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単独初主演の前田旺志郎さん、同世代の共演者に「助けられた」 『レミングスの夏』初日舞台あいさつ

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後列左より、椋田涼さん、遠藤史人さん、前田旺志郎さん、平塚麗奈さん、スネオヘアーさん、五藤利弘監督。前列左より桃果(ももか)さん、瑚々(ここ)さん
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 主演の前田旺志郎さんはじめ期待の若手キャストが集った青春ミステリー『レミングスの夏』が10月1日にユーロライブで東京公開初日を迎え、前田さんとヒロイン役の平塚麗奈さん、五藤利弘監督、音楽を担当したスネオヘアーさんらが舞台あいさつをおこないました。

 『レミングスの夏』は、江戸川乱歩賞受賞作家・竹吉優輔さんの同名小説の映画化。中学2年生の少年少女5人が、6年前の哀しい出来事に決着をつけるため「レミングス」を名乗って夏休みに起こす事件が描かれていきます。

 レミングスのリーダー的存在・ナギこと南木秀平を演じた前田旺志郎さんは「ナギという役は、6年間という間ずっと執念深い想いがあったので、笑っているときであっても、普通の顔をしているときでも、どこか暗い表情のことが多くて、やっぱり闇を抱えている部分があるのかなと思って、それを意識して演じさせていただきました」と、レミングスの計画に巻き込まれる中学3年生・宏美を演じた平塚麗奈さんは「宏美は責任感が強くて自分が決めたことは絶対に突き通すような強い女の子です。いままでに演じたことのないシーンだったり、気持ちの変化をつけるのが難しかったんですけど、すべてのシーンを全力で演じました。宏美によって緊迫感のあるシーンを作れていたら嬉しいです」と、演じた役についてコメント。

 メガホンをとった五藤利弘監督は「(原作者の)竹吉さんが純粋な想いで書いた、その想いを映画に投影したいと思って撮らせてもらいました。まっすぐな子どもたちの気持ちを、そのまま映画にさせてもらったつもりです」と、映画に込めた想いを語りました。

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脚本も担当した五藤利弘監督は「これから全国に公開してまいりますので、もし気に入っていただいたら、いろいろSNSで伝えていただければと思います」と、各地での上映に向けて映画への応援を呼びかけました

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「内容は重いんですけど、中学生が集ってひとつの目標に向かって突き進むのはすごい青春やなと思って、ぼくも仲間で集まってなにかひとつのことを成し遂げたりしたいなというのを感じました」とナギ役の前田旺志郎さん

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走るナギに腕を引っ張られて強引について行かされるシーンで本気で走ってしまい「思いっきり走ったのがすごく楽しくて」という白石宏美役の平塚麗奈さん。「学校で選抜リレーをずっとやっていて、足には自信あって」

 ヨーコこと茅野陽子役の瑚々さんは「茅野陽子という役は頑固なところがあって、自分の性格も頑固なところがあるので、役がすんなり入ってきて演じやすかったです。女の子の中ではお姉さん気質なところがあるので、みんなをうまくまとめられる役割ができていたのではないかなと思います」と、ミトこと神林美都役の桃果さんは「ミトはみんなと比べて積極的に前に出るタイプではないんですけど、陰で一生懸命仲間を支えて、とっても芯のある強い子です。そういった芯のあるミトを観てもらえると嬉しいです」、モトオこと松田基夫役の遠藤史人さんは「最初に原作と台本を読んだときに、モトオは芯が強い少年だなとすごく思ったので、撮影中もそこを意識してがんばりました」と、レミングスのメンバーを演じた3人はそれぞれ役について語りました。

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「『レミングスの夏』は、青春もあり、サスペンスチックなところもあって、私自身、台本を読んですごく気に入って、どうしてもいい作品にしたいなと思って全力でがんばったので、ぜひ観てください」とヨーコ役の瑚々さん

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「昔で言ったら『スタンド・バイ・ミー』のような映画で、とてもあたたかい青春を描いた作品です。この映画を観て、昔のことを”あんなことあったなあ”とか思い出してもらえたらいいなと思っています」とミト役の桃果さん

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想いが強いゆえにときに突っ走ったり対立したりするナギやアキラたちの中で、レミングスの中でバランスをとるようなポジションのモトオを演じた遠藤史人さん。「ぜひ楽しんでください」と想いを込めてあいさつしました

 音楽を担当し、スポーツカーの運転手役でワンシーンだけ出演もしているスネオヘアーさんは、五藤監督の以前の作品『モノクロームの少女』(2009年)でも主題歌を担当しており「五藤監督には何作か誘っていただいて、今回も声をかけてもらって嬉しいなと思って、ちょっと強面で怖そうな人なんですけど(笑)、とっても繊細な監督で、10代のころのすごく壊れそうな、あのときにしかない時間とかって描くのがとってもぼくは好きで、ほんとにフレッシュなみなさんの現場でやらせてもらってドキドキしました」と、音楽を担当しての感想を述べました。

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中学校の教師・勝野千草を演じた椋田涼さんは犯罪者のような役柄を演じることも多く「この映画のときも(そういう役が)続いていたので、先生役は新鮮で、やりがいがありました」とコメントして客席の笑いを誘いました

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音楽面で思い入れのあるシーンは? という質問に「音楽であまり邪魔したくないっていうか、説明的にならなければいいなと思っていたので、そんなに音楽で主張するようなことはないと思います」と答えたスネオヘアーさん

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撮影中のことを笑顔で振りかえる前田旺志郎さん(左)と平塚麗奈さん
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 中学生の多い『レミングスの夏』は映画初出演のキャストも多く、単独での映画主演は初めてながらダブル主演をつとめた是枝裕和監督『奇跡』など映画経験の豊富な前田さんは「主演ということもあって、周りのみんなをまとめないといけないなというのを意識していて、最初は“大丈夫だろうか? ぼくでまとめることができるのかな?”という不安があったんですけど」と撮影当初の心境を明かし「現場はみんな仲良くすごく楽しくて、重いシーンが多かったので、自分がネガティブになっているときに、みんながワイワイしたり楽しそうなのを見て、逆に心が落ち着くときがあったくらいで、まとめないといけなかったんですけど、逆にすごい助けられたなと思いました」と、撮影を振り返りました。

 そして前田さんは「この『レミングスの夏』という映画でぼくは初主演をつとめさせていただいて、すごく思い入れのある作品になっているので、どんどんどんどん広げていって、いろいろな人に観てもらえたらいいなと思っているので、ぜひよろしくお願いします」と応援を呼びかけて舞台あいさつを締めくくりました。

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劇中でレミングスのメンバーがおこなう拳を合わせるポーズを登壇者全員で。左より、五藤利弘監督、桃果さん、椋田涼さん、遠藤史人さん、前田旺志郎さん、平塚麗奈さん、スネオヘアーさん、瑚々さん
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 原作者・竹吉優輔さんの住む取手市、そして牛久市を中心に、つくば市、つくばみらい市と、茨城県内の市の支援を受けて制作された『レミングスの夏』は、舞台あいさつ登壇者のほか、ナギとともにレミングスの中心となるアキラこと千葉旭役に菅原麗央さん、レミングスの秘密を知る刑事・長峰役にモロ師岡さん、そのほか中村ゆりさん、田中要次さん、渡辺裕之さんらが出演。茨城県の土浦セントラルシネマズ、イオンシネマ守谷で9月30日(土)より公開されているほか、全国順次公開されます。

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