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『恐怖のお持ち帰り』主演・河原美結さんが特殊メイクを体験!(特典映像収録レポート)

 数々のホラー作品を手掛ける福谷修監督が自ら執筆した実話怪談集をオムニバス形式で映画化する『劇場版 恐怖のお持ち帰り ~ホラー映画監督の心霊実話怪談~』は4月に撮影が終了、今夏の公開に向けて現在編集などのポストプロダクションがおこなわれています。
 本記事では、映画本編の撮影に先駆けて3月に都内スタジオにておこなわれた「ホラー女優育成プロジェクト」映像収録の模様をお伝えします。

 「ホラー女優育成プロジェクト」は、福谷監督が原作・脚本をつとめた人気作『心霊写真部』シリーズとのコラボレーションによりおこなわれる企画。『劇場版 恐怖のお持ち帰り』第3話「墓荒らしアイドル」で主演をつとめる新人女優・河原美結さんに、『心霊写真部』シリーズのスタッフ・キャストが講師となって「ホラーの極意」を伝授するという内容となっています。

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収録を前に気合充分の河原美結さん。この4月で高校3年生になった現在17歳
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 この日の収録で講師をつとめたのは『心霊写真部』で特殊メイクを担当し『劇場版 恐怖のお持ち帰り』にも参加する特殊メイクアーティストの千葉美生さん。ホラー映画には欠かせない特殊メイクを河原さんが実際に体験するという趣旨で、なんと河原さんが千葉さんの手により特殊メイクを施されて幽霊に変身、さらにゾンビにも変身するという大胆な企画に挑戦しました。

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特殊メイクの準備や撮影のセッティングも整い、河原さんは幽霊の衣裳に着替えていよいよ特殊メイクがスタート
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 実際に映画の撮影でおこなわれるのと同様の工程でおこなわれた特殊メイクは、顔だけでなく手足にまで入念に施され、所要時間はほぼ1時間。その過程や、幽霊となった自分の姿を見た河原さんのリアクションは、動画として間もなくYouTubeで公開予定です!

 特殊メイクで幽霊となった河原さんには福谷監督から幽霊らしい動きの演技指導も。河原さんはさらに約1時間をかけた特殊メイクでゾンビへと変身し、ゾンビ姿のままで原作の怪談集「恐怖のお持ち帰り」を朗読する企画「怪談朗読少女」の収録にも臨み、幽霊の登場するエピソードとゾンビの関わるエピソードの2編を朗読しました。
 「怪談朗読少女」も、YouTubeで公開予定。また、特殊メイクの過程を含めた「ホラー女優育成プロジェクト」と「怪談朗読少女」はともに、YouTube公開版には未収録の映像も含む完全版DVDが、映画の製作費を支援するクラウドファンディングの特典として用意されています。

 では、衝撃的な特殊メイクをした河原美結さんの画像をどうぞ!




















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特殊メイクでゾンビになった河原美結さん。手に持っているのは千葉美生さん製作の人間の指型ストラップ。このストラップもクラウドファンディングの特典として用意されています
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 続いて、収録を終えた千葉美生さん、河原美結さん、福谷修監督のコメントをお届けします。(※映画本編クランクイン前に収録されたコメントであることをご了承ください)

特殊メイクアップアーティスト:千葉美生さんコメント

―― 収録を終えられての感想と、今回の特殊メイクのポイントを教えてください。

千葉美生(以下、千葉):撮影では幽霊からゾンビにそのままチェンジするということは絶対にないので、それは面白いなと思いました。同じ衣装のまま幽霊からゾンビになるので、なるべく違って見えるよう特徴を出すのは気を遣った部分です。カラコンとかカツラとか、傷ピースもそうですし、肌の色も白っぽい肌でゾンビにすることも可能なんですけど、今回は幽霊との差を出すためにグリーンを入れてどす黒い腐ったっぽい色にしているんです。やっぱり、河原さんで「あんなにかわいかった子がこんなになっちゃうんだ」というのが見せたかったところですね。

―― 今回のようにカメラの前で特殊メイクをすることは普段はあるのでしょうか?

