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名優・原田芳雄さんのエピソードを語る:『ナイン・ソウルズ』初日舞台あいさつ

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松田龍平さん(左)と豊田利晃監督は、故・原田芳雄さんの写真の入ったパネルとともに舞台あいさつ

 2003年に公開された『ナイン・ソウルズ』のニュープリント再上映が6月23日に渋谷ユーロスペースでスタートし、出演者の松田龍平さんと豊田利晃監督が初日舞台あいさつをおこないました。
 昨年逝去した名優・原田芳雄さんが主演をつとめる『ナイン・ソウルズ』は、刑務所から脱獄した9人の男たちが1台の車に乗り旅を続けていくストーリー。
 「昨日、夢に芳雄さんが出てきた」という豊田監督は「実は『ナイン・ソウルズ』の公開は9年前の7月19日。芳雄さんの命日が7月19日で、この上映は芳雄さんが仕掛けているのかなと思いました」と、作品と原田さんの深い縁を感じさせる逸話を紹介。
 撮影時には10代だった松田さんは「芳雄さんはどこか親父(俳優の故・松田優作さん)に近い人だったから、父親に近いものを感じたいと思って接していた部分があって、もっと話したいなと思っていたけど、俺はまだ10代だったし、どう接すればいいかわからないという感じで現場にいたので」と当時の心境を語り「役柄も息子殺しと父親殺しという関係性で、どこかそれを連想させるというか、そういう意味でも特別な感覚でいたかもしれないですね」と振り返りました。

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「10年前の作品をもう1回公開して(監督から“9年前だよ”と指摘あり)、こうやって観にきてくれる映画好きな人たちを前にしてとても嬉しいです」と松田龍平さん

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「『ナイン・ソウルズ』はぼくが32歳か33歳くらいのときの4作目の映画で、この映画ですべてを出しつくそうと思って作った映画です」とあいさつした豊田利晃監督

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舞台あいさつは、劇中で松田さん演じる未散(みちる)や原田さん演じる虎吉たちが乗るバンをイメージして作られた原田さんの写真入りパネルの前でおこなわれました

 豊田監督は「オリジナルの脚本でフィルム撮影でフィルム上映で映画を観られる機会というのは、これからどんどん少なくなっていくと思うんですけど、今日、フィルムで(上映される)映画館に来ていただいて、ほんとうにありがとうございました。また新しい映画で会いましょう」とあいさつし、舞台あいさつを締めくくりました。

 松田さん、原田さんに加え、千原ジュニアさん、瑛太さん、鈴木杏さん、松たか子さんら、豪華キャストの出演する『ナイン・ソウルズ』は6月23日(土)より渋谷ユーロスペースにてニュープリント公開(全国順次公開)。7月6日(金)には豊田監督と出演者の板尾創路さん、渋川清彦さんによるトークショーがおこなわれるほか、イベントの開催が予定されています。

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