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『フィッシュストーリー』2009年公開決定

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撮影現場で取材に応じた中村義洋監督、伊藤淳史さん、高良健吾さん、渋川清彦さん、大川内利充さん(左より)

 2007年にヒットを記録した『アヒルと鴨のコインロッカー』の<原作:伊坂幸太郎×監督:中村義洋>コンビによる新作『フィッシュストーリー』が2009年に公開されることが発表され、撮影の模様がマスコミに公開されました。
 『フィッシュストーリー』は、異なる時代・異なる場所での出来事が、ひとつに繋がっていくという物語。この日は、1973年のキャバレーのステージでロックバンドが演奏するシーンの撮影がおこなわれ、バンドメンバーを演じた伊藤淳史さん、高良健吾さん、渋川清彦さん、大川内利充さんの4人と中村監督が取材に応じました。

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中村義洋監督

この作品は伊坂幸太郎さんの「フィッシュストーリー」という小説の映画化です。地球が滅亡するという設定がありまして、それが2012年のお話なんです。それが最終的に救われるか救われないかというのは置いといて、また別の時代が出てくるんですね。今日撮影しているのは1973年の話で、あと1982年、1999年、2009年、2012年と、いろいろなお話があるんですが、1973年の次は82年で、彼ら(4人が演じるバンド)が作ったレコードを聴いている大学生のお話なんです。そういういろいろな繋がりができていって、それによって地球が救われるかどうかってのは、置いといて(笑)。そういう映画です。

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繁樹役:伊藤淳史さん

ぼくは1970年代の“逆鱗”(げきりん)というパンク・バンドでベースを担当している繁樹という役です。けっこう怒って(いかって)いる役です。怒っていることが多かったりする役ですけど、役柄では一応、バンドのリーダーという設定です。実際はみなさんにお世話になりっぱなしなんですが、足を引っ張らないように、役の上ではリーダーとしてみんなを引っ張っていけたらいいなと思っています。

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五郎役:高良健吾さん

ぼくは逆鱗のボーカルの五郎という役で、みんなの弟分というか可愛らしい奴で、けっこう変な奴です。3人がすごい素敵な人たちなので、楽しいです。人前で歌うのがほんとに恥ずかしかったんですけど、2ヶ月間近くみんなで練習して、そのあとに飲みに行ったりして、すごく深い仲になって、この4人でいれば、なんでもできるんじゃないかっていう気になれるくらい、素敵な4人組だと思っています。

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鉄矢役:渋川清彦さん

逆鱗のドラムの鉄矢といいます。このメンバーのキャスティングは、すごくバッチリハマっていると思うんですね。なんかこう、みんなの性格がすべて最高です。自分はドラムはずっと長くやっていたんですけど、いざ真面目にやってみたら、自分の癖みたいなのが付いていたので、その10年分くらいの垢みたいなのがなかなか取れなくて、ほんとに難しかったです。改めていかにドラムが難しいか感じました。(この役が)できてよかったです。

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亮二役:大川内利充さん

逆鱗のギターの亮二役をやらせてもらっています。亮二はイライラしている役どころでもあるんですけど、ちょっとお茶目でいなせな男だなって感じが、ぼくに合っている感じで、すごく素敵な役どころをもらえたなと思っています。ほんとに監督ありがとうございます(笑)。俺は実際にバンドをやっているんですけど、このメンツはもう普通のバンドみたいにスタジオに入って、すごく雰囲気もいいんで、ほんと楽しくやらせてもらっています。

 撮影場所となったのは、実際に1970年代にも営業していた長い歴史を誇るキャバレー。賑わう店内の雰囲気を出すため、客役のエキストラにも細かな指示が出され、何度もテストが繰り返されました。
 ステージで演奏するバンド役の4人は、撮影の都合上、収録した音に合わせての演奏ながらも、2ヶ月間練習を重ねただけあり、実際のライブのような迫力ある演奏を見せていました。
 「本番いきます」の声がかかると、気合を入れるためか伊藤さんはその場で2度、3度とジャンプ。するとベースのストラップが外れてしまい慌ててスタッフが駆け寄るという、並々ならぬ気合が入っていることを感じさせる一幕もありました。
 昭和の雰囲気を残すキャバレーでの演奏に、キャスト陣は「この空気の中で、このメンバーで音楽を楽しめるというのがなにより気持ちよかったです」(伊藤さん)、「ここで実際に音を出して、生音で演奏できたらいいですね。打ち上げかなんかで」(渋川さん)と、満足げな表情を浮かべていました。

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迫力のライブ演奏シーン。その様子を眺める客役のエキストラにも、細かな演技の指示が出される

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本番前に打ち合わせをする中村義洋監督と伊藤淳史さん

 5月17日にクランクインし、撮影も佳境を迎えつつある『フィッシュストーリー』。2009年の公開にむけ、今後さらに撮影、そしてポストプロダクション作業が続けられます。

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カラフルなイラストが表紙に入った『フィッシュストーリー』のシナリオ

フィッシュストーリー

  • 原作:伊坂幸太郎「フィッシュストーリー」(新潮社刊)
  • 監督:中村義洋 (『アヒルと鴨のコインロッカー』『チーム・バチスタの栄光』など)
  • 脚本:林民夫
  • 出演:伊藤淳史 高良健吾 多部未華子 濱田岳 森山未來 大森南朋 ほか
  • 製作:「フィッシュストーリー」製作委員会
  • 制作プロダクション:ダブ
  • 配給:ショウゲート

2009年、渋谷シネクイントほか全国公開

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