千葉:映画でもメイキングのカメラが入ったりすることはあるんですけど、こういうショーというか(笑)、段階を踏んでずっと見せるというのは普段はないですね。特殊メイクさんによってはメイクしているところを見せるのをOKとしない方もいらっしゃると思うんですけど、普段の撮影でも珍しいのでみんな見にきたりすることもあって、私は見られながら特殊メイクをするのは慣れていますね。

―― 千葉さんは映画『恐怖のお持ち帰り』にも参加されますが、映画で挑戦してみたいプランがあれば教えてください。

千葉:やはり「どっかで見たことあるな」という感じにはしたくないとはいつも思っているので、なにか新しい驚きみたいな新鮮さを提供できればと思っています。まだ監督と打ち合わせている途中ではあるんですけど、条件の中でできる限りの表現を出していきたいなと思っています。

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特殊メイクで幽霊となった河原美結さん(左)と、特殊メイクを担当した千葉美生さん
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『恐怖のお持ち帰り』第三話「墓荒らしアイドル」主演:河原美結さんコメント

―― 今回、特殊メイクを体験された感想を聞かせてください。

河原美結(以下、河原):「怖っ!」って思いましたね(笑)。ビックリしたのと同時に、幽霊のほうはちょっと……怖すぎて声を失ったというか、自分がメイクして初めて顔を見たら「得体のしれないものが!」って思っちゃって(笑)。でも、ちょっと慣れてくると、ゾンビのときにはビックリもしたんですけど「あ、また違う顔になったな」とか「特殊メイクはすごいなあ」って思う余裕は出てきました(笑)。

―― しかも、特殊メイクをしたあとに朗読した「同じ幽霊」というお話は「特殊メイクをした幽霊役の女優さんが不思議な体験をする」という話でしたね(笑)。

河原:そうなんですよ(笑)。読んでいて「あっ、これはいまやったし、これもやったし」みたいなのはありましたね。読んでいるそのものになっているので、感情は入れやすかったです(笑)。

―― 今回のように特殊メイクの過程を撮影されるというのはどんな感じですか?

河原:普通はカラコンを入れたりするところとかを撮らないじゃないですか(笑)。でも、逆にカラコンを入れるみたいな普段もやっていることでもホラーメイクだと新鮮だったりして、最初は恥ずかしかったんですけど、今日の撮影で過程をみなさんに届けられたんじゃないかなと思うので、楽しみにしていてほしいですね。

―― 河原さんは映画『恐怖のお持ち帰り』第3話で主演をつとめられますが、主演が決まったときの気持ちはいかがでしたか?

河原:いままで主役というのをやったことがなかったのでほんとにビックリしました。すごく不安はあるんですけど、新しい枠を自分の中で作れたらいいなと思いますし、これを機にもっともっとほかのお仕事もできればいいなと思っています。

―― この取材の時点ではまだ映画の撮影は始まっていませんが、撮影に向けての心境をお願いします。

河原:とりあえずモチベーションを下げちゃいけないと思うので、上げていこうと思っています。いままであまりホラーを観たことがなかったので、その分、撮影までにたくさんホラーを観たいなと思います。

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特殊メイクをしていない素顔の河原美結さん
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『恐怖のお持ち帰り』原作・脚本・製作・監督:福谷修監督コメント

―― 河原美結さんを「墓荒らしアイドル」の主演に起用したポイントを教えてください。

福谷修監督(以下、福谷):ホラーをやったことがないということで、ある種まっさらな状態なので、逆に伸びしろがあっていろいろやれるんじゃないかなというところですね。今日も特殊メイクをやっていくとどんどんノリが良くなっていって、こっちが言わないでも直感的に表情とかをやってくれるんですね。オーディションのときもいろんなことをやってもらうとノッていくみたいなところがあって、可能性があるというところで選びました。

―― 映画は原作とは話の展開などが変わるそうですが、河原さんが主演に決まったことでインスパイアされた部分などはありますか?

福谷:原作って基本的に実話なんで、どこの話かバレないようにアレンジしたりいくつかの話を混ぜたりはしているんですけど「もっと怖くなるように」って加えていくと実話じゃなくなってしまうので、そういう意味では抑えてはいるんです。だけど劇場版は実話をもとにしたホラーになるので、ある種そこのストレスを全部発散するようなところがあって(笑)。彼女だったらできるだろうとちょっと無茶やってるようなところもあって、彼女もそれを喜んでくれているところもあるし、そういう感じですね。

