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武田梨奈さん「歴史に残る作品だと思っています」と主演作への想いを 『海すずめ』初日舞台あいさつ

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舞台あいさつをおこなった目黒祐樹さん、岡田奈々さん、内藤剛志さん、武田梨奈さん、小林豊さん、吉行和子さん、大森研一監督(左より)
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 愛媛県宇和島市を舞台に、町の歴史をたどる若き図書館職員たちの姿を描いた『海すずめ』が7月2日に初日を迎え、有楽町スバル座で主演の武田梨奈さんと共演の小林豊さん、内藤剛志さん、吉行和子さんら出演者と大森研一監督が舞台あいさつをおこないました。

 『海すずめ』は、自転車で市内に本を配達する“市立図書館自転車課”の職員・赤松雀が主人公。雀と自転車課の仲間たちが大切な歴史資料を探すために奮闘する姿を通して町の歴史や人と人とのつながりが描かれており、実際に宇和島市で開催された「伊達宇和島400年祭」も劇中に盛り込まれています。

 主人公の赤松雀を演じた武田梨奈さんは「本日はたくさんの公開作がある中、しかも朝早い中『海すずめ』を選んで劇場に来てくださってありがとうございます。いまほんとに胸がいっぱいです」とあいさつ。「人と人との輪をテーマにしている作品だったので、現実でも人と人との輪って大切だなって実感できました」と、地元の方々の多大な協力を得ておこなわれた撮影を振り返りました。
 全国での公開に先駆けて舞台でありロケ地である宇和島市で上映会が開かれており、武田さんとともに上映会に参加した自転車課の同僚・岡崎賢一役の小林豊さんは「“ただいまー!”と言ったら“おかえりー!”って言ってくださる方がすごく多くて、やっと帰ってこられたなという気持ちになりました」と宇和島のみなさんのあたたかさについてコメント。また、小林さんは撮影の合間には武田さんはじめ自転車課のメンバーで食べ歩きをしていたと明かし、じゃこカツ、鯛めし、ミカンジュースなどおすすめを挙げ「甘味処もいっぱいあるんですよ。(宇和島に)来た際にはご紹介するので(笑)」と話して客席を沸かせました。

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宇和島での上映では「私たちが想像している以上にみなさん盛り上げてくださってて、この映画をほんとに愛してくださっていたのでホッとしました」という赤松雀役の武田梨奈さん

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岡崎賢一役の小林豊さんは運動が苦手だそう。ハードに自転車を漕ぐシーンはないので「そこはよかったんですけど、その代償といいますか、撮影中に3キロ太りました(笑)」と苦笑い

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「撮影はずっと前に終わっていますけど、こうしてみなさまに届いたときにぼくたちのクランクアップだと思っています。ほんとに今日は嬉しいです」と、赤松武男役の内藤剛志さん

 雀の母親・京子を演じた岡田奈々さんは「この映画を観た方から“宇和島っていいところね、ぜひ一度行ってみたいわ”というお言葉をいただきました」、雀の祖父・辰三役の目黒祐樹さんは「宇和島というところはひじょうに人情の厚いところで風光明媚で気候も良くて、そんなあたたかさがぎっしり詰まった映画に仕上がっているかなと思います」、離島の九島(くしま)で暮らす老婦人・トメ役の吉行和子さんは「瀬戸内海がとても好きなので、フェリーに乗って九島に行って、とてものどかですしいい気分でやっておりました」と、それぞれ宇和島の魅力について語り、雀の父親・武男役の内藤剛志さんは「映画をご覧になったあとでいろんな感想をお持ちだと思いますけど、ぼくたちは映画って種のようなものだと思っているんですね。なので、みなさんそれぞれの花を咲かせていただけると嬉しいなと思います。正解も不正解もないので、この映画がなればなにかのきっかけにほんとに嬉しく思います」とコメント。
 また、内藤さんは大森監督の作品には『瀬戸内海賊物語』『ポプラの秋』に続き3作品連続で出演しており「監督の作品には全部出してくれと言っているんです。監督の映画には悪い人が出てこないんですよね。実際に世の中に悪い人はいっぱいいますよね。だけど、世の中の見方っていろいろあると思っていて、コップの中に水があるのを“これだけしかない”と思うのか“まだこんなにある”と思うのか、そういう見方で言うなら“いい人だけ見ていればいいじゃないか”というのが監督の考え方だとぼくは思うんです。そういう監督のポジティブな捉え方をずっと見ていたいので、ある日“監督の作品に全部出してください”とお願いしたんです」と、大森監督への信頼の厚さをうかがわせました。

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赤松京子役の岡田奈々さんは「普通の娘を思う母親の役でしたので、自然に演じられればいいなと思ってやらせていただきました」と、主人公の母親役を演じての想いを語りました

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観光ガイドでもある赤松辰三役の目黒祐樹さんは「地元の方が親切に宇和島の名所旧跡を案内してくださって少し宇和島に詳しくなったので、それをちょこっと活かせたかなと」

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「ほんとに楽しい撮影でした。役もとっても素敵な役だなと思って、こういうんだったら年を取ってもいいなと思っていました」と、九島の老婦人・三好トメを演じた吉行和子さん

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「3年ほど前から宇和島市、(宇和島伊達家の)ご当主を中心に支えていただいてようやく完成した映画です。そしてようやくお披露目することができて嬉しいです」と大森研一監督

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小林豊さんは自己紹介でもフォトセッションでも会場を盛り上げ、その見事なアピールにほかの登壇者のみなさんが思わず笑い出す場面もありました。
左より、内藤剛志さん、武田梨奈さん、小林豊さん、吉行和子さん

 舞台である愛媛県出身で、自らエグゼクティブプロデューサーとして企画段階から携わってきた大森研一監督は「愛媛宇和島でみなさんで一緒に作った映画ですし、独特なぬくもりがあるあたたかい人たちの雰囲気なんですね。それを全国のみなさんに観ていただける内容になっていると思うので、どんどん広がっていきたいですね」と初日を迎えての心境を。
 武田さんも「撮影中に大きなハプニングとかもあったりして、正直、もうこの映画『海すずめ』を撮れないのかもしれないと思った瞬間もありました。でもそのときに、内藤さんが“こういうときだからこそみんなで団結するときだ”とおっしゃって、この映画のテーマでもあるんですけど、諦めなければきっとチャンスは訪れるという、ほんとにこの映画はそれで完成したと思っています。いま、こうやって大好きな出演者のみなさんスタッフのみなさん、そしてお客さまがたくさん足を運んでくださって、やっと映画が完成しました。ほんとにありがとうございます。宇和島伊達400年祭という記念すべき年にこの映画を撮れたのは、ほんとに奇跡に近いと思っています。歴史に残る作品だと思っています」と作品への想いを語り、宇和島にちなみ「伊達の一本締め」で舞台あいさつを締めくくりました。

 舞台あいさつ登壇者のほか、佐生雪さん、上野優華さん、佐藤永典さんの若手キャストや二階堂智さんらが共演し、シンガーソングライターの植村花菜さんが主題歌を担当している『海すずめ』は、7月2日(土)より有楽町スバル座ほか全国ロードショーされています。

作品スチール

海すずめ

  • 監督・脚本:大森研一
  • 出演:武田梨奈 小林豊 内藤剛志 岡田奈々 目黒祐樹 吉行和子 ほか

2016年7月2日(土)より有楽町スバル座ほかにて全国ロードショー

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