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人気シリーズ4年ぶり復活に「“やるぞ!”って感じ」 『怪談新耳袋Gメン 復活編』初日舞台あいさつ

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あからさまに怪しげな品々を手に舞台あいさつをおこなった田野辺尚人さん、後藤剛さん、山口幸彦さん、西村喜廣さん、佐藤周(さとう・あまね)監督(左より)
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 “新耳Gメン”の男たちが心霊スポットに殴り込む人気心霊ドキュメンタリーシリーズの4年ぶりの復活作となる『怪談新耳袋Gメン 復活編』が8月19日にキネカ大森で初日を迎え、佐藤周監督と出演者の山口幸彦さん、田野辺尚人さんらが舞台あいさつをおこないました。

 キネカ大森で毎年開催されている「夏のホラー秘宝まつり2017」でお披露目される3作の邦画ホラーの中でも目玉といえる『怪談新耳袋Gメン 復活編』は、ガチンコ心霊ドキュメンタリーとして人気となった『怪談新耳袋 殴り込み!』シリーズの2013年以来となる新作。

 プロデューサーであり“新耳Gメン”メンバーとして出演もしている山口幸彦さんは、舞台あいさつに登場すると「『ホラー秘宝まつり』の真打ちが来た!」と力強く宣言。4年ぶりのシリーズ復活について「久しぶりにね、4年ぶりに心霊スポットに行きたいなと思ったのがきれいごとな理由でありまして『ホラー秘宝まつり』やるってときに、邦画作品が1本足りないから作ってくれって(キネカ大森を運営する)東京テアトルの担当の人に言われて、『殴り込み!』だったら簡単に作れるかなと思って、じゃあ新耳Gメンやるかみたいな感じで」と正直すぎるコメントで会場を沸かし、この発言にはこれが初長編監督となる佐藤周監督も「俺のモチベーションはどうしてくれるんですか!(笑)」と苦笑い。
 山口さんはさらに「入口はそこでいいの」と続け「『殴り込み!』シリーズの中でも相当レベルの高い作品に仕上がったと思うので。いままでのファンの方からすると“あれ? ちょっと違くない?”みたいなところも出てくると思うんですけど、それは新しい試みみたいなところも入れています」と、新作について語りました。

 ムック「別冊映画秘宝」編集長として知られる田野辺尚人さんは、健康上の理由や霊感のあるライターの制止にもかかわらず作品に参加しており「はっきり言って(心霊スポットに)行くのは自殺行為だったんですけど、なにしろ今回はいままでのものとは違う。なにしろタイトルが変わりましたからね。新しい映画になっていますので、その現場に立ち会うのが仕事ですから。死んだときはそのときという心づもりで、けっこう必死になって行った」と、新作への思い入れの深さをうかがわせ「かなり本気で怖いことをぼくたちはやっています。もう、いわゆるコントバラエティー心霊ものではないです」と重々しくひと言。そのひと言に山口さんは「いままでもそういう(コントバラエティー心霊ものの)つもりはなかったですけどね(笑)」と反応しました。

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プロデューサーであり“新耳Gメン”として出演している山口幸彦さん

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初めて長編のメガホンをとった佐藤周監督

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「映画秘宝」編集長の田野辺尚人さん

 トークではさらに、新兵器であるサーモグラフィーや電磁波測定器が駆使された見せ場や、西村喜廣さんが「みんなが持ちたくないから“西村さんこれ持ってください”って」と持ったまま舞台あいさつに登場することになったという卒塔婆の話題、シリーズでお馴染みの市松人形・はちの近況、シリーズ当初からGメンとして参加する後藤剛さんの「自然な音と(霊的な現象によって聞こえる音)の区別が付くようになりはじめています」という告白、残念ながら本編ではカットされた全員の恐怖体験など、さまざまな内容が盛り沢山。

 また、田野辺さんは、佐藤監督のデビューのきっかけとなったイベントで、近年新たな才能を次々輩出している「学生残酷映画祭」を紹介し「こちらのほうにもぜひともみなさん足を運んで、新しい才能が出てくるところを見ていただければと思います。それからこの中で学生さんがいて、ホラー映画が好きで、将来映画監督になりたいと思っている人がいたら、急いで脚本書いてホラー映画を作ってください」と、11月開催の同映画祭への参加を呼びかけました。

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映像制作会社・シャイカー代表で“新耳Gメン”のメンバー・後藤剛さん

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特殊造型クリエイター・映画監督として活躍する西村喜廣さん

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「学生残酷映画祭」ポスターを広げる佐藤監督と西村さん

 舞台あいさつは、普段の舞台あいさつやイベントでは危険な発言の多い西村喜廣さんが「プロデューサーが言っちゃダメよ!」と山口さんをたしなめたり「もう(その話は)やめよう!!」と止めに入るほど暴走気味の展開を見せましたが、最後には佐藤監督は「ふざけてる映画と思う方もいると思うんですけど、ぼくは本気でメチャクチャ面白いドキュメンタリーを作ろうという気で臨んで、撮ったものを編集の谷口(恒平)と一緒に最高のかたちにしたという自信はありますので、それを楽しんでいただければ」と作品への真摯な姿勢を語り、山口さんも「新耳Gメンって4年間やっていなくて、いろいろ気を揉んでくれた人もいらっしゃる中で、それでも今日来てくれたということがすごく嬉しくて、こんな満員の中でやれるのが本当に嬉しいです。ありがとうございました。過去の(新耳Gメンの)メンバーもそれぞれの道を歩むと思いますし、我々もまたこの道を歩みだしたからには“やるぞ!”って感じなので、このGメンに関わった全員を応援していってもらえたら嬉しいなとぼくは思います」とシリーズへの想いを語って舞台あいさつを締めくくりました。

 新たな“新耳Gメン”の活躍を追った『怪談新耳袋Gメン 復活編』は、8月19日(土)よりキネカ大森で開催の「夏のホラー秘宝まつり2017」内で上映されます。(※上映スケジュールは公式サイトなどでご確認ください)

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