一世を風靡した人気コミックを河北麻友子さんを主演に迎え20年ぶりに実写映画化した『白鳥麗子でございます！ THE MOVIE』（６月11日公開）の完成披露試写会が５月25日にシネマート新宿でおこなわれ、河北麻友子さんと久万真路監督が舞台あいさつに登壇しました。

　今年１月より放送されて好評を博したテレビドラマ版の続編となる『白鳥麗子でございます！ THE MOVIE』は、高飛車だけど実はピュアで一途なお嬢様・白鳥麗子が主人公。麗子と恋人・哲也の恋愛に、ふたりの故郷の観光開発騒動も絡んでいくラブコメディとなっています。

　白鳥麗子といえば「オーホッホッホ」の高笑いが印象的ですが、河北さんは「ホン読みのときも全然できなくて、たぶん監督が頭を抱えたと思うんですが(笑)。現実味のないキャラクターなので、役作りは苦労しました」と告白。過去の映像化では鈴木保奈美さん、松雪泰子さんが演じてきた役を演じるにあたって「３代目ということなんですけど、そういうことはあまり意識せずに、なるべく自分らしく演じられたらいいな、新しい白鳥麗子が誕生したという気持ちで観ていただければと思いながら演じていました」と振り返りました。
　久万監督は「河北さん本人と初めてお会いしたときに、ニューヨークにいらしたときに（※河北さんはニュヨーク育ち）いろいろなワークショップを受けていたと聞いて、実はとんでもなく女優心を持っているんだと知りまして、こちらが求めるものに応えてくれるんじゃないかと期待を持って撮影に臨ませていただきましたんですけど、“オーホッホッホ”ができなかったのが(笑)」と笑いを交えつつ語り「河北さんはリアルお嬢様なので、撮影中は“お嬢様としてこれはありですか？”というのをぼくのほうからよく聞いて、あと、ふたりでよくデヴィ夫人の話をしていました」と、思わぬ有名人の名前も。
　監督の話を受けて、河北さんも「そうです、夫人を意識してやらせていただきました」と意外なモデルの存在を明かしました。

　舞台あいさつでは、劇中で教会での結婚式シーンがあることにちなんで神父様が登場してのヒット祈願もおこなわれました。「汝、河北麻友子は、いかなるときも主演映画を愛することを誓いますか？」という神父様の言葉に河北さんは「誓います！」と堂々と宣誓。しかしそのあと神父様が緊張のためかセリフを忘れてしまい、場内が笑いに包まれる一幕もありました。

　『白鳥麗子でございます！ THE MOVIE』では、麗子の恋の相手・哲也役の水野勝さん、大企業の御曹司・希一役の小林豊さんをはじめ、人気上昇中のグループ・BOYS AND MENのメンバーが出演しており、河北さんはBOYS AND MENとの共演に「すごい和気あいあいとしていて、学校みたいな、合宿みたいな感覚でやらせていただきました。楽しかったです」とコメント。久万監督はBOYS AND MENについて「和気あいあいとしているんですけど、和気あいあいとしながらも互いの芝居を見てライバル心を燃やして、上へ上へというふうな姿で現場に臨んでいるのが印象的でした」と評しました。

　河北さんは「麗子さまががんばって料理をするシーンがあるんですが、演じている私が面白がってしまうと観てくださる方は面白くないので、なるべく一生懸命にやろうとしたんですけど、さすがにそのシーンは笑いすぎて何回も撮り直しをして哲也くんには迷惑をかけてしまいました(笑)。そこは注目してほしいですし、結婚式場のシーンはウェディング姿をぜひ観てほしいです」と、久万監督は「テレビ版からさらにバージョンアップした麗子になっているところと、テレビでは“麗子がいるのになにフラフラしているんだ”と言われることもあった哲也がここで取り戻すので、哲也の活躍を観てほしいです」と、それぞれ見どころをアピール。
　さらに河北さんは「初めて一般の方に観ていただけるということで、ちょっとドキドキしているんですけど、みなさんが少しでも笑えて、楽しんでいただければいいなと思っています。ほんとに今日はありがとうございます」とあいさつをして舞台あいさつを締めくくりました。

　河北麻友子さん、水野勝さん、小林豊さんに加え、映画版で初登場の久松郁実さんら、いま注目の若手キャストからベテランまで幅広いキャストが揃い麗子の恋をテンポよく見せる『白鳥麗子でございます！ THE MOVIE』は、６月11日(土)より全国ロードショーされます。