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『お姉ちゃん、弟といく』初日舞台あいさつ

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舞台あいさつをおこなった中村邦晃さん、菜葉菜さん、江口のりこさん、吉田浩太監督、森本73子さん、伊藤寛さん(左より)

 『ユリ子のアロマ』で注目を集める新鋭・吉田浩太監督の2006年制作の中編『お姉ちゃん、弟といく』が完成から4年を経て劇場公開され、初日となる6月19日に池袋シネマ・ロサで主演の江口のりこさんら出演者と吉田監督が舞台あいさつをおこないました。
 舞台あいさつがおこなわれたのは、ちょうどサッカーワールドカップ日本×オランダ戦前半の真っ最中となり、吉田監督は「(試合が)どうなっているんだろうと気になっている方もいると思うんですけど、映画が始まったらそういうことを忘れてしまうほど力のある作品だと思います。ぜひ楽しんでもらえたらと思います」と力強くあいさつし「『ユリ子のアロマ』を撮るきっかけとなったのもこの作品。この作品をみなさまに観てもらいたいという気持ちがずっとあって『ユリ子のアロマ』を作りはじめたところもあるので、すごく感慨深いです」と公開を迎えた心境を語りました
 『ユリ子のアロマ』でも主演をつとめている江口のりこさんは「(撮影が)5年近く前なので、もうどこかで上映されてると思っていたんですね。いままで上映されてなかったということを今日初めて知りました」と意外な事実を告白しつつ「5年前というのもあって、自分なりに愛着もあります」とコメント。撮影時のエピソードを尋ねられると「(撮影が)夜11時には終わっていましたね。(料金の高い)タクシーを使わせないように、電車があるうちに。ちゃんと11時までに終わるのでそれはすごいよかった」と話し、客席を沸かせました。

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「この4年間か5年間くらい、ずっと『お姉ちゃん、弟といく』を公開したくてもがき続けていたので、こういう日が迎えられたことを感謝しています」と吉田浩太監督

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この作品の撮影では「監督がどういう人かまったくわからないし、みんな知らない人たちだったから、それがすごく楽しかったですね」という主人公・なお役の江口のりこさん

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なおのルームメイト・沙希役の菜葉菜さんは「江口さんと共演できるのがすごく嬉しくて、(なおを)好きになるお話だったので、撮影中ほんとに好きでした(笑)」とあいさつ

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なおの弟・康太郎を演じた中村邦晃さんは、この作品以前にも吉田監督と作品を作っており「以前も仕事しているので、いつも通りな感じでした(笑)」と撮影を振り返りました

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森本73子さんはなおと康太郎の母親役で声だけでの出演。「(現場には行かず)監督とふたりだけで映像を見ながら声を入れていきまして、濃密な時間を過ごしました(笑)」

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同時上映作『象のなみだ』主演の伊藤寛さんは「監督の自主制作時代の作品なのでスクリーンで上映されるとは思っていなくて、ほんとにありがとうございます」とあいさつ

 吉田監督は『お姉ちゃん、弟といく』完成後に若年性脳梗塞と脳動脈瘤のため手術とリハビリを経て映画界への復帰を果たしており「病気を経験したことで劇的に変わったものはないし、映画に取り組む姿勢も根本的には変わっていないと思うんですけど『お姉ちゃん』のときは怖いもの知らずなところはありました。いい意味でも悪い意味でも慎重になった部分はあって『ユリ子のアロマ』ができていると思うので『ユリ子のアロマ』を観た方は、その変化を見てもらえると面白いかなと思います」と話しました。

 女友達とルームシェア中の姉のところに家出した弟がやってくることから始まるエロティックかつユーモラスな『お姉ちゃん、弟といく』は、吉田監督の自主制作の短編作品『象のなみだ』も同時上映で6月19日(土)より池袋シネマ・ロサにてレイトショー公開されています。

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