日本映画専門情報サイト:fjmovie.com

fjmovie.comトップページニュース一覧>安田真奈監督新作は「微熱のような日々」を描く 『36.8℃ サンジュウロクドハチブ』初日舞台あいさつ

安田真奈監督新作は「微熱のような日々」を描く 『36.8℃ サンジュウロクドハチブ』初日舞台あいさつ

記事メイン写真

舞台あいさつをおこなった安田真奈監督、岸本華和(きしもと・はるな)さん、西野凪沙(にしの・なぎさ)さん、安藤瑠一さん、平井亜門さん(左より)
※画像をクリックすると大きく表示します

 安田真奈監督が11年ぶりにメガホンをとった青春ストーリー『36.8℃ サンジュウロクドハチブ』が7月7日に新宿K's cinemaで東京公開初日を迎え、出演者の岸本華和さん、西野凪沙さん、安藤瑠一さん、平井亜門さんと安田監督が舞台あいさつをおこないました。

 『36.8℃ サンジュウロクドハチブ』は、兵庫県加古川の女子高生3人組を中心に、将来や恋愛などに悩む高校生たちの日常を描いたストーリー。地域の「食」と「高校生」とコラボした青春映画制作プロジェクト「ぼくらのレシピ図鑑」第1弾となる作品で、劇中には豊かな「食」も登場しています。

 安田真奈監督にとって『36.8℃ サンジュウロクドハチブ』は2006年公開の上野樹里さん主演作『幸福(しあわせ)のスイッチ』以来となる監督作。『幸福のスイッチ』以降は出産と育児のため「ちっちゃい子が家にいるとなかなかその子を置いては撮影現場に行けないということで、ずっと脚本仕事をしていました」という安田監督は、お子さんも小学校高学年となる中で、夏に撮影する作品の依頼を受け「夏やったら実家に子どもを放り込んでおけるなと思って(笑)」と、久々にメガホンをとった経緯を説明し「嬉しかったです」と心境を。
 また監督は、監督自身も「謎のタイトルですよね(笑)」という映画のタイトル『36.8℃ サンジュウロクドハチブ』について「すごく劇的なことがある子って少なくて、ほとんどの若者たちは、毎日はちょっと嬉しかったりちょっと悲しかったりの繰り返しで微熱のような日々を過ごしているんじゃないか」という想いから、青春物語を描くにあたり「微熱みたいな数字」をタイトルにしたと明かすとともに「タイトルは微熱ですけど、ロケは灼熱でしたね(笑)」と、夏におこなわれた撮影を振り返りました。

 3人組のひとり・中林実果を演じた岸本華和さんは「映画のあたたかい感じを感じていただけましたでしょうか?」とあいさつし「撮影が6日間だけだったんですけど、(3人組のもうひとり・前田若菜役の)堀田真由ちゃんも揃ってみんなが揃ったのが2日目くらいで、すぐ打ち解けて、楽しくできました」と、撮影についてコメント。

 同じく3人組のひとり・尾上歩結(あゆ)を演じた西野凪沙さんは長編映画初出演で「この映画が自分のデビューでよかったなって心から思います。すごく恵まれた環境でお芝居させていただいて、監督をはじめ、キャストのみなさんとスタッフの方ひとりひとりや加古川の地域の方ひとりひとりもとってもあたたかくて、すごく幸せな6日間でした」と、初の映画出演の感想を述べました。

コメント写真

脚本も手がけた安田真奈監督

コメント写真

中林実果を演じた岸本華和さん

コメント写真

尾上歩結を演じた西野凪沙さん

 若菜の元カレ・清水透を演じた安藤瑠一さんは、レガッタを漕ぐボート部員という役のため、ほかの出演者より2日前に加古川に入りレガッタの指導を受けて撮影に臨んだそうで、安藤さん自身は「なんとかかたちになったかなと思っているんですけど」という練習の成果は、安田監督曰く「筋がいいって言われていました」とのこと。安藤さんはさらに、監督の「ロケは灼熱」という言葉を受け「ロケもずっと灼熱だったんですけど、水面はもっと灼熱で、カンカン照りで全部はね返ってくるんで大変だったんですけど、すごくいい経験をさせてもらったかなと思います」と、ボート部員役ならではの経験談も披露。

 ちょっと変わったキャラクターの桂木将志を演じた平井亜門さんは「プライベートでも挙動不審な人間なんですけど、普段も(将志と同様)メガネかけていますし(笑)」と役との共通点を挙げつつ「桂木くんは郷土愛というか、地元の町のためにがんばりたいというカッコいい男の子なんですけど、自分はまだまだ自分ひとりのことで精一杯なんで、すごいそこはカッコいいなと思いました」と、演じた役への想いを語りました。

コメント写真

清水透を演じた安藤瑠一さん

コメント写真

桂木将志を演じた平井亜門さん

コメント写真

撮影を振り返る安田監督と岸本さん、西野さん

 安田監督は「65分のちっちゃな映画で、この映画の存在を知らない方もいっぱいいると思うんですけれども」と、映画を口コミで広めてほしいと呼び掛けて舞台あいさつを締めくくりました。

 舞台あいさつ登壇者のほか、物語の中心となる女子高生・前田若菜役にドラマ「わろてんか」で主人公の妹を演じた堀田真由さん、若菜の母親に渡辺真起子さん、父親に寺脇康文さんらが出演、映画の舞台となる加古川では昨年11月より12月まで上映されスマッシュヒットとなった『36.8℃ サンジュウロクドハチブ』は、東京では新宿K's cinemaにて7月7日(土)より13日(金)まで1日1回1週間限定上映されています。

スポンサーリンク