劇団“毛皮族”を主宰する江本純子さんはじめ、個性あふれる女性たちが出演する『ドモ又の死』が６月14日にシアターイメージフォーラムで初日を迎え、江本さんら出演者と奥秀太郎監督が舞台あいさつをおこないました。
『ドモ又の死』は、白樺派を代表する作家・有島武郎の同名戯曲を斬新な設定で、ほぼ女性のみのキャストで映像化した作品。
主人公・ドモ又役で映画初主演をつとめた江本さんは「ちょうど２年前に監督から電話で“主演なんです”とお話をいただいて、私も即答でした」と出演のいきさつを振り返りました。
少女漫画界の巨星・萩尾望都さんが出演しているのも本作の話題のひとつ。萩尾さんは「先日、夢枕獏さんとお会いしまして“『陰陽師』が映画化されるときに「原作者として出ますか？」と言われたのに見栄を張って断ったんだけど、出とけばよかった”と愚痴られて、こういう体験をしてよかったと改めて思いました」と笑顔で語りました。
『ドモ又の死』初日舞台あいさつ
舞台あいさつをおこなった萩尾望都さん、柳英里紗さん、つるうちはなさん、高野ゆらこさん、野村恵理さん、藤谷文子さん、三輪明日美さん、江本純子さん、奥秀太郎監督（左から）
「映画はどうしても撮ってから長い期間があるので、やっと公開できて、こんなに集まっていただいてありがとうございます」と奥秀太郎監督
「初日を迎えることができまして、関係者のみなさま、スタッフのみなさま、お越しいただいたみなさまにほんと感謝しています」と江本純子さん
「久しぶりに同い年くらいの人たちがたくさんいる現場に入って、思いのほか居心地がよくて楽しく過ごすことができました」と三輪明日美さん
「すごく奥が深い作品になっていて、観れば観るほど面白くなる作品に出られたんじゃないかと思っています」と藤谷文子さん
「この作品は私にとって人生観が広がった作品。みなさんとも仲良くさせていただいてすごく楽しく撮影ができました」と野村恵里さん
「２年前のすごい寒い時期に撮影をしていたので、こんなに暑い日に初日だっていうのが不思議な気分ですね」と高野ゆらこさん
音楽も担当しているつるうちはなさんは「音楽で呼ばれて気がついたら演技をしてました。２度とできない体験ができました」とコメント
「台本をいただいたら内容も難しくてなかなか理解できなかったし、私の役は自分とは重ならない点がすごく多くて悩みました」と柳英里紗さん
「若いみなさんと一緒に、エキスをいただきながら撮影いたしました。すごく面白い体験でした」と撮影を振り返った萩尾望都さん
奥監督は「パンクな香りがする、もしくは凛々しく現代を生き抜いていっている女性の方に声をかけて集まっていただきました。夢の共演ができたのではないかと思っております」と女性キャスト陣の充実振りに自信をみせました。
『ドモ又の死』は、６月14日(土)より、シアターイメージフォーラムにて公開中。以降、全国順次公開されます。