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クラゲ飼育数世界一の加茂水族館よりミズクラゲも応援に 『くらげとあの娘』初日舞台あいさつ

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舞台あいさつをおこなった宮田宗吉監督、宮平安春さん、派谷恵美(はたちや・めぐみ)さん、杉山彦々さん(左より)

 クラゲ飼育数世界一を誇る山形県の加茂水族館を舞台に、クラゲ飼育員の青年と謎めいた女性の恋を描く『くらげとあの娘』(くらげとあのこ)が8月9日に新宿K's cinemaで東京公開初日を迎え、主演の宮平安春さんと派谷恵美さんら出演者と宮田宗吉監督が舞台あいさつをおこないました。
 『くらげとあの娘』は、日々を「くらげになりたい」と思いながら漫然と生きているクラゲ飼育員の浩平が主人公。浩平が海で見かけた女性・有希と偶然に再会したことから始まる物語が、加茂水族館をはじめ山形県鶴岡市の風景の中で描かれていきます。
 浩平を演じた宮平さんは映画初主演。初めての主演に「役者としてやることは(主演でもそうでなくても)同じなので、舞い上がらないように、みんなでつくり上げることを大切にしながらやっていこう」という想いを持って撮影に臨んだと話し、あまり内面を表に出さない浩平という役について「ひとつ表現するにもセリフで言うよりは自分の中で感じることも多かったので、普段の自分なら“じれったいな”と思うところもあって、少し難しかったんですけど、やりがいはあって、後半はすごく愛おしい感じでやらせていただきました」と振り返りました。
 久々となる映画出演で有希を演じた派谷さんは「有希という女性を生身の女性としてよりリアルに表現できるように監督と宮平くんと話し合いを重ねて、脚本の段階よりも、よりリアルで等身大な女性像ができあがったんじゃないかと思っております」と、役作りについて語りました。

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山形に滞在しての撮影で「すごく自然が豊かで、その周りにいる方々もすごくあったかくて、みなさんがすごくあたたかく迎えてくれたのが印象に残っています」という永倉浩平役の宮平安春さん

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「初日を無事に迎えられて嬉しいです。初日に来ていただいたお客様というのは私たちにとって特別なお客様で、一緒にこういう日を迎えられてとても嬉しいです」と森下有希役の派谷恵美さん

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「この映画を観ていただいたみなさんが水の力となって、クラゲを動かすように広めていただいて、ひとりでも多くの方に、この映画を観ていただけたらと思います」と菅野役の杉山彦々さん

 タイトルのとおり劇中にもクラゲの登場するシーンが多い『くらげとあの娘』。宮平さんは「ぼくは生まれが沖縄なのでクラゲは敵なんですよ。泳いでると“クラゲに注意”で、クラゲをかわいいとか展示するという発想がまったくなくて、除外していたものをかわいいと思うところから入ったので(笑)」と、当初はクラゲに対して戸惑いもあったようですが「いろいろな水族館に見に行ったんですけど、主張はしないんですけどフワフワと変化するような感じで、すごく魅力的な生き物なんだなということを感じさせていただきました」と、映画をきっかけにクラゲの魅力に気づいた様子。
 派谷さんも、クラゲの水槽の前で浩平と有希が会話するシーンについて「やっぱりクラゲの水槽はすごい迫力で、特に夜にライトアップされているのを見るとすごく神秘的なんですね。すごく神秘的で、気持ちがリラックスするのと、同時に逆になにか特別な気持ちになるような雰囲気で、その雰囲気がよくてすんなりと(シーンに)入っていけたと思います」とクラゲの前でのお芝居を振り返りました。

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「この映画を観たあと、何日か経って“あのお兄ちゃん(浩平)とお姉ちゃん(有希)どうなったかな?”と思ってもらえるような映画になっていれば、ぼくは嬉しいです」と宮田宗吉監督

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沖縄出身で海で泳ぐときに「クラゲは敵」だったという宮平安春さん。「見つけたら倒すみたいな感じ。刺されたらお酢をかけて」というエピソードに派谷さん、杉山さんの顔にも思わず笑いが

 浩平の先輩飼育員・菅野を演じた杉山彦々さんは「まずクラゲの飼育なんてしたことなかったし(笑)、役的に心の葛藤とかがあまりないどこにでもいる上司だったので、とりあえず加茂水族館に行って、実際に働いている奥泉さん(副館長の奥泉和也さん)の真似をしようと。慣れてる方はごく当たり前に日常のことをやるだけなんで、盗むことはなかったんですけど」と飼育員という役柄の苦労を話し、宮田監督の「飼育員の方が“奥泉さんっぽかった”って言っていましたよ」というコメントに「ほんとですか?」と、笑顔を見せました。

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劇場ロビーに展示のミズクラゲ

 『くらげとあの娘』は、山形県から映画を発信するプロジェクト・庄内キネマ製作委員会の第3回製作作品。宮田監督は2013年公開の同プロジェクト第1回製作作品『夏がはじまる』(冨樫森監督)に助監督と編集として参加したおり、その際に山形県鶴岡市出身の冨樫監督に連れられ加茂水族館を訪れ「古い佇まいとかがすごくいいなあ」と思っていたそう。その後、第3作として加茂水族館を舞台に映画を撮ることが決定し、宮田監督は「“くらげになりたい”と思っている情けないお兄ちゃんも、あそこだったら楽しく仕事ができるんじゃないかなあ」という発想から映画のストーリーを作っていったと話し「取材に何度も行って、クラゲの採集とかも行ったんですけど、のんびりと楽しい感じで、こういうことが映画にできれば」と映画に込めた想いを明かしました。

 舞台あいさつに登壇した方々のほか、あがた森魚さんや山口美也子さんらが出演、日本を代表するアコースティックギターディオ・GONTITIのゆったりとした音楽の中、もどかしくて切なく、そしてあたたかな恋愛模様が描かれていく『くらげとあの娘』は、8月9日(土)より新宿K's cinemaで2週間限定公開ほか、全国順次公開。新宿K's cinemaでは公開期間中、劇場ロビーで加茂水族館から出張してきた本物のミズクラゲや写真家・鈴木朱紀子さんが撮影したクラゲ写真の展示がおこなわれています。

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