―― 監督作としては2011年の『心霊病棟 ささやく死体』以来となりますが、久々の監督作への意気込みを聞かせてください。

福谷:今回は超低予算ではあるんですけど、限界を超えて予算の枠を越えたようなことをやりたいなというのがありますね。前作の『心霊病棟』をやってから日本のホラーを取り巻く環境が結構変わってきているんですよね。DVD市場も変わってきていて、一方でニコ生のようなものが台頭してきてますよね。ぼくも『心霊写真部』でニコ生にお世話になったので、そういう環境に合わせて新しいことをやれないかというところはあります。偉そうなことを言うつもりはないんですけど、『心霊写真部』をファンのみなさんに応援していただいた流れをくんで、日本のホラーのちょっと新しいチャレンジができればと思っています。『心霊写真部』では永江二朗監督がいたんですけど今回はぼくがひとりでやるということで、前は抑えていたところもあったので、やれるところまでやってみたいというところはありますね。

―― 「ホラー女優育成プロジェクト」のように、クランクイン前からいろいろと発信していくのもその新しいチャレンジの試みなのでしょうか?

福谷:やっぱり、とにかくぼくがそういうのが好きなんですよ(笑)。ホラーってやっぱりお祭りだと思うんです。もちろん真面目なホラーもあるんですけど、ぼくの中ではイベントとかお祭りの感覚があるんです。ぼくは1970年代のオカルトブームとか東宝東和のお祭り的な宣伝とかも知っていますし、こういうところから楽しんでいただきたいなというところがありますね。クラウドファンディングの特典でこういう特殊メイクをやったりとかはあまりないので、特典も含めてこういったイベントで楽しんでいただいて、その中心に映画があればいいなと思うんです。もちろん、70年代みたいに宣伝だけのハッタリではなくて(笑)、役者もスタッフもがんばっていただいているので、そこでうまく新しいものができたらいいなと思っています。

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原作本を手にする河原美結さんと福谷修監督
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 映画『劇場版 恐怖のお持ち帰り ~ホラー映画監督の心霊実話怪談~』は、女優を自宅に連れ帰った新人監督の体験する恐怖を描く第1話「お持ち帰り」、アイドルグループのメンバーで霊感を持つ少女が撮影で訪れた貸別荘の秘密に触れていく第2話「神隠し」、アイドルの肝試し企画がプロデューサーの好奇心がもとで思わぬ方向に向かっていく第3話「墓荒らしアイドル」と、原作怪談集の中でも人気の高かった3編を選んで映像化。映像化にあたってどのエピソードも原作とは異なった展開が予定されています。
 第1話は、ミュージカル「テニスの王子様」や「特命戦隊ゴーバスターズ」で人気となり、舞台や映画出演が続く人気男優の馬場良馬さんが主演をつとめ、グラビアや演技で活躍し日テレジェニック2013に選ばれた末永みゆさんが共演。
 第2話は、アイドルグループ・リンクSTAR'sのメンバーでファッション誌モデルとしても活躍し、女優としても映画『暗殺教室』シリーズやCMで注目される松永有紗さんが主演。リンクSTAR'sのメンバーも共演します。
 第3話は、オーディションで選ばれた河原美結さんが初の主演をつとめ、『心霊玉手匣』『鬼談百景』などホラー作品に出演している新平真里亜(しんひら・まりあ)さんが共演しています。

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『劇場版 恐怖のお持ち帰り ~ホラー映画監督の心霊実話怪談~』第1話「お持ち帰り」より、主演の馬場良馬さんと共演の末永みゆさん。馬場さんが持つ刃物の意味は……。

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『劇場版 恐怖のお持ち帰り ~ホラー映画監督の心霊実話怪談~』第1話「お持ち帰り」より。末永みゆさん演じる女優の身になにが起こったのか?

 製作を支援するクラウドファンディングは5月上旬まで実施されており、本記事で紹介した「ホラー女優育成プロジェクト」「怪談朗読少女」DVDのほか、伊藤陽佑さんがLITO名義で手掛ける主題歌CD、映画のエンドクレジットへの名前掲載、撮影で使用した小道具のレプリカ、さらに「CGの幽霊となって映画に出演できる権利」など、支援額に応じたさまざまな特典が用意されています。

 福谷監督のコメントにもあったとおり、映画本編に加えて完成までの過程を楽しむのも映画『恐怖のお持ち帰り』の楽しみ方のひとつではないでしょうか? 公式ツイッターアカウントで発表される最新情報をチェックしたり、クラウドファンディングに参加すると、映画への興味も一層増すはず。夏の公開に向けて『恐怖のお持ち帰り』を楽しみましょう!

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