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野田洋次郎さん初の映画出演は「a big happening」 『トイレのピエタ』外国特派員協会会見

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会見に出席した杉咲花(すぎさき・はな)さん、野田洋次郎さん、松永大司監督。杉咲さんは劇中の衣裳で出席

 人気ロックバンド・RADWIMPSのボーカル&ギター・野田洋次郎さんが映画初主演をつとめた『トイレのピエタ』(6月6日公開)の外国プレス向け試写会が5月27日に日本外国特派員協会で開催され、上映後には野田さんとヒロイン役の杉咲花さん、松永大司監督が出席して会見がおこなわれました。
 松永監督の初長編劇映画となる『トイレのピエタ』は、野田さんが演じる元・画家志望で28歳の青年・園田宏が主人公。突然に余命わずかと宣告を受けた宏と、宏と出会い彼の最期の時間を見つめることになる少女・真衣たち周囲の人々のドラマが描かれていきます。
 外国プレス向けの会見のため、質疑応答は英語通訳を通しておこなわれましたが、英語の堪能な野田さんは通訳を介さず「Thank you for inviting us tonight, and we are very pleased to be here tonight.(今夜はぼくたちをお招きいただきありがとうございます。この場に立てることを大変嬉しく思っています)」とあいさつ。その後も「自分にとって演技の仕事は初めてだったんですけど、素晴らしい才能の方々とお仕事することができて光栄でした。みなさんにこの作品を楽しんでいただきたいですし、もし楽しんでいただけたなら、世界中の観客に向けて素晴らしい『トイレのピエタ』の世界を伝えていただくことを期待しています」とすべて英語でメッセージを伝えました。
 松永監督は、野田さんと真衣役の杉咲さんの起用について「野田洋次郎という人の歌詞、歌の雰囲気、それから映像でライブで歌っている姿を観たときに、とても艶っぽく、色っぽかったんですね。ぼくが描きたかった“生きる、死ぬ”というこの映画のテーマに対して、とても共感できるような歌を歌っている人だと思いました。そこから野田洋次郎という人にオファーしようと。真衣役は1年間オーディションをさせてもらい、たくさんの女優さんに会わせていただきました。その中で杉咲花の芝居は最初からすごかったです。そして最後のオーディションのとき、野田洋次郎と初めてエチュード(※即興の芝居)をやってもらいました。そのときのふたりの芝居を通しての共鳴の仕方がとても素晴らしくて、このふたりでやりたいなと思いました」と説明。
 杉咲さんは「私は1年間くらいオーディションをやって脚本を読んでいたから、自分の中で真衣の役作りはできているんだと自信を持った状態でリハーサルに行ったんですけど、監督に“全然違う”と言われて、そこから新しく役作りが始まって、でも洋次郎さんは初めてリハーサルをした日にもう宏になっていて、それがほんとにすごくて、自分ができてないのがすごく悔しかったです。そういうふうに始まって、リハをだんだん積み重ねていくうちに監督が“花、真衣を掴んだね”と言ってくださって、そこから私は監督になにを言われてもついていける自信がありました。だから撮影期間はずっと洋次郎さんと真衣と宏の関係でいることができたし、終わってからも真衣がずっと自分の中にいて、1ヶ月くらい引きずっていました」と振り返りました。

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脚本も担当した松永大司監督

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主人公・園田宏を演じた野田洋次郎さん

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もうひとりの主人公・真衣役の杉咲花さん

 野田さんには今後も演技の仕事を続けるかという質問も寄せられ、野田さんは「今回、俳優としてのオファーをいただいたのは、自分の人生において大きなハプニング(a big happening in my life)でした。でも後悔はしていません。素晴らしい経験をさせていただき、これが正しい決断だと感じていました。今後、ピンとくるような(hits me, strikes me)企画があったとしたら、またやらせていただくかもしれませんが、いまは具体的な企画やオファーがないのでなんとも言えません」と答え「やるかもしれませんし、やらないかもしれません(maybe yes, maybe no.)」と、笑顔を見せました。

 また、会見では『トイレのピエタ』が6月下旬より台北で開催される「2015台北映画祭」の「Panorama Future Lights部門」に正式招待され上映されることも発表されました。

 死を間近にした青年の姿を通して“生”を描く『トイレのピエタ』は、6月6日(土)より新宿ピカデリーほかにて全国公開されます。

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