日本映画専門情報サイト:fjmovie.com

fjmovie.comトップページニュース一覧>『BOX 袴田事件 命とは』完成披露試写会

『BOX 袴田事件 命とは』完成披露試写会

記事メイン写真

舞台あいさつに登壇した免田栄さん、熊本典道さん、袴田秀子さんと、萩原聖人さん、新井浩文さん、高橋伴明監督(左より)

 1966年に起き、現在も冤罪として再審請求がおこなわれている“袴田事件”を題材にした映画『BOX 袴田事件 命とは』(5月29日公開)の完成披露試写会が5月18日に有楽町朝日ホールでおこなわれ、高橋伴明監督、主演の萩原聖人さんと新井浩文さんが舞台あいさつをおこないました。
 『BOX 袴田事件 命とは』は、捜査や取調べのあり方に疑問を持ちつつも被告に有罪判決をくださざるを得なかった裁判官の苦悩をとおして“人を裁く”ことの困難さを描いた作品。
 高橋監督は「この映画は、ワクワクする冒険活劇ではなく、ハラハラと涙する心洗われるような映画でもなく、腹を抱えて笑える映画でもなく、重いです。ですけれども、こういう映画があるべきだと思って、また、ひとりでも多くの方に観ていただくべき映画だと思って作りました」とあいさつし「人は間違うということ、そして逮捕から取り調べ、裁判に至るシステムの問題点、おのおのの組織が持つ問題点、メディアによって我々一般人への印象が作られてしまう怖さを感じていただきたいと思っています。裁判員制度がすでに始まっている現在、職業人がやっても間違いを犯すことのある、そうした立場にみなさんが立ち会わなければいけない可能性を感じながら映画を観てください」と映画に込めたメッセージを送りました。
 裁判官・熊本典道を演じた萩原さんは「この作品に参加させていただいて、俳優としてだけではなく、残りの人生を生きていく上ですごく大切なものを感じることができたと思います。ぼくのキャリアでは決して伝えきれない、苦しみとか、憤りとか、哀しみとか、いろいろなものを背負った役だったので、とにかく体当たりをして監督の胸に飛び込んだという感じです」と、事件の犯人として逮捕される青年・袴田巖を演じた新井さんは「ご覧になる前に構えさせるわけではありませんが、笑いの“わ”の字もない映画なのでゆっくり堪能してください。役作りについて言うと、現場で監督と作っていくんですけど、元ボクサーということで身体作りだけは徹底してやっています」と、それぞれ作品について述べました。

コメント写真

メガホンをとった高橋伴明監督

コメント写真

裁判官・熊本典道役の萩原聖人さん

コメント写真

袴田巖役の新井浩文さん

 舞台あいさつには、映画のモデルとなった熊本典道さん、袴田巖さんの姉・袴田秀子さん、冤罪により死刑判決を受けつつ再審で無罪が確定した免田栄さんも参加し、冤罪問題への理解を訴えました。

 また『BOX 袴田事件 命とは』は8月から開催されるモントリオール国際映画祭コンペティション部門に正式出品されることが決定しており、高橋監督は「このような問題提起が前面に出た映画を選んでもらえたことをいまは素直に喜びたいと思います。結果は出てからのお楽しみということで」と心境を語りました。
 『BOX 袴田事件 命とは』5月29日(土)より渋谷ユーロスペース、銀座シネパトスほか全国順次ロードショー。公開初日には監督・出演者による舞台あいさつも予定されています。

スポンサーリンク