日本映画専門情報サイト:fjmovie.com

fjmovie.comトップページニュース一覧>54歳ミュージシャン初の東京で熱唱! 『KAZUYA 世界一売れないミュージシャン』初日舞台あいさつ

54歳ミュージシャン初の東京で熱唱! 『KAZUYA 世界一売れないミュージシャン』初日舞台あいさつ

記事メイン写真

上映前にライブをおこなったKAZUYAさん

 札幌で活動するミュージシャン・KAZUYAさんを追ったドキュメンタリー映画『KAZUYA 世界一売れないミュージシャン』が4月12日に新宿K's cinemaで東京公開初日を迎え、映画公開に合わせ生まれて初めて東京にやって来たKAZUYAさんが、劇場でギター弾き語りのライブをおこないました。
 『KAZUYA 世界一売れないミュージシャン』は、札幌で美容室と飲食店を経営する田村紘三監督が初めて映画製作に挑み、先に公開された札幌では大ヒットを記録した作品。札幌で絶大な人気を誇ったバンド・PHOOLのボーカルとして活躍しつつ、バンド解散後はライブの動員も激減、収入もわずかとなったKAZUYAさんの活動が、赤裸々に、しかし思わず笑いも誘う不思議な雰囲気で描かれていきます。
 飛行機が苦手なために札幌からバスと電車とフェリーを乗り継ぎ26時間半かけて東京に来たというKAZUYAさんは、上映前に映画の中でも歌われている「なぐり書き」を、マイクもアンプも使わない生音ライブで披露しました。

記事メイン写真

舞台あいさつをおこなった中川究矢さん、田村紘三監督、KAZUYAさん(左より)

 そして上映終了後には、KAZUYAさんと田村監督、アソシエイトプロデューサーと編集をつとめた映像作家の中川究矢さんが舞台あいさつに登壇。中川さんが女優とつきあっていることを知った田村監督が「俺も映画を撮ったらモテるかな」という理由で映画制作を思い立ったというエピソードも紹介されました。
 映画撮影中は一時関係が険悪になりつつも「進めていく中で関わっていく人が増えていくじゃないですか。最後までやらなきゃダメだなという責任感が自然とできてきた」(田村監督)、「やっぱり、完成させたほうが絶対に面白いじゃない? そのひとつだけ」(KAZUYAさん)という理由で1年5ヶ月にわたる撮影を完遂させたというKAZUYAさんと田村監督。「(映画のクライマックスのシーンでのKAZUYAさんの)リアクションを見たらね、やっぱり憎めないんですよね」(田村監督)、「撮り終わるまではほんとに仲悪かったし、投げたこともあるけれど、あんまりあとに引っ張ることはしないんだよね」(KAZUYAさん)と、無事に関係も修復されたそうです。

コメント写真

アソシエイト・プロデューサーの中川究矢さん

コメント写真

初めて映画のメガホンをとった田村紘三監督

コメント写真

東京は生まれて初めてというKAZUYAさん

 自身を主役にしたドキュメンタリー映画ができたことについて「売れてもいない、地元でも人気のない人がこうして映画になるというのはあり得ないことだから、やっぱりなにかやり続けていれば面白いことが起こるかもしれないということですよね。それしか言えないですよね。なにも起こらないことのほうが多いんだけど、だからぼくはとてもラッキーだと思います」というKAZUYAさんは、舞台あいさつのあとにも、もう1曲ライブを披露。「愛してます」のメッセージを客席に送り、公開初日を締めくくりました。

  現在54歳(映画撮影時51歳)のKAZUYAさんのマイペースな生き方に、笑ったり、もどかしくなったり、そしてちょっと心が軽くなるドキュメンタリー『KAZUYA 世界一売れないミュージシャン』は4月12日(土)より25日(金)までK's cinemaにてレイトショー。13日(日)、14日(月)にもKAZUYAさんのライブ演奏がおこなわれるほか、公開期間中にはゲストを招いてのトークイベントも開催されます。

スポンサーリンク