ヒットを記録したオダギリジョーさん主演の『転々』や、人気テレビドラマ「時効警察」シリーズを手がけてきた三木聡監督の待望の新作『インスタント沼』の製作が現在、進行しています。
　「時効警察」シリーズ主演のオダギリジョーさんとタッグを組んだ『転々』に続き、今回三木監督がタッグを組むのは「時効警察」シリーズでオダギリさんと名コンビぶりを見せていた麻生久美子さん！　『転々』では特別出演としてワンシーンのみ出演していた麻生さんが、満を持して三木作品初の主演をつとめます。
　『インスタント沼』は、勤めていた出版社の雑誌「月刊ハテナ」が廃刊となり、会社をやめることになったＯＬ・ハナメが、ひょんなことから胡散臭い骨董屋の店主・電球と知り合い、骨董の世界にハマっていくというコメディ。
　麻生さんのほか、三木作品初出演となる風間杜夫さん、加瀬亮さん、松坂慶子さんといったキャストが出演。さらに、三木作品お馴染みの個性派キャストも登場します。
　「お話をいただいたときは最初、なにかの間違いじゃないかと思った」という麻生さん。「（セリフの）言い方ひとつちょっと違っただけでそのシーンが面白くなくなっちゃったりするので、それがけっこう難しいです。でも、この役は楽しいです」と、三木ワールドに手ごたえを感じているよう。
　一方、三木監督は麻生さんの起用について「女優としての魅力があったし、センスや技術力もある方なので迷わなかった」。「“時効警察”の三日月しずかとはまったく別の顔で臨んでくれてます」とのことで、麻生さんの新たな顔が見られるのかも？

　「今回、ひとりの人で話を引っ張っていくというのが初めてなので、それは挑戦です」と意欲をのぞかせている三木監督。しかし同時に「キャストの方々は、ひょっとしたらこの脚本がちゃんと理解できていないかもしれないけれど(笑)、それでも楽しんで出てくれていることは嬉しく思っています」と、ちょっと気になる発言も。それを裏付けるようにキャスト陣からは「最初、脚本を読んだときに、監督に“わけがわかりません”と言ったんです。そしたら監督は“みなさんそう言うんです”と答えて(笑)」（風間杜夫さん）、「よくわからないというのが正直なところですね。脚本読んでも、あまりにも自分の感覚と世界が遠すぎて(笑)、現場に来てわかることが多いです」（加瀬亮さん）との声が。果たして、待望の新作はいったいどんなことになるのか!?

　ほんわかネタからブラックネタまで、作品ごとに異なった世界を見せてきた三木監督の新作『インスタント沼』は、２００９年５月、テアトル新宿ほか全国公開されます。