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松下恵さん「いまが一番幸せ」 『アラフォーの挑戦 アメリカへ』初日舞台あいさつ

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舞台あいさつをおこなったすずきじゅんいち監督、松下恵さん、榊原るみさん、青井ゆかりプロデューサー(左より)
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 女優・松下恵さんのアメリカへの語学留学を追ったドキュメンタリー『アラフォーの挑戦 アメリカへ』が4月6日に初日を迎え、新宿K's cinemaで松下さんと青井ゆかりプロデューサー、松下さんの母・榊原るみさん、すずきじゅんいち監督が舞台あいさつをおこないました。

 『アラフォーの挑戦 アメリカへ』は、独身のままアラフォーと呼ばれる年齢を迎えた松下恵さんが、アメリカでのホームステイ生活とアメリカで暮らすさまざまな人々との対話を通して、新たな人生観や結婚観を得ていく様子を描いた、ユニークなドキュメンタリー。

 松下さんは、この作品を通してなにか変化したことはあったかと質問されると「母に言わせると“アンタなにも変わっていないじゃない”って言われてしまうんですけど(笑)、いまが一番幸せだと思います」と笑顔で語り「ほんとに(アメリカへ)行く前にはいろいろ悩みがあってウジウジしていて、結婚できないしなにか人間失格みたいなくらい落ち込んでいたんですけど、行ってみて、ありのままの自分でいいんだなということに気づいたんですね」と、作品を通して得たものの大きさを感じさせました。

 映画は松下さんによるアメリカ在住の方々へのインタビューが多くを占めており、松下さんの義父でもあるすずきじゅんいち監督は「今回は約180時間くらい(カメラが)回っていますね」と、撮影しつつも完成した映画では使われていない膨大な量のインタビューがあったことを明かし「こういう構成で行こうというのをだんだん作りながら編集していったので」映画のテーマを明確に絞るため「申し訳なかったな」と思いつつ多くのインタビューをカットしたと振り返りました。

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「初日、ガラガラで誰もいなかったらどうしようかと思ったんですけど(笑)、こんなにたくさんの方にいらしていただいて嬉しいです」と松下恵さん

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「こんなにみなさん娘のことを応援してくださってるけど、どうして結婚できないんでしょうか、それが七不思議でございます(笑)」と榊原るみさん

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公開を迎えて「ほんとに嬉しい限りです」と青井ゆかりプロデューサー。「この映画でみなさんに少しでもなにかインスパイアできたら嬉しいです」

 映画には出演しておらず、松下さんの母親、そしてすずき監督の夫人として舞台あいさつに立った榊原るみさんは、松下さんについて「映画作りを一から全部やって、とっても苦労して、それがよかったみたいですね、人生経験として」と、作品を通して得たものを母親の視点でコメント。
 榊原さんのそのコメントに松下さんが「そうですね、映画を作らせていただいたということが、とてもほんとに勇気を出して一歩踏み出したことが大きく自分の人生を変えてくれたし」と答えると、榊原さんは「なんか、(松下さんが)パート2作りたいって」と話し、松下さん自身も「私が監督かプロデューサーか制作をやらせていただこうと思いまして、そういうほうに興味が出てきました」と作り手としての続編制作に意欲を見せるとともに「アラフォーという歳がすごく好きになりました」と、堂々の宣言。
 松下さんはさらに、英会話の先生から教えてもらったという「Life Begins at 40. 人生は40歳から始まる」という言葉を紹介。アメリカ在住30年の想いを作品に込めたという青井ゆかりプロデューサーも「アメリカではfortiesがtwenties、マイナス20なんです」、榊原さんも「女性は40歳からきれいになるのよ」と、“アラフォー”の素晴らしさを挙げました。

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「なるべくみなさんにも満足していただけるようにがんばりました。ひとりでも多くの方に観ていただければと思います」とすずきじゅんいち監督

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親子らしく舞台上でも遠慮のないやり取りも見せた松下恵さん(中央)と榊原るみさん(右)、すずきじゅんいち監督

 舞台あいさつは、登壇者それぞれのメッセージで締めくくられました。

「私にとってもほんとにアメリカ在住30周年記念映画という感じで、私自身もこの映画を見て自分で感動してしまうというか、みなさん私の家族や友達、いろんな方が出て、恵さんにいろんな影響を与えることができたら最高に幸せです」(青井ゆかりプロデューサー)

「この映画はね、若い方から80歳くらいの高齢の方まで、なにか心に響くものがあると思っているんですね。だから年齢を選ばず、いろんな方、シルバー世代の方もご覧になれる映画じゃないかと思っています」(榊原るみさん)

「たくさんの方に観てもらうというだけですね、ぼくのお願いは。映画って観てもらってようやくナンボのものなんでね、観てもらわないと、いくらいい映画でもなんのアレにもならないので、映画を作った身としては観てもらうのが一番だと、単純でつまらない話ですみません(笑)」(すずきじゅんいち監督)

「ニコニコ笑っていますけど、人生いろいろ悩みは尽きないなと思います。みなさんもシングルだろうが結婚していようが、お母さんだろうが、ほんとに悩みが尽きないのが人間だと思うんですけども、でもこの映画を観て、ちょっとでも前を見て歩いていこうと、少しでも明るい光が見えるようになったらいいなと思っているので、ぜひみなさん、広めてください!(笑)」(松下恵さん)

 舞台あいさつ終了後には劇場ロビーで取材陣に向けた囲み取材もおこなわれました。
 舞台あいさつで「(パート2は)私が監督かプロデューサーで」と話した松下さんは、映画の中でもインタビュー相手から監督業への進出を勧められており、今回の撮影で「監督の中にプランがなければほかの人はどうにも動けない」のを目の当たりにして「監督というのは大変だな」と実感しつつも「今回、スタッフさんの中で揉め事があったときにちょっと間に入ったりして、うまくバランスをとりながらやっていくのが楽しかったので、まず監督よりは制作とかそういうところから」と、スタッフとして映画作りに携わることへの興味は充分な様子。
 すずき監督も松下さんの現場のバランスをとる手腕を「素晴らしいですよ、才能がある。(現場のスタッフの)気分を悪くしないようにさせる」と高く評価。  松下さんは「もちろん自分の企画とかも」と、将来への意欲を覗かせ、榊原さんも「(松下さんは)書いたりとか、たぶんそれで表現するほうが得意かもしれない。昔から、いろんな人の世話を焼いて嫌がられてたから(笑)」と、松下さんの映画作りの才能に期待を寄せました。

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劇場ロビーにて、松下恵さんと榊原るみさん母子

 松下さんの姿に男性からも「共感する」という感想も多く寄せられているという『アラフォーの挑戦 アメリカへ』は4月6日(土)より新宿K's cinema、横浜ジャック&ベティほか、全国ロードショーされます。

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