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佐藤寿保監督「つぶされねえぞ、この野郎!」の想いを込めた新作がお披露目 『華魂』完成披露試写会

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劇中に登場する“華魂”を持った桜木梨奈さん(中央)と、島村舞花さん(左)、佐藤寿保監督。桜木さんと島村さんは劇中で着ている衣裳で登場

 ピンク四天王として知られる佐藤寿保監督が10年来の構想を実現させた新作『華魂』(はなだま:2014年1月18日公開)の完成披露試写会が11月5日に都内でおこなわれ、主演の桜木梨奈さんと島村舞花さん、佐藤監督が舞台あいさつをおこないました。
 『華魂』は、学校で過酷なイジメに遭う少女が、禍々しい花・華魂に憑依され、イジメに加担したクラスメイトたちに復讐を遂げていくエロティックな恐怖映画。
 イジメに遭いつつもくじけない主人公・瑞希を演じた桜木さんは、自身も小中学生のころに仲間はずれにされるなどのイジメに遭っていた経験を明かし「瑞希みたいに自分の気持ちを強く持って立ち向かえる人間になりたかったなというのを(台本を読んで)強く思ったので、瑞希という役を通してそれができたかなと思いました。普段、抑圧されている人が自分を奮い立たせられるような、勇気を与えるような映画になったらいいと思っています」とコメント。
 瑞希と友情を築いていくクラスメイト・桐絵を演じた島村さんは「ハードなシーンもありましたけど、私の中では桐絵は天然でオッチョコチョイでかわいらしい、控えめな女の子だったので、役作りとしては女子校生らしくかわいらしく生きられるように考えていました」と演じた役について語りました。
 「この世の中が恐怖に包まれた中、あえて恐怖映画を観にきていただきましてどうもありがとうございます」とあいさつした佐藤監督は「9・11の事件があったときに華魂のイメージが浮かびあがって、2011年の3・11で福島の原発の事件があって“いまやらずにいつやるんだ?”と。そういった重いテーマのある映画なんですけど、世界規模で弱者へのイジメが蔓延していると。その縮図である学校のイジメ問題ということにスポットを当ててみて、ぼくも業界のイジメられっ子なんですけど“このまんまつぶされねえぞ、この野郎!”みたいなね、そこらへんのことを心に込めまして作ってみました」と作品の意図を力強く語りました。

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瑞希を演じた桜木梨奈さん

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桐絵を演じた島村舞花さん

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メガホンをとった佐藤寿保監督

 桜木さんと島村さんはいずれもオーディションで抜擢されており、佐藤監督の印象を尋ねられると、桜木さんは「最初にお会いしたときから熱気がモワーっとしていて“佐藤監督にだったら全部話せる!”と思ったんです。自分の抱えてきた過去の想いとか、作品に対する想いとか、どうでもいいことまで全部お話したんですけど、それも全部受け止めてくださって、愛情に満ち溢れている監督でした」、島村さんは「コミュニケーションをとりやすいように作ってくださるので、こちらも感情も出しやすいし、実際にはつらいシーンもたくさんあったけど、つらかったというよりは楽しかったとか充実していたなという感情がすごいあるんですよ。すごいエネルギッシュな人だなというのはすごい思いました」と、それぞれ回答。
 佐藤監督は「(オーディションで)会った瞬間に“ふたりにがんばってもらわなきゃいけないな”と。あんまりプレッシャーかけちゃうと死んじゃうんでね(笑)、ぼくは乗せ役みたいなかたちでふたりにやってもらって、それに必要以上に応えてもらったと思っています」と初主演のふたりに賞賛の言葉を贈りました。

 桜木さん、島村さんがフルヌードも披露する熱演を見せるほか、若手の浅田駿さん、中村映里子さん、ベテランの飯島大介さん、諏訪太朗さん、不二稿京さんらが共演、スタッフには脚本に監督としても人気のいまおかしんじさん、撮影に日本を代表する女性カメラマンの芦澤明子さん、照明に園子温監督作品に撮影で参加する御木茂則さん、音楽にヒットドラマ「あまちゃん」を手がけた大友良英さんと、豪華なメンバーが集った『華魂』は、2014年1月18日(土)より新宿K's cinemaほか全国順次公開されます。

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