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「若い世代に観てもらいたい作品」:『海峡をつなぐ光』初日舞台あいさつ

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舞台あいさつをおこなった乾弘明監督、入矢麻衣さん、西岡徳馬さん、益田祐美子プロデューサー(左より)

 “玉虫”をキーワードにして日本と韓国の文化交流を考えるドキュメンタリー映画『海峡をつなぐ光』が6月25日にヒューマントラストシネマ有楽町で初日を迎え、ナレーションを担当した西岡徳馬さんと、ナビゲーターをつとめた入矢麻衣さん、乾弘明監督らが舞台あいさつをおこないました。
 『海峡をつなぐ光』は、日本の“玉虫厨子”、韓国の“玉虫馬具”という、玉虫の翅を用いて千数百年前に作られた美術品の復元にあたる両国の職人の姿を記録するとともに、日韓の文化交流の歴史をたどった作品。
 在日4世である入矢さんは,映画出演にあたり改めて日韓の歴史を勉強したと話し「対馬から(海路で)韓国に行ったんですけど、この道を通って歴史が動いていたんだなと思うと不思議でした」とコメント。
 西岡さんは「玉虫というと“お茶を濁す”みたいな感じで言われることも多いですけど、この映画の玉虫は、ひじょうに美しくて、見る方向、光によって全然違うという、いい意味の玉虫です。政界の“玉虫”とはちょっと違う」と、ちょっと辛口なメッセージも交えてあいさつしました。

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「伝統文化というのは、ずっとつなぎ続けていくということが大切だと思うんです。今回、日韓それぞれで千数百年の文化が熟成していく、その原点を見直して、少しでも日韓関係を考えるきっかけになればいいなと思っています」と乾弘明監督

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「両国の職人さんにお会いして、日本の方も韓国の方も“これからのことを考えなくてはいけない。文化ももっとたくさん交流していかなくてはいけない”とおっしゃっていて、すごく共感しました」と、ナビゲーターをつとめた入矢麻衣さん

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「ぼくは1度も韓国に行ったことがないので、いつも“行きたいな”と思っているのですが、この映画を担当しまして、ますますその想いが募って、近々韓国にうかがいたいなと思っている次第です」とナレーションを担当した西岡徳馬さん

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「韓国との合作で学んだのは、日本と韓国は1500年前から共通の歴史、文化を持っているので、合わせ鏡のように協力しあって作品を作っていかなくてはならないということ。それを実感しています」と益田祐美子プロデューサー

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写真ではわかりにくいですが、入矢さんは玉虫の翅をあしらったペンダント、西岡さんは玉虫をデザインに取り入れたネクタイと、益田プロデューサーから贈られたという映画にちなんだグッズを身に付けての舞台あいさつでした

 現在18歳の入矢さんは「日本と韓国の長い歴史を1日として考えたら、いろいろあったりしたことは1日の中で何秒ほどの短い間だったと思うんですよ。もっと長い歴史で素敵な文化の交流があったことを忘れずに伝えて、職人さんが熱い気持ちで復刻された厨子や馬具も次の世代へと残っていきますし、私たちも文化の交流も守っていきつつ、文化だけじゃなくていろいろなことが行き来すればいいと思います。若い世代にも観ていただきたい作品です」と、若い視点からのメッセージを伝えました。

 『海峡をつなぐ光』は6月25日(土)よりヒューマントラストシネマ有楽町にて公開。ほか全国順次公開されます。

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