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塩谷瞬さんと古原靖久さんがレッド同士の出会いを回想 『アウターマン』初日舞台あいさつ

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舞台あいさつをおこなったGeroさん、福田徠冴(ふくだ・らざ)さん、古原靖久さん、塩谷瞬さん、戸塚純貴さん、河崎実監督(左より)
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 カルトな人気を誇る河崎実監督がヒーロ番組出身の若手男優陣を主演に迎えた新作『アウターマン』が12月5日にヒューマントラストシネマ渋谷で初日を迎え、塩谷瞬さん、古原靖久さん、戸塚純貴さんの主演キャストらと河崎監督が舞台あいさつをおこないました。
 『アウターマン』は、SFテレビシリーズに出演した俳優たちが現実の宇宙戦争に巻き込まれるアメリカ映画『ギャラクシー・クエスト』の日本版を「ぼくらがよく知っている仮面ライダー、ウルトラマン、戦隊シリーズの役者でできないか」という河崎監督の発想から生まれた作品。「忍風戦隊ハリケンジャー」「炎神戦隊ゴーオンジャー」「仮面ライダーウィザード」に出演経験がある塩谷さん、古原さん、戸塚さんを主演に、人気ヒーロー番組「アウターマン」シリーズに主演しつつもその後は仕事に恵まれない俳優たちが人類存亡の危機を前に活躍する姿が描かれていきます。
 映画の中には現在のヒーロー番組へのアンチテーゼも描かれており、河崎監督は「ずっとぼくが思ってきた特撮ヒーロもののタブーの部分を描いたわけで、みなさん映画をご覧になって“河崎、大丈夫か!”と思ったと思うんですけど(笑)」と笑いを交えてあいさつ。当初は完成した作品以上に過激な設定だったそうで河崎監督は「キャスティングをやっていてあまりに過激な企画なんでみなさん断りましたよ。そんな中、OKいただいて、ほんとにありがとう君たち!」と、キャスト陣に感謝の言葉を贈りました。
 主人公のひとり、足立春夫を演じた塩谷さんは「(河崎監督の作品で)好きな映画が多かったんですけど、自分が出るのは大丈夫かなと思って(笑)」と出演オファーに不安もあったことを明かしつつ「台本を読ませていただいたら、随所に河崎さんの特撮に対する愛情がすごく細かく散りばめられているなと思って、ぼくも特撮出身俳優としてこういう作品をやることでまた経験することがあるんじゃないかと、監督とお会いして“やってくれるか!”“やります!”と固い握手を交わして」と、監督の情熱を感じたことが出演の決め手になったと熱く語りました。

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「河崎監督のスパイスと愛情が詰まったこの作品がお目見えできることを楽しみにしてきました。これから観ていただいたみなさんの手で『アウターマン』をどんどん成長させていただきたいなと思うので、応援お願いします」と足立春夫役の塩谷瞬さん

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「キャスティングされたときに、塩谷くんやいままで共演したことのある知っている方がけっこういらして、すごく嬉しいなと。こんなにも心強い仲間がいるんだというところで、(出演に対する)不安は乗り切りました」と吉野秀樹を演じた古原靖久さん

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「数ある映画から『アウターマン』を選んでいただいてありがとうございます」と森脇幸一役の戸塚純貴さん。「(主人公が)特撮から目が出ない俳優ということだったから“これ、俺のことか?”と思っちゃって(笑)。身の引き締まるような想いがありました」

 同じく主人公の吉野秀樹を演じた古原さんも「監督と会わせていただいて、特撮愛がすごい人だなと。ぼくも昔からヒーローを観ていた側だったので監督の言いたいことがわかるんですよ。その監督の想いになんとかして応えようと」と、主人公・森脇幸一を演じた戸塚さんも「河崎監督のホームページを見たら“B級映画の巨匠”と書いてありまして、“それ自分で書くんだ!”って思って、この人はすごいな、この人大好きだと思って、これはぼくがこれから経験すべきところなんじゃないかと」と、それぞれ出演を決めた理由をコメント。
 また、エンディングテーマの歌唱を担当し、シルビー星人・タルバ役で初めて映画出演も果たしたシンガーのGeroさんは「最初は通行人くらいの感覚で参加させていただいたんですよ(笑)。そしたらすごくありがたい役をいただきまして、いまだによくわかっていない、あれはなんだったんだと思っているんですけど、楽しく明るい撮影現場でしたね」と振り返りました。

