シンガーソングライター・西山小雨さんの曲から生まれた『無限ファンデーション』(大崎章監督/8月24日公開)の公開を前に、同作主題歌「未来へ」のミュージックビデオが8月10日にLOFT HEAVENで開催された西山さんのライブでお披露目されました。
西山小雨さんの楽曲「未来へ」を原案に大崎章監督がメガホンをとった『無限ファンデーション』は、主演の南沙良さんはじめ原菜乃華さん、小野花梨さん、日高七海さん、近藤笑菜さんら注目の若手女優陣が出演し、高校の演劇部のひと夏を即興劇で描いた青春映画。西山さんは主題歌や劇中歌、音楽を手がけたのに加え、主人公の女子高生・未来が心を開く数少ない相手である同じ学校の生徒・小雨役で出演もしています。
「小雨日和」と題された西山さんのライブの10回目となるこの日の公演は、ミュージックビデオ完成と『無限ファンデーション』サウンドトラックCDのリリースを記念したものとなっており、ピアノの弾き語りによる「未来へ」でライブはスタート。
「未来へ」を歌い終えた西山さんは、この曲がソロとして自作の歌を歌っていくと決めて初めて作った曲で「自分をバーンって背中を押すための曲だった」と曲にまつわる思い出を語り、その後もトークを挟みながらピアノやウクレレの弾き語りで『無限ファンデーション』劇中歌も含めた多彩な楽曲を披露しました。
「未来へ」のミュージックビデオ撮影にあたっては、子どものころの夢やいまの夢、これからの夢を描いた「夢の絵」が一般から広く募集されており、実際に撮影で使われた700枚を越える絵の一部はライブ会場の壁などに飾られ、この日の公演は「夢の絵」に囲まれたライブとなりました。
西山さんは「夢の絵」が子どものころの夢や普段は思いつかない夢を思い出すきっかけになればいいと話し「みなさんの夢がここから膨らんでいくように」という応援歌であり『無限ファンデーション』劇中でも使われている「とべフレ」を披露。
また、大まかなあらすじだけがあり俳優たちの即興の演技で作られていった『無限ファンデーション』では、劇中歌も「未来へ」以外はほぼ西山さんが現場で書いた曲だそうで、西山さんは映画のために書きつつも映画では使われなかった曲だという「手紙」も披露しました。
二部構成、約2時間にわたるライブに続いては、休憩を挟んで「未来へ」ミュージックビデオがお披露目されました。
今回完成したミュージックビデオは、もともとミュージシャンと映画のコラボレーション映画祭・MOOSIC LABに向けた「未来へ」のミュージックビデオ制作企画がかたちを変えて『無限ファンデーション』として完成したため、改めて“幻のミュージックビデオ”となった当初の企画を実現するためのクラウドファンディングをおこない、多くの賛同を得て制作されたもの。『無限ファンデーション』と同じく大崎監督がメガホンをとり、ドラマパートの脚本は『脱脱脱脱17』(2016年)などで知られる新鋭女性監督・松本花奈監督が担当しています。
西山さんはお披露目を前に「MVを作るのってこんなに大変なんだなって思いました。こんなに人の力が必要で、こんなに時間がかかって」と振り返ると、クラウドファンディングに協力した方々やライブに訪れたファンの方々、スタッフや会場スタッフに感謝の言葉を述べ、さらにクラウドファンディングの発起人でもある大崎監督に「できましたね!」と呼びかけ、客席から大崎監督の「ハイ!」という大きな声が。
そして西山さんの「一緒に観てください」の言葉でステージ上に設置されたスクリーンにミュージックビデオが映しだされ、上映が終わると西山さんはマイクを使わずにもう一度感謝の言葉を述べ、ライブを締めくくりました。
夢や目標に進む中での10代の葛藤や摩擦を即興劇によって鮮やかに描き出し、MOOSIC LAB 2018で好評を博した『無限ファンデーション』は、8月24日(土)より新宿K's cinemaほか全国順次公開。
また、ライブでお披露目された「未来へ」ミュージックビデオは、近日広く公開予定。ミュージックビデオ制作に向けたクラウドファンディングはすでに終了していますが、クラウドファンディングページでは西山さんや大崎監督のコメントを読むことができます。
※記事初出時、ミュージックビデオに関して誤った記述がありました。弊サイトの誤解と確認ミスにより発生したものです。お詫びして訂正いたします。(8月12日修正)