン de メロン』(初夏公開)の製作発表記者会見が4月1日に都内でおこなわれ、井上さんと西川さん、メガホンをとる田中誠監督が出席しました。
 『コラソン de メロン』は、OLの泉とヒモのヒロミの同棲中のカップルをめぐる甘く切ないラブストーリー。
 ヒモの恋人を健気に支える泉を演じた井上さんは「私自身は、どんなにかっこよくてもヒモは嫌ですね」とバッサリ切り捨てつつ「泉の一途さは共感できるし、私も一途なほうではあるんですけど、泉は尊敬に値するくらいの感じがしました」とコメント。
 一方、ダメ男のヒロミを演じた西川さんは「(役と)ご一緒ですよね」という井上さんのツッコミに「ご一緒じゃねえよ(笑)」と苦笑い。「(ヒロミは)なにかを決めたりするきっかけを失ってしまったんだろうと思う。観ていただいた方が“こういうことってあるな”と思ってもらえるヒロミであればいいなと気をつけていました」と役作りについて語りながら「甲斐性ないのは男としてはすごく嫌だなと思っていたので、まさか自分がそれをやることになるというのは、あんまり両親には見せたくないなと思いました(笑)」と本音も覗かせました。

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泉役:井上和香さん

ヒモの彼を一途に愛する泉を演じた井上和香です。初主演ということで、お話をいただいて最初は驚きました。台本を読んで内容を見たら、楽しくできそうだなという内容でしたので、すごく緊張はしましたけれども、現場に入ってからはすごく楽しかったので良かったです。
(撮影で苦労した点は?) 苦労した点は全部です(笑)。一番驚いたのは、初日に泣き芝居があって、その前の夜はほんとに台本を読み込んで感情を作らなければならなかったので、一番苦労したのはそこですね。今は、いい思い出になっています。

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ヒロミ役:西川貴教さん

ヒモの西川です(笑)。まず、映画に初めて出演させていただくということで「なんでぼくなのか」ということが最初はわからなかったですし、自分がやるべきかどうか、いろいろ考えるところもあったんですが、監督とお話をする中で大いに口説かれまして「じゃあやってみましょうか」ということになりました。ほんとに手探りの中で初めてのことが多かったので緊張ばかりでしたけど、初日に、ふたりが同棲している部屋にもうひとり女性がやって来て、朝食のテーブルで三角関係が描かれるという「ぼくどんな顔していればいいんでしょうね」みたいな難易度の高いシーンがいきなりあったので、それを乗り越えられたところで、この作品に挑んでいく心構えができた気がしています。
(撮影で苦労した点は?) ヒロミという人間の“普通さの中の異常さ”を、いかにやり過ぎずにという加減は難しかったなと思います。監督はぼくに“もてオーラ”があるというんですけど、それもぼくにはよく掴めないので、監督に言われるまま、精一杯やりました。

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田中誠監督

実は、1年以上前に知り合いのキャスティングディレクターから「井上和香ちゃんがすごくいいよ」って聞いていて、偶然その日に家の近所の交差点に和香ちゃんが乗った車が止まったんですね。これは運命的な出会いだと勝手に思い込みまして(笑)、和香ちゃんのドラマやバラエティをチェックするようになったんです。それで表情の豊かさとか勘の良さに惚れこみまして、彼女主演の作品を作るのは早い者勝ちだろうと思ったので、(製作会社の)エピックさんからお話をいただいたときに「井上和香さんで撮りたい」とお話をしたらOKとなって、こういう作品ができて、嬉しく、満足しています。
 西川さんも、お願いする段階でライブを見せていただいて、男のぼくが見てもかっこいいんですよ。男っぽい頼れる感じが出ていて、それがぼくにとっては“もてオーラ”だったんです。ただ、今回の役は頼りない役なので、そこを抑えてコントロールしなきゃいけなかったですね(笑)。ぼくは西川さんはミュージシャンだから、感性で(お芝居を)やるのかなと思っていたら、脚本をほんとに読み込んできて、キッチリ計算して、いろいろなパターンのお芝居ができるんですね。だからぼくが「こうやってくれ」っていうとすぐできるんですよ。だから食わせ物なんです(笑)。入る前に心配はありましたけど、入ってみたら楽にできた現場でした。撮影日数がそんなになかったんですけど、ふたりがすごくいいコンビネーションで、楽しいコミカルなところもあるし、あんなにコミカルなキスシーンはないので、そこは期待していただきたいです。

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ダブル初主演の西川貴教さん(左)と井上和香さん(右)

 会見では、井上さんが高校時代に西川さんの大ファンで、3年前に別の仕事で初めて会ったときに号泣してしまったというエピソードを披露。「それ以来にお会いするので緊張していたら、西川さんはけっこうあっさりと来られて」と井上さんが話すと、西川さんも「あんなに泣いていた人が、3年ぶりに会ったら“おはようございます”だけで、そのあとに(演技で)鮮やかに泣いていらして、さすがだな、3年前の涙もこのテンションだったんだなと確信しました」と応酬。それに対して井上さんは「(あいさつだけだったのは)私も大人だから仕事のときはきちんとわけてるんです。3年前の涙は真実の涙で、そこを西川さんに信じてもらえなかったのは今回の映画で悔いが残るところです」と話し、丁々発止のやり取りに取材陣からも笑いが起こりました。

 「ラブストーリーなんですけどユーモアもあって、ホッとするような映画。泉ちゃんの一生懸命さだったり、ヒロミがどれだけ泉に愛情があるかを観ていただきたいと思います」(井上さん)、「作品のメッセージ性とかは、作品の規模とかとは違ったところにあると思うので、その意志をすごく感じた映画。ぼく自身、作品として完成するのを期待していますので、楽しみにしていただきたいです」(西川さん)、「これだけ売れっ子の和香ちゃんが、2DKのアパートが似合う庶民の感じをさせているのが、世の男性ファンにはそのまま楽しめると思いますし、女性の方には健気な女の子の奔走するところを自分と置きかけて楽しんでもらえたらと思います」(田中監督)と、それぞれが見どころを語る『コラソン de メロン』は、初夏、シアターN渋谷ほかにて全国ロードショーされます。

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