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「監督さんもいい意味ですごくブッ飛んでる人ですから(笑)、現場でも説明とかはなく“もうわかるだろ、よーいドン!”みたいな感じで一生懸命やらせていただきました。セリフを練習したり緊張したり、とても楽しい日々でした」とタルバ役のGeroさん

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青野浩を演じた福田徠冴さんは現在10歳。「最初は緊張していたんですけど、いつもGeroさんが笑わせてくれまして、緊張を和ませていただきました。みなさんに優しくしていただいて、公開されたのをとても嬉しく思っています」としっかりとあいさつ

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「ぼくの映画ってね、まったくお金出してくれないんですよ、いろんな人たちが(笑)。それくらいぼくの映画はマイナーなんですけど、志は本音を語りたいというところがあって、そういう感じで始まったんですよ」と作品に込めた想いを語った河崎実監督

 そして、かつて「忍風戦隊ハリケンジャー」でハリケンレッドを演じた塩谷さんは、古原さんが「炎神戦隊ゴーオンジャー」ゴーオンレッドを演じる前に塩谷さんと出会っていたというエピソードを紹介。塩谷さんが渋谷で食事中に友人の紹介で会い「彼(古原さん)が熱い感じで“塩谷さん、ぼく「ハリケンジャー」観てました! ぼくもいつか戦隊やりたいんです!”って言って、ぼくが“絶対に諦めんなよ! 信じたら絶対にその夢は叶うし、人の百倍努力したら叶うから!”と言ったら、その数年後、(古原さんが)ゴーオンレッドになったんですよ」という塩谷さんの話に、古原さんも「(塩谷さんと会って)3年後ですね。 “どうやったらレッドになれますか?”って聞いて“諦めなければできる!”って言われて、2回ほどオーディションに落ちたんですけど3回目でようやく。だから、あのときのお兄さん(塩谷さん)の言葉は本当だったんだと」と思い出を披露しました。
 河崎監督は、そんなふたりのいい話に「(夢を実現させた)あなたたちは超イケメンだからね。努力を人を裏切ることもあるからね、by 水木しげる」と、先ごろ亡くなった漫画家・水木しげるさんの言葉を引用した一言で一気に雰囲気を台無しにし、会場の笑いを誘いました。(※水木しげるさんの言葉の原典は著書「水木サンの幸福論で挙げられた「幸福の七カ条」のひとつ「才能と収入は別、努力は人を裏切ると心得よ」)

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河崎監督は撮影で使われたアウターマンの頭部を持参。電飾が仕込まれさまざまな色に光るアウターマンの頭をキャストが代わる代わる持ちながらの舞台あいさつとなりました。写真は赤く光る頭を持つ塩谷瞬さん(中央)と古原靖久さん(左)、戸塚純貴さん

 舞台あいさつ登壇メンバー以外にも、真夏竜さん、きくち英一さん、沖田駿一さん、筒井巧さんらヒーロー番組経験者が多数共演、スタッフにも日本特撮界を支える精鋭が参加し、河崎監督流の特撮ヒーローへのひとつの回答ともいえる『アウターマン』は、12月5日(土)よりヒューマントラストシネマ渋谷ほか全国順次公開。ヒューマントラストシネマ渋谷では、公開期間中にトークイベントが多数予定されています。

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劇中のあるシーンで登場人物がとるポーズを全員で決めるGeroさん、福田徠冴さん、古原靖久さん、塩谷瞬さん、戸塚純貴さん、河崎実監督(左より)
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